提供会社:アクサダイレクト生命
商品名:終身保険
この保険の弱点はここだ!!
参考コラム:終身保険総論 終身保険の「まとめ」
アクサダイレクト生命はネット専業の保険会社。
ネット生保で、貯蓄系の終身保険を扱っているのは珍しいが、この商品に入る人がいるのかな?
と素朴に思ってしまう・・・・
弱点1 終身払い「しか」ない
終身保険に加入する場合、「終身払」、「〇〇歳払」、「〇〇年払」、「一時払」という4つの選択肢がある。
終身払はその名の通り、「終身(一生涯)」保険料を支払う。
つまりは「生きている限り払う」ということ。
〇〇歳払は、保障は一生涯続くが、保険料の支払いは〇〇歳で終わる。
例えば60歳払であれば、60歳までに保険料を払い切ってしまうので、その後、保険料が発生することはない。
そして保障は「一生涯」なので、その後、70歳でも、80歳でも、実際に亡くなれば保険金が支払われる。
〇〇年払も、これと同じ。
こちらは年齢ではなく、10年、20年などの期間で決まる。
支払いが済めば、以後の保険料は発生せず、保障だけが続く。
一時払はその名の通り、「一回」で保険料を支払ってしまうもの。
このように終身保険にはいくつかの選択肢があるものだが、本商品は
終身払しか選択できない
また、保険のプロであれば誰もが理解しているが、終身保険の終身払は絶対にやってはいけない。
長生きすると、支払った保険料が保険金を超えてしまう
からだ。
例えば本商品の契約例にある以下の場合、
男性 30歳
死亡保険金 500万円
保険料 7,310円/月
年間の保険料は87,720円で、仮に男性の平均寿命の81歳まで支払った場合、
87,720円 × 51年(30歳~81歳) = 447万3,720円
まだ500万円以内で済むので、81歳までに死亡すれば、保険に入っていて良かった。つまり得をすることになる。
しかし、これが90歳まで長生きした場合、
87,720円 × 60年(30歳~81歳) = 526万3,200円
となり、500万円を超え、これを「逆さや」と言う。
これだったら自分で貯めておいた方がよっぽど良い。
このような逆さやを発生させないため、終身保険に入る場合は通常は60歳や65歳払を選択する。
それなら保険金の8~9割程度の積立で済むので、「死亡した時」のことを考えれば確実に利益が出る。
(保険金が500万円なら400~450万円前後)
何より、老後になってもずっと支払わないといけないのは、気分的に嫌だという人が多い。
弱点2 保険料が一番「安い」わけではない・・・
ネット生保の最大のメリットは保険料の安さ。
この商品も保険料に関しては、それなりに安く、決して高い方ではない。
だが、同じ「終身払」で、もっと安い保険会社は他にもある。
先の例(男性 30歳 死亡保険金 500万円)で比較すると、
アクサダイレクト生命 7,310円
オリックス生命 6,405円
マニュライフ生命 6,180円(但し、非喫煙割引が適用できた場合)
など、本商品を下回る保険料を提示しているところもある。
弱点1で述べたように「終身払」しか選択出来ない上、保険料も他社よりダントツに安いわけではない。
だったら、この商品を選ぶ理由はないような気がする。