アナタへのアドバイス!!
今までのご回答
Q1 既婚 お子様あり
Q2 死亡保障 必要なし
Q3 医療保障 必要なし
Q4 就業不能保険 必要なし
Q5 貯蓄保険 必要
はい、以上で質問は終了です。
お疲れ様でした。
アナタのニーズは「貯蓄」ということですね。
ご家族がいらっしゃって「死亡」や「就業不能」について「必要なし」とお答えになっていらっしゃるのは、
・十分な貯蓄を持っている
・万が一の時には、親からの援助が期待できる
・勤務先の福利厚生で死亡や就業不能の保障が用意されている
・死んだら死んだ、働けないならそれまで、という独自の考え方を貫いている
これらのうちの「どれか」だと思います。
さて、では貯蓄に関してですが、保険の貯蓄商品は2種類に分けることが出来ます。
1 死亡保障などとセットになったもの(終身保険など)
2 貯蓄だけに特化したもの(年金保険など)
1については「死亡した時には保険金」、「死亡しないで老後を迎えたら返戻金(支払った以上の額が戻ってくる)」というもので、アナタは「死亡保障は必要ない」とお答えになっているので、このような商品には興味を示さないかもしれません。
そうなると、2の「お金を貯めるだけの年金商品」の一択になりますが、実はそれも早合点です。
と言うのも、アナタにとっては「余計なもの」と感じる死亡保障が付いている貯蓄保険の方が、純粋に貯蓄だけをするための年金保険より、返戻率が良いことが多々あるからです。
この背景をお話すると長くなるので、ここでは割愛しますが、一言で言えば「保険会社の営業戦略」です。
年金保険の目的には「増やす」ことですが、この分野には株式投資、投資信託、不動産投資などライバルが多く、色々な法的な規制(債券にしか投資してはダメ、など)がある保険会社では勝ち目がありません。
また、詳しくは後述しますが、年金保険に入る方の目的は「年金保険料控除枠を埋める」という節税目的の方が多く、年金保険料控除枠は年間8万円程度なので、それさえ埋めてしまえば、それ以上払う理由はありません。
要は「ライバルは強いし、さほど大きな保険料も集まらない」ということで、旨味が少ないのです。
そのため年金保険の方の返戻率は「そこそこ」に設定している保険会社が多く、逆に死亡保障をセットにした終身保険などは、保険業界の「主戦場」であるため、各社がしのぎを削り、結果、競争原理が働き返戻率も高くなります。
以上のことから、死亡保障という「オマケ」が付いているにも関わらず、貯蓄だけに特化した年金保険より返戻率が高いということが発生するわけです。
であるならば、アナタのニーズは貯蓄であり、それが満たされるのであれば「死亡保障」が付いていても良いのではないでしょうか?
では死亡保障が付いている保険にはどのようなものがあるのでしょう。
各社から数多くの商品が販売されているので、ここでその全てを紹介することは出来ませんが、ざっと挙げると以下の3種類が「売れ筋」です。
1 終身保険(日本円、ドル建、変額)
死亡時に保険金が受け取れる保険。将来は解約返戻金がある。
日本円のものはほとんど増えない(良くて老後に110%程度)、ドル建は円建より条件良く老後に120%程度は期待できる。
但し為替リスクあり。
変額は株式市場などと連動するので、将来どの程度増えるかは未知。
しかし長期間かけていれば株式市場の拡大とリンクするため、ドル建などよりは増える可能性が高い。反面、株式リスクがある。
2 特定疾病保障型終身保険(日本円、ドル建)
上記の終身保険をベースにして、更に「がん、急性心筋梗塞、脳卒中(3大疾病)」の時も保険金を支払い対象となる保険。
3大疾病の保障が付いている分、終身保険よりは返戻率は落ちるが、医療保険や就業不能保険(3大疾病で働けない時などにまとまったお金が受け取れる)の一部をカバーできる。
3 死亡保障付年金(日本円、ドル建)
若いうちに死亡するとまとまった保険金を受け取れるが、60歳や65歳になると、それまで積立ててきたお金を年金形式で受け取れる。
一般的に終身保険より返戻率は高い。
これらの商品の「予定利率(契約時に決まっている利回り)」は、各社が市場の状況に合わせて頻繁に上げ下げしているので、検討をしているタイミングで、各商品の将来のシミレーション結果を比較してみると良いかと思います。
なお、これらの比較は以下の3つのポイントから見るようにして下さい。
1 いくら払って、いくら戻ってくるのか?(リターン:返戻率)
2 どの程度のリスクがあるのか?
3 付加価値は何か?
まず貯蓄をすることが目的なので、リターンは重要です。
そしてリスクです。
大原則として、リターンとリスクは比例します。
リターンの期待値が高いものほど、リスクが大きくなる。
そう理解して下さい。
例えば、先に挙げた「日本円」、「ドル建」、「変額(株などに連動)」の3種類で言えば、円よりはドルが、ドルよりは変額の方が、増える(リターン)可能性が高く、そしてリスクも高くなります。
このあたりのリスクをどの程度許容できるか?それを決める必要があります。
個人的には保険商品のリスクなどたかが知れているので、円よりはドルや変額を選んだ方が良いと思いますが、それも個々人の考え方次第でしょう。
最後の「付加価値」ですが、実際の例を見てみましょう。
先ほども登場した、終身保険と特定疾病保障型終身保険の比較です。
商品A リターン120% 死亡時に保険金
商品B リターン110% 死亡時、三大疾病時に保険金
この2つを比較した場合、AよりBの方が10%ほどリターンは低いですが、その代わり「三大疾病の時にも保険金が受け取れる」という付加価値があります。
なるほど、それなら3大疾病の保障が付いていた方が良い
そう考える人もいれば、
10%も下がるなら、三大疾病は要らない
と考える人もいるでしょう。
ここにも原則があります。
「付加価値が付けば、かならずリターン(返戻率)は下がる」
ということです。
これらの原則を知っておくだけでも、貯蓄型保険の検討は随分楽になるはずです。
節税について
貯蓄型の保険に入るモチベーションとして、「節税をしたい」という方もいるでしょう。
年末調整の保険料控除を利用することで、還付金を得て、少しでも税負担を減らしたいというものです。
保険の控除には以下の3つがあります。
1 生命保険料控除
2 年金保険料控除
3 介護医療保険料控除
各枠は「年間8万円以上で最大4万円」というルールです。
1の生命保険料控除は「死亡保障がある保険」、2の年金保険料控除は「年金保険」、3の介護医療保険料控除は「医療保険、介護関係の保険」が対象です。
貯蓄をしながらこれらの枠を有効活用したいのであれば、1の生命保険料控除と2の年金保険料控除を埋めるようにしましょう。
3の介護医療保険料控除に関しては、そもそもアナタは「医療保険は必要ない」というお考えですし、この分野の商品は原則掛け捨てなので、枠を埋めて還付金を得たとしても、その分、保険料を捨てることになるだけで貯蓄にはなりません。
1に関しては、死亡保障付の保険で、2については年金保険で埋めることが出来ます。
それぞれの枠に「年8万円程度」を目安に予算を振り分けると、もっとも効率的に節税を行うことが出来ます。
もし「そこまでの予算はない」ということであれば、まずは商品単体の返戻率に注目して、1か2の枠にはまるものを選んでください。(おそらくは1の生命保険料控除の枠に適用されるものの方が返戻率が良い:前述説明の通り)
保険ショップをうまく活用しよう!!
ここでざっと検討のポイントだけをご説明してきましたが、実際には各社から実に様々な商品が販売されているため、それらの比較は容易ではありません。
また貯蓄型の保険に関しては、自分の年齢性別に合った「設計書(将来のシミレーションなどが記載されている)」がないと、そもそも比較すら出来ないので、まずは保険ショップに行かれることをお勧め致します。
ファイナンシャルプランナー資格などを有したプロフェッショナルが、各分野、各商品のメリット/デメリットをまとめ、アナタに合った商品選びをサポートしてくれるはずです。
貯蓄系商品は、期間も長く、また預ける金額も大きいため、広い視野から情報を集めることが重要です。
今はネットでも様々な情報が取れますが、生の情報は販売の現場でしか聞けません。
下記に挙げた保険ショップは当サイトが自信をもってお勧めするお店です。
是非、気軽にご相談してみて下さい。