この保険の弱点はここだ!ソニー生命「メディカル・ベネフィット」

提供会社:ソニー生命

商品名:メディカル・ベネフィット

この保険の弱点はここだ!!

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

それでは、この商品の弱点について解説をしていこう。

メディカル・ベネフィットはソニー生命から販売されている医療保険。

以前の商品「総合医療保険(解説はコチラ)」の後継商品として、2018年7月から販売された。

前の総合医療保険は「相当古いタイプ」という印象の商品で、それを今風に衣替えした商品がメディカル・ベネフィットなのだが、保険料もそれほど安くもないし、特約もイマイチで、あくまで

他社に大きく遅れを取らない程度に・・・

改変したに過ぎない。

ソニー生命はライフプランナーという同社専属の営業マンが、死亡保障から、学資、年金、医療保険などを全て丸抱えで契約するパターンが多く、話のメインは死亡保障や貯蓄であり、医療保険はサブ的な存在。

そのため「まあ、こんなもんだろう」という内容と保険料であればセットで売れていくので、そこまでのこだわりもないのだろう。

医療保険単体で他社と比較してしまうと色々と粗が目立つ。

この商品の弱点を解説していく。



弱点1 特定疾病診断給付金特約の条件が悪い & 給付が1回こっきり

特定疾病診断給付金特約は、がん、急性心筋梗塞、脳卒中で下記の理由に該当した場合に一時金が貰えるオプション。

1 がんと「診断」

2 急性心筋梗塞で「60日以上の労働制限」

3 脳卒中で「60日以上の後遺症」

他社でも同様のものがあり「三大疾病一時金特約」などと言われる。

ソニー生命の特定疾病診断給付金特約は他社に比べ「給付の条件が厳しい」 & 「1回しか払われない」というのが弱点。

冒頭で「他社に大きく遅れを取らなければ良いというスタンスでは?」と書いたが、この部分に関しては、「かなり大きく遅れてを取っている」と言わざるを得ない。

他社の給付の条件は

1 がんと「診断」(これはソニーと同じ)

2 急性心筋梗塞で入院 もしくは 手術

3 脳卒中で入院 もしくは 手術

としているところが多い。

がんは診断のみなので、つまり「あなたはがんです」と言われれば、それで給付金を受け取れる。



問題は急性心筋梗塞と脳卒中。

ソニーの場合は「60日以上の労働制限や後遺症」を挙げているが、他社では入院しただけ、もしくは手術を行ったことを条件としているところが多い。

脳卒中は後遺障害が残るケースも多いが、急性心筋梗塞で60日の労働制限というのは、なかなかレアケースだろう。

この点からソニーの本特約は「条件が厳しい」と言える。

また、これより問題なのが「1回しか払われない」という点である。

これも他社ではオリックス生命などが1年に1回を上限に何度でも払うし、他でも2年に1回が多い。

がん、脳卒中、心筋梗塞。これらの病気はどれも重いものだが、初回よりは再発の時の方が厳しいことが多い。

特にがんは再発、転移などを繰り返すと仕事も出来なくなるので、そのような時に一時金を受け取れるのはありがたいだろう。

1回目が軽いとは言わないが、2回目、3回目の方が深刻であることが多いので、

「1回だけ」

というのは保障の内容として薄過ぎる気がする。

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。




弱点2 先進医療が5年更新

今回の新商品リリースで「他社なみ」を目指していたはず(と、勝手に筆者が思っている)なのに、何故にこれほど分かりやすいウィークポイントを作るのか、甚だ疑問である。

先進医療は「保険適用外の治療の際、実費を負担してくれる(通算2,000万円まで)」というもの。

この「2,000万円まで」というのは他社もだいたい同じ。

しかし、ソニー生命が5年更新なのに対し、他社は10年更新や終身型が多い。

更新型というのは、基本的に値段が上がる。ということ。

要は5年後に値段が上がるか?10年ごとに上がるか?それとも終身(一生涯)同じか?

ということ。

現時点での先進医療特約の保険料はどの会社も概ね月に100円前後。

大した金額ではないが、それでも「値段が変わらない」方が良いだろう。

そのため筆者は「先進医療特約は終身型を選びなさい」ということを主張している。

詳しくは、『先進医療特約は「終身型」を選びなさい!!』を参照のこと




現状では先進医療特約はそれほど使っている人がいないが、今後はかなり増えていくと予想される。

国の財政も厳しく、何でもかんでも保険適用にしていては、社会保障制度が維持出来ないからである。

そのため、

最低限の治療は保険適用で

それ以上の治療法は保険適用外の自費診療で

となる可能性が高い。と言うか、そうなるだろう。

実際、既に欧米やアジアなどはそうなっているし、日本では歯科などでは自費診療が進んでいる。

お金のない人は保険適用で銀歯やブリッジなどを行うが、お金がある人はインプラントなどを行っているのがその一例。

この傾向が進めば、自ずと先進医療特約の請求件数も増えてくるだろう。

結果、現時点では100円程度で加入出来るものが、毎月500円、1,000円となることも考えられる。

保険会社側も実際の保険料収入と給付(支払)のバランスを見て、先進医療特約の特約保険料を設定したいだろうから、10年更新などにして、状況が変われれば柔軟に保険料を上げられるようにしている。

しかし、初めから先進医療特約を「終身型」で提供している会社もある。

ぶっちゃけて言えば、このような会社はそこまで将来のことを考えず、あくまでセールス的な視点で

「ずっと変わらない方が分かりやすい」

という程度の認識なのだと思う。

そのような観点から言えば、先進医療特約を「更新型」で提供する保険会社は慎重で、「終身型」で提供する保険会社は大胆とも言える。

逆に契約者からすれば、将来値上がりすることが確実なのであれば、今から保険料が変わらない終身型の方が良い。

で、ソニー生命。

5年更新は慎重すぎる

せめて10年更新なら「他社なみ」と言えるが、5年はちょっとビビり過ぎでは?と感じる。

いずれにせよ終身型ではないので、先進医療特約としてはマイナスという評価になる。

 

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

他社の医療保険の☆評価一覧は、コチラ

商品の構成について

入院日額

3,000円から20,000円まで選択可能。

日帰り入院から保障される。

入院限度日数

60日、120日、360日から選択可能。

どのタイプでも三疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)の入院の場合、無制限となっている。

筆者の感覚としては、60日か120日で十分では?と思う。

手術給付金

手術の種類に応じて、入院日額×10・20・40のいずれかを受け取れる。
入院日額が5,000円の場合、5万円、10万円、20万円となる。

公的医療保険制度の対象となる約1,000種類の手術をカバー。

これらの手術とは別に、

放射線治療
骨髄移植術
骨髄幹細胞採取手術

の場合 入院日額×10が受け取れる。



死亡給付金倍率

この特約を付けておくと、死亡時に入院日額の100倍が受け取れる。

例えば入院日額が5,000円の場合、その100倍なので50万円となる。

35歳 男性
入院日額 5,000円
支払限度日数 120日型

上記の条件の場合、

終身払(一生涯保険料を支払う) +420円

60歳払(60歳で支払いが終了) +1,010円

言ってみれば50万円の終身保険ということになるが、筆者としては必要ないと思う。

亡くなった場合に50万円くらいの少額を貰っても仕方ないし、死亡した時の保障は別途しっかり考えるべきだろう。

この手の特約は付けていることも忘れがちなので、死亡は死亡、医療は医療としっかり区別して入っておいた方が良い。

なお、保険料も一般的な終身保険として考えれば「こんなもの」という感じなので、特にお得感はない。

特定疾病診断給付金特約

がん、急性心筋梗塞、脳卒中で下記の理由に該当した場合、一時金が貰える。

1 がんと「診断」

2 急性心筋梗塞で「60日以上の労働制限」

3 脳卒中で「60日以上の後遺症」

の場合に診断一時金が受け取れる。

ただし、「1回こっきり」

がんについては、他社と同様の条件だが、急性心筋梗塞・脳卒中の条件は厳しい。他社では入院や手術をしただけでも受け取れる場合が多い。

同じような特約を望むのであれば、何度も受取れて、かつ「支払条件が緩い」ところにした方が良いだろう。

詳細は弱点1を参照のこと

 

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

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をご覧いただきたい。




入院一時給付特約

入院した場合に、入院一時金が貰える。

さらに、三大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)による入院の場合、入院一時金給付金額の2倍を貰える。

他社にもよくある特約だが、別段、どれほどの意味があるものでもない。

入院した時に、ちょっとしたお小遣いが上乗せされるだけで、だいたいのケースで支払った特約保険料を回収することは出来ない。

支払う特約保険料の合計(加入した時から80歳くらいまでのトータル)

を、この一時金で割ってみればよい。

そうすると、

「人生で何回入院すれば元が取れるのか?」

が分かる。

性別、年齢によっても異なるので一概には言えないが、だいたい6回、7回くらい入院しないと元が取れない場合が多い。

付けたところで、それほどのお金がもらえるわけでもないし、あってもなくてもどちらでも良いだろう。



三疾病入院給付特約

三疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)による入院・手術をした時に、日額に「上乗せ」して保障を受けられる特約。

例えば、1日5,000円の基本プランに三疾病入院給付特約「5,000円」を付けておけば、該当する病気で入院した時には、

5,000円 + 5,000円 = 10,000円/日

の給付金が受取れる。

これは、「古いタイプ」の特約であり、他社では既にラインナップから外していることが多い特約である。

理由は入院の短期化。

ここ10年で劇的に入院が短くなったため、入院日額に「上乗せ」しても、そもそも入院している日数が少ないので、給付金が増えない。

そのため他社では特約から消えたところも多いのだが、筆者としては割とこの特約は好きである。

と言うのも、やはり

入院が長くなった時が大変

であることは事実で、いくら全体の入院が短期化していると言っても、その全てが短いわけではない。

がんの転移で入退院を繰り返したり、脳卒中で長期のリハビリを強いられ、数か月間入院する場合もある。

このような時が本当に大変で、経済的にも困る。

この特約があれば、入院日数が延びれば延びるほど、給付金が増える。

長期入院には有効な特約であるため、特約保険料に納得感があるのであれば付けておいても良いと思う。



先進医療特約

保険適用外の先進医療を受けた際、通算2,000万円までの実費を保障。

しかし、「5年更新」タイプであり、今後、先進医療が今より一層広がれば、必然的にその支払いをする特約の保険料も値上がりする可能性が高く、出来ればずっと保険料が変わらない「終身型」の方が望ましい。

詳細は弱点2を参照のこと

女性特定手術給付特約

乳房、子宮、卵巣などの女性特定部位の手術をした時に、主契約に上乗せ手術給付金を受け取れる。

乳房再建術を受けたときも給付金を受け取れる。

入院中の手術 女性特定手術給付金額
外来中の手術 女性特定手術給付金額×50%

ただし、女性特定部位となっているため、異常妊娠および異常分娩(帝王切開を含みます)に対する手術は対象外である。

女性には人気のある特約だが、ソニー生命の場合、帝王切開が含まれないのが難。

他社では対象となる場合が多い。

女性疾病に重きをおくのであれば、他社を選んだ方が無難だろう。



抗がん剤治療特約

抗がん剤治療を受けたときに月毎に一時金が受け取れる。

これは他社でも「流行っている特約」で、ソニー生命としても「今風」にするためにラインナップに加えたのかもしれない。

内容としては悪くはないが、この特約は保険料が結構高い場合が多い。

また、抗がん剤治療にも2つのタイプがあり、どちらに対応するにも中途半端な印象がある。

2つのタイプとは「短期で終わるもの」と「長期化するもの」を指す。

短期で終わるものの代表例は、「一応やっておきましょうか」というもの。

がんは切除出来たのだが、周囲にがん細胞が散っている可能性もあるので、それらを殺すために、1,2回程度「念のために」やっておくというもの。

この場合は、手術後1ヵ月程度で終了する場合がほとんどで、すぐに仕事にも復帰できるため、この特約からの給付がなくても困らない。

逆に「長期化するもの」は、がんが数か所に転移していて、外科的な手術では取りきれない、もしくは難しい場所にあって物理的に手術が出来ないような場合で、「治療法が抗がん剤しかない」というケース。

こうなると、毎月1回抗がん剤でがんの勢力を弱めないといけないので、肉体的には精神的にもかなりきつい。

そして、月のうち2週間程度は抗がん剤治療で時間を取られるので、フルタイムで働くことも難しくなる。

このような場面では、抗がん剤治療特約から受け取れる給付金はありがたいだろう。

しかし、前述した通りこの特約は保険料が安くないので、それだけのお金をかけるのであれば、就労不能保険などの「働けない時のための保険」などにしっかり入った方が良い。

就労不能保険であれば、がんに限らず「働けなければ」給付が受け取れるので安心だ。

この特約を検討するなら、別途、就労不能の見積もりも取って比較検討した方が良い。

流石に就労不能の方が範囲が広いので、その分保険料は高いが、納得できる程度の差であれば就労不能をお勧めする。

 

参考コラム:医療保険、何が良いの?と迷ったら
『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

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