この保険の弱点はここだ!アクサ生命「アクサの収入保障のがん保険」

提供会社:アクサ生命

商品名:アクサの「収入保障」のがん保険

この保険の弱点はここだ!!

参考コラム:
商品の詳細に入る前に「そもそもがん保険って何?」という方は、
『保険屋の口車に乗る前に読みたい、がんと保険の真実』
をご覧いただきたい。

 

がんに関する商品で、がんになると年金が受け取れる。という点が面白い。

しかし「オーバースペック」という印象。

確かにがんは怖い病気だが、

「何もここまでの対策を取らなくても・・・」

と感じる。

実際には、がん以外にも脳卒中による麻痺や、交通事故、スポーツ中の事故による重度の障害など、色々なリスクがある。

がんだけにここまでフォーカスせずに、他の病気やケガのことも考えた方が良いだろう。

なお、商品は4通りあり、以下のような仕様になっている。

ここでは全て年金額を100万円を例として説明する。

Ⅰ型 がんのみ 5年間の年金
がんと診断された時、100万円を年金形式で5年間。合計 500万円

Ⅱ型 がんのみ 満期までの年金
がんと診断された時、100万円を年金形式で満期(60歳や65歳など)まで

例:65歳満期の契約で45歳でがんになった場合。
毎年100万円を65歳まで(20年間)受け取れる。合計2,000万円

Ⅲ型 がん+死亡保障 5年間の年金
がんと診断された時、もしくは死亡した時、100万円を年金形式で5年間。合計 500万円

Ⅳ型 がん+死亡保障 満期までの年金
がんと診断された時、もしくは死亡した時、100万円を満期(60歳や65歳など)まで

なお、保険料は以下の通り。

30歳男性 65歳満了 年金額 100万円

Ⅰ型 3,070円前後
Ⅱ型 5,440円前後
Ⅲ型 3,850円前後
Ⅳ型 9,270円前後

注:保険料は本商品のサイトに掲載してある契約例から、本サイトが推定したもの。
契約例ではⅠ型とⅢ型の年金額が120万円、Ⅱ型とⅣ型では80万円となっており、基準が合っておらず分かりにくい。
そのため、年金額100万円に統一した。
保険料が大きくずれていることはないだろうが、正確ではないので、詳細については保険会社に問い合わせること。

では具体的な弱点を見ていこう。

 

参考:各社のがん保険を比較したい方には、
『がん保険 何で比較する?項目別 商品比較』
をご覧いただきたい

他社のがん保険の☆評価一覧は、コチラ




弱点1 ここまでがんにフォーカスしなくても・・・・

確かに「がんだけ」のことを考えれば保障内容としては良いが、「がんだけ」にここまでのコストをかけるのは、少々視野が狭いと言わざるを得ない。

実際問題、がんになっても9割近い人は1か月以内の入院で社会復帰する。

そうであれば、別にここまで(5年間の年金や満期までの年金)のお金は必要ないだろう。

もちろん、貰えれば嬉しいし、「ああ、入っておいて良かった」と思うだろうが、保険は

「困った時にそれを解決できるためのお金」

があれば良いだけで、別に儲けることが目的ではない。

その点でオーバースペック。大げさにすぎる。

もちろん、役に立つ場面もある。

がんが再発、転移して入退院。

会社にも行けず、収入を途絶えた(就労不能状態)・・・

そんな時、この保険のありがたいみは半端ではないし、恐らくはそんな場面を想定して開発された商品なのだろう。

しかし、冒頭でも述べた通り、がん以外にも怖い病気やケガはたくさんある。

それらが原因で就労不能状態に陥った時、この保険では何の役にも立たない。

がんが原因ではないからだ。

だったら、それらのリスクを幅広くカバーする就労不能保険の方が良いし、そちらの方が保険料も安い。

例えばライフネットの就労不能保険なら、30歳男性で就労不能時に毎月10万円受け取れるプランで保険料は2,056円程度
(支払対象外期間60日、ハーフタイプB型、保険期間65歳の場合)

本商品より安くて、カバーされる範囲も広いので、がんを含めた重篤な状態になった「就労不能」のことを考えれば、こちらの方が安心だろう。

・保障の範囲が狭すぎる(がんだけ)

・保険料もそれなりに高い

・軽いがんの時にはオーバースペック(但し、重篤ながんの時には間違いなく役には立つ)

このような観点から、少々バランスの悪い商品と言える。




弱点2 Ⅳ型はイマイチ

保障内容としてはⅣ型が一番優れているが、これは保険料の点からイマイチ。

がんでも死亡でも、それらに該当すれば60歳、65歳などの満了期まで年金が受け取れるのだが、そのぶん、保険料も高い。
(Ⅳ型 年金額100万円で9,270円/月)

その保障内容は、

・がんの場合に満了期まで受け取れるⅡ型
・年金形式で死亡保障を受け取れる収入保障保険

を組み合わせたようなものだろう。

Ⅱ型の保険料は5,440円、Ⅳ型は9,270円。

つまりその差額の3,880円が収入保障保険部分の保険料だと言える。

これは高い。

30歳男性で年金額100万円の収入保障としては、かなり高い部類に入る。

だったら、Ⅱ型に入って、別の保険会社の収入保障に入った方が良い。

セットにした分、他社で入るより収入保障の部分が安くなるのであればメリットだが、割高なのだから話にならない。




特約 good!! & bad!!

第一回年金倍額支払特則というオプションがある。

その名の通り、一回目の年金だけ「倍」になるというものだが、そもそもオーバースペックなのだから、更にそれを増額しなくても良いだろう。

比較した方が良い商品

類似の商品は他社にはない。

比較するなら、通常のがん保険や就労不能保険、死亡保障なら収入保障保険を検討した方が良い。

他社のがん保険の☆評価一覧は、コチラ
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