提供会社:かんぽ生命
商品名:はじめのかんぽ(学資保険)
この保険の弱点はここだ!!
参考コラム:
学資保険をどうしたらいいか悩んでいる方は
『学資保険はこう考えろ!!』
をご覧いただきたい。
ごく一般的な学資保険だが、はっきり言うが止めた方が良い。
まず、本商品では受け取り方が異なる下記の3つのタイプがあるが、どれも「元本割れ」を起こす。
注:2023年4月より、やや返礼率が上がり、条件次第では100%を超える場合もあるが、それでもほとんどのケースで元本割れという状態。
下記の契約例で具体例を見てみよう。
契約例:
父:30歳
子:0歳
1. 大学入学時 学資金準備コース (大学入学前にまとめて受け取れる)
大学入学時に満期金 300万円
受け取り総額:300万円
保険料:14,640円
支払総額:3,162,240円
300万円を受け取るために、約316万円を払う。マイナス16万円
2. 小・中・高+大学入学時コース(小中高)
小学入学時:祝金 15万円(基準保険金額300万円の5%)
中学入学時:祝金 30万円(基準保険金額300万円の10%)
高校入学時:祝金 45万円(基準保険金額300万円の15%)
満期:大学入学時に満期保険金 300万円
受け取り総額:390万円
保険料:19,110円
支払総額:4,127,760円
390万円を受け取るために、約413万円を払う。マイナス23万円
3. 大学入学時+在学中コース
18・19・20・21歳:各75万円(基準保険金額の25%)
受け取り総額:300万円
月払保険料:14,550円
支払総額:3,142,800円
300万円を受け取るために、約314万円を払う。マイナス14万円
どのコースを選んだとしても、「元本割れ」してしまうので、貯蓄として考えるのであれば、自分で貯めた方が良い。
理由は昨今の低金利。
あまりに金利が低すぎて、金融機関としても、運用のしようがない。
そのため、学資保険は他の保険会社でも苦戦していて、元本割れを起こしているところが多いのだが、それでもなんとか頑張ってプラスにしているところもある。
ソニー生命、明治安田など。
対して、かんぽ生命はマイナスに沈んでいる。
完全民間の保険会社が、わりと自由に運用が出来るのに対して、かんぽ生命は元々が郵便局であったが故、いろいろな足かせがある。
国債もかなりの量を引き受けねばならず(それでも昔よりは減ったが)、今の国債の利回り(0.01%)では、正直どうにも出来ない。
そのため、学資保険でも顧客から預かった大事なお金を「減らす」ことしか出来ないのである。
また、最近の不祥事は、同じ業界で働くものとして本当に不快。
どこの会社でも悪いことをするやつはいるが、かんぽ生命のアレは常軌を逸している。
マネージメント層も加担して、悪事に手を染めていたというのだから、呆れるしかないし、あれほどの乱暴な不正は、組織ぐるみでなければ絶対出来ない。
はっきり言って、この程度の商品しか提供出来ず、かつモラルも崩壊しているのであれば、市場から退場した方が良い。
保険会社はもう十分沢山あるので、かんぽ生命1社がなくなったところで、大した影響はないだろう。
過去の契約のアフターフォローだけを行うためだけの「保険会社」で良いのでは?
保険業界の人間の大半はそう思っている。
なお、特約として、子供の入院・手術の保障として「総合医療特約」を付加することができるが、多くの自治体で、子供の医療費は6歳(もしくは12歳など)まで無料であるので、別に必要ないだろう。
かんぽ生命のほとんどの営業マンはちゃんとやっていると思うし、真面目でお客様のことを考えているだろうから、今回のような不祥事で「かんぽ生命」の金看板に泥が塗られてしまったのは気の毒でもある。
真面目であればあるほど、このような学資保険を販売することには抵抗があるはず。
「損する学資保険って何?」
私が販売員ならそう思う。
このような商品を現場に押し付ける。
その点からもかんぽ生命はどうしようもない。
そう思っている。
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参考コラム:
学資保険をどうしたらいいか悩んでいる方は
『学資保険はこう考えろ!!』
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