この保険の弱点はここだ!富国生命「複合型保障 未来のとびら」

提供会社:富国生命

商品名:複合型保障 未来のとびら

この保険の弱点はここだ!!

本商品は富国生命の看板商品であり、富国生命自身は「複合型保障」と呼んでいるが、一般的には総合保障とかパッケージ型などと言われる。

総合保障は、従来の日本の大手保険会社各社で見られるもので、そのラインナップの中には

・死亡保障
・就業不能
・障害・介護、入院・手術
・がんな

などの各分野の商品が揃っていてる。

顧客は自分のニーズに従って、その中から好きな物を組み合わせ「自分オリジナル」の保障を作れるというもの。

日本生命であれば「みらいのカタチ」、第一生命であれば「ジャスト」、明治安田であれば「メディカルスタイル」などがある。

参考コラム:古い日本の保険会社が提供する「パッケージ型商品」総論

どこの商品も有名タレントを起用し、大金をかけてテレビCMを流してブランドイメージを確立している。

富国生命では以前からハローキティを起用してプロモーションしているが、最近では未来のとびらを構成する1つのパーツである医療保険「ワイド・プロテクト」のCMにセクシー俳優として有名な斎藤工さんが出演している。

さて、そんな富国生命の「未来のとびら」だが、まず名前が日本生命の「みらいのカタチ」と被ってしまっているのがマズイ。

大手同士のブランドでここまで名前がかぶるというのも珍しいが、知らない人からすれば「兄弟商品なの?」という感じで、しかも保険会社の知名度としては日本生命には勝てない。

そのため「未来のとびら」を宣伝すればするほど、まるで日本生命に塩を送っているようでもある。

広告を見た人が「なんか保険商品で、未来のなんとかっていう・・・」と言えば、この業界の人間であれば十中八九「ああ、ニッセイのみらいのカタチね」と返すので、このあたり何とも分が悪い。

古い記事を探してみると、日本生命が「みらいのカタチ」を販売開始したのが2012年4月から。

対して、富国生命が「ミライのとびら」を販売開始したのは2013年4月からとある。

つまり、日本生命の方が早く、富国生命の方が後から名付けたのだが、何故に巨艦ニッセイと「あえてかぶる」ような名前にしたのか?

マーケティング的には絶対やってはいけないことだと思うのだが、このあたりは意味不明。

余談が長くなった。

さて、そんな「ミライのとびら」だが2022年に全ての商品ラインナップに大きく手を入れたことから、本稿を書いている段階(2022年12月)では「保障内容」として大きな弱点(デメリット)は見当たらない。

他社の動向を見て、どのパーツ(特約)も「過不足なく磨いた」印象で、ほぼ他社並のレベルとなっている。

商品を構成しているラインナップは以下の通り。

・定期保険
・収入保障保険
・終身保険
・生存給付金付定期保険
・生活障害保障
・介護保障(有期型、終身型)
・介護終身年金 認知症加算型
・就業不能保障
・災害割増
・傷害
・医療保険
・生活習慣病入院
・女性疾病入院
・がん診断治療
・重度生活習慣病治療
・女性疾病重症化予防
・先進医療
・移植医療
・特定損傷
・積立保険

とにかく商品数が多く、基本的には「何でも出来る」だけのパーツは提供している。

ざっと約款を斜め読みしてみたが「これはやばいな・・・」というような点は見当たらなかった。

とは言え、あまりにボリュームのある商品なので、些細な点を取り上げ始めると、キリがないという面もある。

また、本商品においては、商品自体がどうこう、というよりは「それ以外」の話の方が重要であり、それは次項にて述べたい。

商品概要については、まずはこんなところ。




弱点1 保険料高く、加入の必然性はない

先ほど、明確な弱点はない、と言ったが、厳しい言い方をすれば明確な「強み」もない。

2022年に大きく保障内容をブラッシュアップしたため、どのパーツも「他社と同等」くらいには仕上がっているが、かと言って他社を超えてくるような「富国でないと」というような点はない。

また、保険料については総じて高め。

総合保障(パッケージ型)は色々なものがごった煮的に入っているので「どれがいくらで、どれがいくら」という点が不明瞭になりがち。

そのため、保険料の比較が難しいのだが、仮に「安さを売り」にしている新興保険会社が提供する商品を組み合わせて同等の保険を作ろうとすれば、おそらく5~7割程度の保険料で済むだろう。

だが、これは富国生命だけに限った話ではなく、日本生命も第一も明示安田も同じ。

冒頭で述べたように、どこの会社も巨額の広告費をばらまいて、駅前の自社ビルに営業拠点を構えるという「高コスト体質」なので、どうあがいてもネット系や、

なお、「総合保障の中なら」多分、日本生命や第一などと比べると富国生命の方が割安感があるだろう。

過去、何度か富国の商品の設計書を目にしたことがあるが、

「新興保険会社に比べれば高いけど、大手の中では安い方かな?」

という印象だった。

特に悪いわけでもないが、商品自体に特徴はない。更に保険料も高め。

そうなると、この商品でなくても良いよね。ということにはなってしまう。

保険ショップなどで、自分の要望を伝え、パーツごとに各社の商品を比較して、組み立てた方が「安くて良い」保険が作れるとは思う。

この商品の弱点、こう考えろ!!(解決策)

富国生命自体「中堅生保」という位置づけではあるものの、正直、なかなか厳しいポジンションでもある。

大手4社(日本生命、第一、明示安田、住友)には大きく水を空けられていて、かつ、従来のセールスレディを多く抱え、昔ながらのやり方を変えない。

また、同じ中堅生保でも他社は中堅生保同士で共闘して「ホールディングス化」などをしているが、その点でも富国は独立独歩を貫いている。

富国生命には旧知の友人も多いが、

「うちは良くも悪くも変わらない」

などと言っており、外から見てると時代から取り残された老兵のようでもある。

ついでに言えば名前も古い。

若い人からすれば「富国」って・・・という感じだろう。(そのため最近では「フコク」とカタカナ表記にしている。)

大手に比べて予算も限られるため、マーケティング的にも、知名度的にも劣勢だが、その分、営業は強い。

ベテランが多く、それらが個人的に繋がっている個人・法人顧客をガッチリ掴んでおり、それこそが富国生命の生命線でもある。

本商品も、そのような人的なネットワークの中で販売されている。

そのため「特に良い部分もない」のだが、人的なつながりの中で、多少割高であってもそれを「担当してくれるお世話代」と理解出来るなら、まあそれはそれで良いのでは?とも思う。

参考コラム:「お付き合い保険」の断り方と「お付き合い保険」に入るメリット

大手が提供する商品の中には、「いくら知り合いでもやめておいた方が良い」というようなものもあるが、本商品に限っていえば、そこまで悪い部分はない。

なお、以下の特約は必要性が薄いので、提案の中にサラッと紛れ込まされていたら「これは削って」と言った方が良い。
・終身保険
・生存給付金付定期保険
・生活障害保障
・介護保障(有期型、終身型)注:若い人はいらない
・介護終身年金 認知症加算型 注:若い人はいらない
・傷害
・特定損傷
・積立保険




口コミ・評判(販売側から)

自社の商品を褒めるわけではないが、特約などがすっきり整理されていて、他社の総合保障よりは分かりやすいと思う。

また組み合わせ次第だが、保険料も大手の中では安い方で、コンペになれば負けないと自負している。

うちを評価してくれるかどうかは、担当者を評価してくれるかどうかだと思うので、商品そのものよりは、アフターフォロー、人間関係で売っていきたい。

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口コミ・評判(契約者から)

・なし

比較検討した方が良い商品

当サイトでは総合保障型について、原則ネガティブ。そのため低評価のものが多い。

大樹生命 大樹セレクトシリーズ ★★☆☆☆

太陽生命 保険組曲ベスト ★★☆☆☆

明治安田生命 ベストスタイル健康キャッシュバック ★★☆☆☆

明治安田生命 メディカルスタイル ★★☆☆☆

編集後記

約款

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