この保険の弱点はここだ!PayPayほけん「これだけ医療」

提供会社:PayPay(東京海上日動)
格付:なし

商品名:これだけ医療

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

この商品のポイント!!

PayPayが提供する医療保険「これだけ医療」

なお、PayPayが窓口として「販売している(販売代理店)」だけであり、裏側で提供しているのは東京海上日動火災保険で、正式名称は「総合生活保険」と言うらしい。

要は商品を作っているメーカーは東京海上日動で、PayPayがそれを販売を代行。

PayPayユーザーの若い層にアプローチしているのだろう。

保障内容は極めてシンプルで「お手軽プラン」、「基本プラン」、「安心プラン」の3つが用意されている。

1 入院一時金

お手軽 5万円、基本 7万円、安心 10万円

2 がん診断保険金

お手軽 10万円、基本 20万円、安心 30万円

3 先進医療

お手軽 500万円、基本 700万円、安心 1,000万円

4 総合先進医療一時金 

10万円(全プラン共通)

手続きはPayPayのアプリ内で完結する。

保険料は5歳刻みで設定されており、男女別の違いはない。




この保険の弱点はここだ!!

その1 保障内容は劇弱

手軽さを売りにしている商品なので、仕方ない部分はあるが、保障内容としてはかなり弱い。

医療保険に入る理由は

「本当に大変な病気になった時に経済的なダメージをカバーするため」

だが、本商品ではそれは無理だろう。

入院した時に受け取れる入院一時金も、お手軽プランでは5万円、基本プランが7万円、最高グレードの安心プランでも10万円なので、短期入金ではそれなりに役に立つかもしれないが、長期入院では全く足りない。

そもそも短期入院であれば、そこまでお金がかかることもないので、医療保険に入っていなくても何とかなる。

そういう意味では「ないよりはマシかな?」という程度だろう。

医療保険に入るのであれば、長期入院もカバーできるしっかりとした商品に入った方が良いとは思うが、それらを比較検討するのは骨が折れる。

そこで「お手軽」というコンセプトの本商品のようなものが出てくるのだろうが、保障内容も「お手軽」なので、いざ本当に大きな病気をした時には役に立たない。

面倒ではあるが、保険ショップなどでちゃんと相談した方が良い気もする。

その2 男性の保険料は割高

本商品では、保険料は5歳刻みで設定されているが、男女の差はない。

一般論として、医療保険の保険料は男性の方が女性より安い。

そういう意味では、保険料に男女差がない本商品では男性の方が割高ということになるだろう。

なお、本商品と似た類似商品がないので、保険料に関しては安いのか高いのか何とも評価のしようがない。

但し、あくまで筆者の感覚では20代~40代前半くらいまでは安く設定されている感じはする。

本商品のターゲットは若いPayPayユーザーで、今まで保険に縁がなかった若い層だろうから、そこには「刺さる」ような価格にしているのだろう。

その3 70歳まで

本商品は加入できるのは70歳まで。

それ以降は更新が出来ない。

まあ、この商品に70歳まで入り続ける人もいないだろうが、一応、注意喚起情報として記しておく。

その4 告知が粗い

 

弱点と言うか、心配と言うか。

筆者もPayPayアプリから申込直前まで手続きをしてみたが、告知(健康状態の自己申告)の項目がかなり粗い。

通常、ネット生保などでは、告知については質問一つずつについて、YESか?NOか?と聞いていくのだが、本商品の場合、全ての質問を1ページに提示し

これらの中に該当するものはないですよね?なければ次に進んで下さい。

という聞き方をしている。

保険初心者を相手にしているわりに、このあたりは相当不親切な印象を受ける。

かなり字も細かいので

「なんか良く分からないけど多分大丈夫だろ?」

と適当に答えてしまう人が多いのではないかと思う。

もし入るなら、告知項目についてはしっかりチェックしておくこと。

その5 何となく続けてしまう・・・・

これが最大の弱点かもしれない。

この手の商品は、手軽に入れる分、入ったことを忘れてしまうことが多い。

また、保険料もさほど高くないので、何となく「まっ、いっか」と続けてしまう。

5歳刻みで保険料が上がるので、そのようなタイミングで「あれ?なんだっけこれ?」となって見直したり、整理することになるのだが、とにかくズルズルと継続してしまう傾向がある。

それが保険会社の「やり口」とも言える。




この保険の弱点、こう考えろ!!(解決策)

うーん、この商品に入るのは随分と安易と言うか、入るならちゃんと考えて、ちゃんとした医療保険に入った方が良いと思う。

やはり、入院しても最高(安心プラン)で10万円しか受け取れないのであれば、あまり意味がない。

また、本商品に入ったことで「医療保険に入っている」と思ってしまうと、それも危ない。

いざ入院した時に「全然足りない・・・」ということになりかねない。

それが短期入院であれば「病気が治り次第、しっかりとした医療保険に入り直す」ことも可能だが、長期入院を伴うような重い病気だった場合、以後、入り直すことも出来なくなってしまう。

本商品に入るのであれば別に入っている医療保険を補完する「オマケ」として捉えた方が良い。

なお、唯一、この商品の「良いところ」を挙げると、保険料の割にはがん一時金については、30(お手軽)~50万円(安心)と、それなりにまとまったお金が受け取れるので、いざがんになった時には助かる。

この点を生かし、

医療保険には入っている。

しかし、何となく「これだけは心配だな」と感じている。

今の医療保険には、がんの保障もない。

しっかり検討する時間もない。

そんな方が「上乗せ」として、とりあえず数年入るのであれば良いかもしれない。

比較検討した方が良い商品

1年更新の医療保険はあるが、本商品と構成が同じような類似商品はない。

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