この保険の弱点はここだ!ライフネット生命「終身医療保険 じぶんへの保険3」

提供会社:ライフネット生命

商品名:終身医療保険 じぶんへの保険3

この保険の弱点はここだ!!

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

ライフネットが2019年12月1日より販売を開始した医療保険で、もともと販売されていた
『終身医療保険 新じぶんへの保険』
を「仕立て直した」という印象。

ライフネットとしては4つ目の医療保険。

保障内容は良くなっているが、その分、保険料も5%前後上がっている印象。(年齢、性別などにもよって異なるが、総じてその程度の値上げ)

ネット生保が過当な価格競争を演じる中、「値上げ」とはなかなか勇気のいることだ。

なお、前商品の『新じぶんへの保険』の弱点であった以下2点が修正されている。

1 外来手術の場合、手術給付金の対象外

他社では外来手術でも、日額の5倍(5,000円であれば2.5万円)ほどが給付されることが多いが、以前のライフネットの医療保険では「対象外」であった。

それが、本商品では他社並みに「5倍給付」に変更された。

2 180日ルールの改良

従来は退院後180日以内の入院は「病気の種類」に関わらず、同一の入院と見なしていた。

例えば、

肺炎で30日入院 2か月後に骨折で50日入院

というような場合、全く関係のない病気と怪我であるにも関わらず、合計して80日の入院とカウントされてしまう。

そうなると、1入院あたりの支払上限日数「60日」をオーバーしてしまい、60日を超えた分(80-60日=20日分)は支払対象外。

他社では、

「別々の病気であれば、別の入院として扱う」

としており、契約者にとってはその方が良いし、納得感もある。
注:同一の病気の場合、例えば「糖尿病で入院、2ヶ月に再び糖尿病」などは、他社でも同一の入院として連続カウントする。

この「変な180日ルール」は長年のライフネットのアキレス腱のようなもので、筆者も

「いかにもクレームにつながりそうなルールだな・・・」

とは思っていた。

この新商品では、その点を改良し、他社と同じ

「別々の病気であれば、別々の入院と見なす(それぞれ60日まで払う)」

という内容に変更されている。

以上2点。

この「改良」により、多少保険料が上がったものと思われる。

だが、これは「ようやく他社と同じになった」という程度の話で、別に強調するようなことでもないだろう。

そのあたりを弱点(デメリット)の解説を含めて触れていきたい。

 

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

他社の医療保険の☆評価一覧は、コチラ




弱点1 前商品に引き続きネット生保としては保険料が高い

前商品もそうだったが、この新しい商品は

「初期給付型」

である。

初期給付型とは、1日でも入院すれば

「5日分をまとめて支払う。」

というもので、例えば日額5,000円のプランの場合、1泊2日なら給付は10,000円(5,000円×2日分)しか受け取れないのだが、それが5日分25,000円(5,000円×5日分)となる。

なお、入院が5日を超えた場合、1日あたり5,000円が加算されていくので、例えば20日入院した場合には、

初期給付     5日分 25,000円
5日超過分 15日分 75,000円
 合計       100,000円 

の給付となるので、長期入院になった時は、普通の医療保険と何も変わらない。

こうなると、

「へー、1日でも5日分貰えるなら良いじゃないか!!」

そう思うかもしれないが、それは早計。

この初期給付型は保険会社からすると、契約者が1日でも入院したら5日分を支払わないといけないので、給付リスクが高くなる。

当然、その分、保険料も高くなる。

例えば、ライフネット生命と日額給付金や手術給付金などの条件が「全く同じ」Aという商品があったとしよう。

本商品とAの保険料を比較すると、

・医療保険A     2,000円/月
・じぶんへの保険3 2,100円/月

保険料の差はこんな感じで、100円ほど高い。(あくまでイメージ)

つまり、保障内容が良い分、ちょっと高いということ。

で、筆者の見解だが、そもそも論・・・

5日分をまとめて給付するのって、必要か?

と思っている。

1泊2日で5日分もらればそりゃ嬉しい。

だがその嬉しさは「おこづかい的な嬉しさ」であり、保険の目的である

本当に困った時のために保障が必要

という本筋からはズレている。

なくても良いものは、保険でまかなう必要はないし、であれば「たとえ100円」でも多く払うべきではない。

わずか100円でも年間にすれば1,200円。10年間で1万2,000円ほど多く負担することになり、得られるものは、短期入院した時の2.5万円(5,000円×5日分)。

先の例で1泊2日であれば「普通」の保険なら1万円給付(5,000円×2日分)なので、それが2.5万円位なれば1.5万円ほど「得」していることになるが、その1.5万円を得るために、毎月100円多く支払って、その合計が10年で1.2万円。

プラス3,000円。(10年に1回1泊2日の入院をした場合)

何だか良く分からない・・・

しかも入院しなければ「ただ単に高い保険料を負担しているだけ」ともなる。

初期給付型の医療保険は、

5日分をまとめてお支払いします!!

だいたいそんなキャッチフレーズでアピールしているが、なんてことはない。

目先にニンジンをぶら下げているだけで、実態としては「自分で払った『割高分』が戻ってきただけ」とも言える。

なお、初期給付型の医療保険はアフラックが有名で、他にもジブラルタ、あいおいなどが提供している。

本商品は

「アフラックと同等、年齢や性別によっては負ける」

が、

「他よりは安い」

という感じ。

つまり、初期給付型の分野では、1位、2位あたりにいる。

しかし、「初期旧型にしては」安い方ではあるのだが、ライバルのネット生保と比較してしまうと保険料は割高。

ネット生保に求めるものは「保険料の安さ」である場合が多いので、その点では初期給付はややオーバースペックと言えるかもしれない。

そして、その「スペック」は別になくても困らないものなので、本商品にはイマイチ訴求力を感じない。




弱点2 がんの保障に「上皮内がん」が含まれない&通算5回まで

これは前商品の
「終身医療保険 新じぶんへの保険」
の頃から引き続いての弱点。

がんと診断された時の一時金に上皮内がんが含まれない。

他社では、「含む」ところが多い。

例えば、がん診断一時金が100万円であれば、上皮内がんは50万円(50%)を支払う。

もしくは、同額の100万円というところも増えてきた。

他社では払うのに、この商品では払わない。ということで、明確な弱点(デメリット)と言える。

また、給付の回数も「5回まで」となっており、これも他社では「無制限」のところが多いので、条件面では劣るが、実際のところ5回も給付されることは稀で、弱点として些細なもの。




弱点3 特約の自由度が低い

本商品は「エコノミーコース」と「おすすめコース」の2択しかなく、他社にあるような

好きなオプションだけを選ぶ

ようなことが出来ない。

この「2コース制」は、前商品、更に言えば、その前の商品からの「ライフネットの伝統」のようなものなので、マーケティング的に分かりやすさを優先しているのだろう。

ただ、筆者のようなプロからすると、必要と思うような特約もあれば、「これはいらない」と思うようなものもあり、自由度が低いことの方がマイナスだと感じる。




弱点4 復活できない

復活とは、保険が失効したあとの救済措置で、ほとんどの保険会社が受け付けている。

例えば、何かしらの事情で保険料を滞納してしまったとする。

だいたい2ヶ月連続で引き落しが出来ないと保険は失効し、その効力を失う。

失効後に入院しても、もちろん支払対象外となるが、これは「金払ってないんだから当たり前」という話。

だが、銀行口座の変更やクレジットカードの変更などを、保険会社に連絡し忘れて、保険料が落ちないということは稀にある。

このような時、

・告知書(自分の健康状態の申告書)の提出
・たまっていた分の保険料を納める

をすることで、契約を元に戻すことが「復活」である。

この復活が出来ないと、保険が失効=解約となり、再度、入り直さないといけない。

年齢も上がっているので、その分、保険料も上がり、契約者にとってはデメリットが大きい。

ライフネットにはそもそも復活の制度がないので、重要なアフターフォローを提供していないことになる。




弱点5 先進医療特約。白内障の治療は加入2年以内は支払対象外

先進医療特約を利用する際、白内障の手術に関しては加入2年以内は支払対象外としている。

これは他社ではこのような条件を付けているところが少ないで、弱点(デメリット)とはしているものの、本商品が販売された時期が2019年12月ということを考えると、仕方がない処置だと思う。

実は先進医療特約の請求の第一位は白内障の「多焦点眼内レンズ」というもので、だいたい片目で40~50万円くらい。両目で100万円。

しかし、この治療法。2020年4月より先進医療から外れる。

そのため、それ以降はこの手術を受けても、先進医療特約からは給付されず、それはどこの保険会社でも同じ。

で、今何が起こっているかと言うと・・・

2020年3月までの駆け込み手術

である。

要は先進医療特約が使えるうちに手術しておこう!!と思った人たち(主に高齢者)が、この手術が出来る眼科病院に集中している。

ある保険会社の担当者に聞くと、実際、請求件数もすごい数になっているそうだ。

ライフネットのこの商品が販売されたのは2019年12月からだから、そのような「駆け込み手術目的の契約」を防ぐ意味で、2年間は対象外という条件を設けたのだろう。

仮にこの条件がなかった場合、

「今入って、すぐに多焦点眼内レンズを受ければ給付される!!」

と思う人も出てくる。

実際には、この手術を受ける人はそれまでに白内障の治療で眼科に通っているので、そのことを告知すれば保険には加入出来ないのだが、正直に言えば入れないことも知っているので、嘘をついて入る。

ネット生保で、面談がないので嘘はばれず、とりあえず入れるのは入れる。

が、どこの保険会社も加入してからすぐの請求には厳しい目を光らせており、嘘は絶対バレる。それはネット生保でも同じ。

先進医療の請求をする。

ライフネットが調査する。

告知で嘘をついていたことが発覚し、支払しない。

「払う、払わない」で揉める。

このような手間は保険会社にとっても負担で、出来ればこんな契約者は排除したい。

そのため、始めから「2年間は払わないよ」と宣言したのであろう。

そうすれば、このような悪意のある人は他にいく(他でウソついて入っても、バレるのだが・・・)

2020年4月の「多焦点眼内レンズ」が先進医療から外れることへの一時的な処置だと思われる。

なお、これ以降、白内障に関わる先進医療の請求はほとんどなくなるので、先進医療特約は白内障にはさほど有効ではない。という状態になる。

であれば、別に加入2年間、先進医療の白内障は対象外であっても、問題はないと思われる。

 

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

他社の医療保険の☆評価一覧は、コチラ




商品の構成について

選択できるコースは、シンプルな「エコノミーコース」とがんや3大生活習慣病に備える充実した「おすすめコース」の2つ。

エコノミーコースの概要

「入院」「手術」の保障のみとなっている。

入院日額

5,000円、8,000円、10,000円、12,000円、15,000円から選択。

5日以内の入院は、一律5日分が受け取れる(詳細は弱点1参照)

入院限度日数

60日

手術給付金

手術、放射線治療、骨髄移植、骨髄幹細胞の採取術を受けた場合に、手術給付金が受取れる。

手術給付金の額は、
入院中 … 日額×10倍
外来 … 日額×5倍
骨髄幹細胞の採取術 …日額×10倍
が受け取れる。

おすすめコースの概要

「エコノミーコース」をベースとして、以下の3つが加わる。

・がん治療給付金
・3大疾病習慣病無制限
・先進医療給付金・先進医療見舞給付金

がん治療給付金

がん(悪性新生物)と診断されった場合に、日額×100倍の一時金が受け取れる。

日額5,000円の場合は、50万円ということになる。

なお、上皮内がんは対象外となっている。

支払限度は、「1年に1回」で通算5回まで

このあたりの詳細は、弱点2参照のこと

3大生活習慣病無制限

3大生活習慣病の治療のために入院した場合は、「支払限度日数」が無制限となる。

3大生活習慣病は、がん(悪性新生物)、心疾患、脳血管疾患の3つの病気を指す。

他社でも同じような保障が特約として用意されている。内容も特に差異はない。

先進医療給付金・先進医療見舞給付金

先進医療(保険適用外)を受けたときに、その技術料と同額が支払われる。
通算2,000万円の実費分を保障する。

また、一時金として10万円が受け取れる。

保障内容としては、一時金10万円の上乗せがある分、他社より多少良い。

なお、本商品の先進医療特約は「終身型」であり、一度加入すれば保険料はずっと変わらない。

対して、他社では「10年更新」のものが多く、その場合、先進医療特約の保険料だけ、10年ごとに上がっていく。

その点、終身型であるのは良いポイント。

先進医療特約についての詳細は以下の記事をご参照いただきたい。
『先進医療特約は「終身型」を選びなさい!!』




女性入院給付金(エコノミー・おすすめどちらでも選択可)

女性特有の病気やがんなどので入院した時に、入院給付金に上乗せして、一日あたり5,000円が受け取れる。
また、入院給付金と同様に5日以内の入院の場合、まとめて5日分が受け取れる。

なお、30歳女性 日額5,000円で+320円

他社にもある特約だが、保険料、保障内容を比較してもだいたい同じ程度。

必要かどうかだが、女性特有の病気などで入院した場合でも余計に治療費がかかるというわけではない。

そのため、なくても大丈夫と考えることもできる。

ただし、30代・40代の方で女性特有の病気で悩む方が多いのも事実である。
数百円程度の保険料で安心できるのであれば、付けておいてもいいのかもしれない。

 

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

他社の医療保険の☆評価一覧は、コチラ