提供会社:大同生命
商品名:総合医療保険 Mタイプ
この保険の弱点はここだ!!
参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら
『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。
大同生命が販売する医療保険「総合医療保険 Mタイプ」
これと言った特徴もなく、保険料も高い。
何かしらの付き合いや、しがらみで
「大同生命に入らないといけない」
という方でなければ検討する必要はない。と言うか、この商品を目にする機会がないと思う。
大同生命は伝統的に、税理士事務所のルートが強い。
そのため、大同生命の販売代理店をやっている税理士事務所は全国に沢山あり、それらの税理士が自分の顧問先に保険を販売している。
ビジネスモデルとしては、完成されていて、他社も同じようなことをやりたいのだが、なかなか真似が出来ないし、付け入る隙がない。
税理士の顧問先は「法人」
つまり会社なので、基本的には会社で入る節税目的や、退職金積立などの「法人保険」がメインとなる。
しかし、時には経営者個人の保険の相談などもされるので、これらの医療保険などの基本的なラインナップも
一応はもっておかないといけない
という感じなのだろう。
恐らく大同生命自身も、この医療保険が飛ぶように売れるとは思っておらず、自社の代理店である税理士が、さらにその先の顧問先の社長や従業員に
「医療保険に入りたいんだけど、なんかある?」
と聞かれた時に、これを提案し、ぼちぼち売れれば、まあ、それで良い。という程度に考えているのではないだろうか?
相談した方も、他社と比較するような気持ちもなく、
「先生(税理士)がこれで良いっていうなら、これにするよ」
という軽い気持ちで決める。
保険料が高いと言っても、たかだ数百円、数千円程度なので、税理士との関係を考えれば、そんな細かいことをゴチャゴチャ言わないだろう。
唯一、特徴があるとすれば、無料で付けられる「HALプラス給付金」くらい。
CYBERDYNEという会社が作っているHALという歩行補助のロボットがあり、筋ジストロフィーなどの病気で自分の力で歩けなくなった時に、このロボットを装着することで、歩行が可能になる。
そのような状況になった時に100万円を給付してくれるという内容。
大同生命は社会貢献の一環として、このHALの普及を応援しているようで、その流れの中で出来た特約(オプション)だろう。
まあ、無料なので付けておけば良いとは思うし、実際にそのような状況になれば助かるので、無意味ではない。
ただ、「この特約があるから、この医療保険が良い!!」というほどのものではなく、保障としては「細かい話」
弱点1 保険料が高い
もうこれに尽きる。
パンフレット上にある契約例を見てみよう。
例:30歳 男性
1入院の限度日数:60日(標準型)
入院給付金:10,000円/日
先進医療特約付き
保険期間:終身
支払期間:終身払
要は、入院すれば1日1万円を受け取れて、保険料は一生涯同じ、そしてその保険料を生きてる限りずっと払う(終身払)、という内容
これで保険料は4,354円/月
対して、保険料の安さで定評のあるチューリッヒ生命(ネット申込)の場合、これとほぼ同じ内容で、2,342円/月。
大同生命 4,354円/月
チューリッヒ生命 2,342円/月
ほぼ倍ほども保険料が違う。
本商品は文句なく「高い」
同じ内容で、50歳男性で比較しても、
大同生命 7,794円/月
チューリッヒ生命 4,542円/月
となる。
ただ、冒頭でも述べたが、こんなことに文句を言わない人が入るので、別にこれで良いのだ。
一応、ここではネット生保と比較したが、この保険に入るのは、ネット経由で面倒な手続きなんかするような人ではない。
「医療保険入りたいんだけど、なんかある?あっ、これね。毎月〇〇〇〇円ね、オッケー、じゃあサインしちゃうね」
そんなノリで入るのだから、保険料が数千円安いとか、高いとか、そんなことはどうでも良いのだ。
保障内容や保険料は二の次で、人間関係だけで販売する保険である。
今のご時世、このような商品を堂々と販売出来るのは、
「ガッチリお客さん掴んでますから。比較なんてしませんよ。うちの客は」
という自信の表れだろう。
ある意味では凄いと思うし、そんなストロングスタイルは嫌いではない。
だけど、自分なら絶対に入らない。
弱点2 特約が少ない
本商品、基本的に特約(オプション)は少ない。
入院して初期の14日間「日額を上乗せ」する「初期入院給付金」
特定の手術(開腹術など)の際に、手術給付金を上乗せする「特定手術給付金」
先進医療を受けた際に、その実費を補償してくれる「先進医療給付金」
そして前述した無料で付けられる「HALプラス給付金」
の4つだけ。
例えば、最近他社で流行っている抗がん剤治療に関するものや、働けない場合の保障(就業不能保険)などはない。
筆者が気になるのは、三大疾病無制限特約がない。ということ。
三大疾病無制限特約は、がん、心疾患、脳血管疾患などで入院した際に、1入院あたりの上限を「無制限」にするもので、特に脳の病気は入院が長くなる傾向があるので、この特約があると安心。
本商品にはこの特約が「ない」
しかし、そのかわりに、主契約の選択肢の中に「特定疾病長期入院保障型」というものがあり、それを選んだ場合、
基本的には1入院の上限は60日までだが、がん、心疾患、脳血管疾患で入院した場合には1入院の上限が1095日になる
というもの。
1095日だから、実質的には無制限と同義だと思って良いだろう。
他社では三大疾病で入院日数を無制限にするためには、「特約(オプション)を付けて下さい」という扱いをするところが多いが、本商品では「始めから、無制限付きのものを選ぶ」というスタイルを取っている。
なお、この主契約には3タイプがある。
標準型 どの入院も60日上限
180日入院保障型 どの入院も180日上限
特定疾病長期入院保障型 基本60日、三大疾病の場合は無制限
他社で言うところの「三大疾病無制限特約」が、特定疾病長期入院保障型にあたるので、入るならこれが良いのでは?とも思う。
商品の構成について
入院日額
3,000円~20,000円まで、千円刻みで選択可能
入院限度日数
以下、3つのプランから選択。
標準型 60日上限
180日入院保障型 180日上限
特定疾病長期入院保障型 基本60日上限、三大疾病の場合は無制限となる
保障期間、払込
5年更新、10年更新、終身、終身有期払から選択可能
特約:初期入院給付金
入院当初14日間に限り、日額を「基本契約の日額の2倍」上乗せする。
例:日額1万円で契約した場合、初期入院給付金を付けておけば、
当初14日間は、1万円/日→3万円/日(1万円+日額1万円の倍:2万円)となる。
特約:特定手術給付金
開頭術、開腹術、開胸術、脊髄手術を受けた場合、手術給付金を上乗せ。
特約:先進医療給付金
保険適用外の先進医療を受けた際、その実費を2,000万円まで補償
特約:HALプラス給付金
オプション料は無料。
筋ジストロフィーなどの難病を原因(8つの病名に限定)として、補足補助用ロボット「HAL」を使用する治療を受けた場合、100万円を給付。
参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら
『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。
口コミ・評判(販売側から)
・勤務先の税理士事務所が、大同の代理店であり、関与先(顧問先)にも積極的に販売している。主に節税商品や、社長の退職金積立用の商品であることが多いが、たまに「医療保険はないのか?」というようなことを言われ、社長とその家族にこの医療保険を販売することがある。内容が良いのか悪いのかはわからないが、どこもさほど違いはないとおもっているし、経営者でそのあたりを気にするような人もいないので、あっさり決まる。
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口コミ・評判(契約者から)
なし
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編集後記:約款