この保険の弱点はここだ!太陽生命「(死亡)がん・重大疾病予防保険」

提供会社:太陽生命ダイレクト

商品名:がん・重大疾病予防保険
死亡に備える がん・重大疾病予防保険

この保険の弱点はここだ!!

太陽生命のネット生保部門の商品を総称して「スマ保険」と言う。

なお、「ネット」保険なのに、深夜や祝日は見積もりや、申し込みも出来ず、このあたりはショッキングですらある。

始めはギャグかと思った。

スマ保では、契約者が、自分のニーズにあったものを自由に付けたり、外したりすることが出来て、

-がん・重大疾病一時金

-死亡 がん・重大疾病一時金(上記に死亡保障をセットにしたもの)

-働けなくなった時の保険(就業不能保険)

-入院一時金

-先進医療

-手術

など、各パーツが用意されている。

なお、上記のうち、働けない保険と、入院一時金については以下にて解説しているので、ご参照頂きたい。

スマ保険 就業不能重点プラン ★★☆☆☆

入院一時金保険(コロナ対応) ★★☆☆☆

本項では、極めて商品内容が近い

-がん・重大疾病一時金

-死亡 がん・重大疾病一時金(上記に死亡保障をセットにしたもの)

の2つについて考察してみたい。

筆者の感想としては「若い人が一時的に入るのであれば良いんじゃない?」という感じ。

太陽生命の他の商品はコロナ保険だとか、妊娠保険だとか

「ニッチ過ぎて、必要性がよく分からん!!」

というものも多いが、本商品は割と骨太と言うか、実効的。

そのため、星3つとした。

商品としては、3大疾病(がん、脳、心臓)+その他色々の病気の時に一時金を支払うというもので、他社では7大疾病(もしくは8大疾病)一時金などと言われ、最近、色々な会社から販売されている。

当サイトで分析済の商品は以下の通り。

なないろ生命 なないろメディカル ★★★☆☆

ネオファースト生命 ネオdeからだエール ★★★☆☆

はなさく生命 はなさく一時金 ★★★☆☆

メディケア生命 メディフィットプラス ★★★☆☆

また、音声でも解説しているので、ご興味ある方は聞いて頂きたい。

正確に言えば、上記の商品群では、3年更新のネオファースト以外は終身型(一生涯保障が続き、保険料が変わらない)が多く、対して本商品は10年更新なので、商品としてはちょっと違うのだが、保障内容としては似ている。

まずは、がん・重大疾病一時金の保障内容について見てみよう。

以下の条件に該当した時に一時金(100~2,000万円から選択)を受け取れる。

ここでは一例として、一時金200万円として解説したい。

本商品の支払い範囲は広いが、その中でも「がん」、「急性心筋梗塞」、「脳卒中」、「糖尿病」については、「かなり症状が進行して深刻な状況」では満額(200万円)、その手前の状況では、満額の1/10(20万円)を支払う仕組みになっている。

このような「二段構え」は他社ではあまり見ない特徴(上皮内がんで1/10はよくあるが)で、本商品ならではと言える。

以下、詳細を見ていこう。

1 がん
診断で200万円
注:医師から「がんです」と宣告されただけでOK
但し上皮内がんは20万円(10%給付)

2 急性心筋梗塞
手術 or 60日以上の労働制限 → 200万円(満額)
入院のみ           → 20万円(10%給付)

3 脳卒中
手術 or 60日以上麻痺などの後遺症が続く → 200万円
入院のみ                  → 20万円(10%給付)

4 糖尿病
増殖性硝子体網膜症の手術、糖尿病性の神経障害もしくは壊疽で、1手指もしくは1足指以上の切断術 → 200万円
インスリン治療180日以上 → 20万円(10%給付)

5 慢性腎不全
永続的な人工透析 → 200万円

6 肝硬変
食道静脈瘤、胃静脈瘤の手術 → 200万円

7 高血圧性疾患
高血圧性網膜症と診断 → 200万円

8 大動脈瘤、もしくは大動脈瘤解離
手術、or 破裂 → 200万円

9 慢性呼吸不全
永続的な在宅酸素療法が180日以上 → 200万円

10 慢性膵炎
手術 → 200万円

11 その他 
ペースメーカー装着、人工弁、人工肛門、新膀胱増設、尿路変更術 → 200万円

本商品の支払対象は多岐に渡るが、もちろん病気というのは、本当に色々な種類があって、上記はほんの一部に過ぎない。

それでも「人生の中での大病」という意味では、その9割程度は網羅しているのではないか?

このような状況の時に、大きな一時金を受け取れるのはありがたい。

なお、今まで解説してきたのが「がん・重大疾病一時金」であり、この保障に更に「死亡時にも一時金(200万円)を受け取れる」ようにしたのが、「死亡 がん・重大疾病一時金」である。

20代、30代の若い頃であれば、死亡をセットにしてもさほど保険料は上がらないので、筆者なら死亡付の方をお勧めする。

純粋な保障としては、良い内容だと思う。

では、反対に本商品のウィークポイントというか、弱点(デメリット)は何だろうか?

弱点1 給付が一度きり

本商品の最大の弱点はこれだろう。

一時金が支払われた段階で保険が消滅する(1/10給付の方は、一度給付されると「1/10給付」の特約のみ消え、その後も本体は継続する)

これに対して、先にも挙げた他社の類似商品では、「何度でも払う」というものが多い。

がん、急性心筋梗塞、脳卒中などは、人によっては「何度も経験する」こともあり、初回よりは2度目、2度目よりは3度目の方が重症化しやすいので、その都度、一時金を受け取れるのと、「初回だけ」というのでは大きな違いがある。

とは言え、こればかりは商品の仕様なので仕方がないし、「1回だけ」だからこそ、手軽な保険料となっている。

このあたりは、割り切りだろう。

解決策のヒントとしては「複数回分の一時金を設定しておく」ということだと思う。

本商品では、20代、30代であれば、200万円や、300万円という高額な一時金を設定しても、1,000~1,500円程度で加入出来る。

一時金を仮に300万円とすれば、100万円の3回分ということになる。

ここで考えなくてはいけないのは、「金銭的な合理性」と「精神的な不安」の2つ。

金銭的には、1度に300万円を受け取っているのだから、もう十分と言うか「何度でも受け取れる一時金タイプ」に入っていたとしても、100万円を3回受け取る人はかなり少ない。

そういう意味では「一生で受け取れる保険金を一度に受け取った」とも考えられる。

受け取ったお金をちゃんと貯めておけば良いだけだ。

だが、精神的な面からは別のことが言える。

本商品では、一時金を受け取ると、その時点で保険が「消滅」する。

また、一時金を受け取ったということは、すなわち「大病を経験した」ということになるので、その後、他の保険には入れない。

病気の種類にもよるが、4,5年は入れないと思っていた方が良い。

例えば、その間にがんの転移、脳卒中の再発などがおこったら?

このような時に「無保険」というのは、何とも不安で心細いものだ。

病気自体は極めて「不運」なことなのだが、その時に保険でお金を貰えるという「幸運」が、不運を多少なりとも誤魔化してくれる。

当サイトでもよく使う表現だが、

「アンラッキーだけどラッキー」

という心理で、正直、これは保険の効果の中でも小さくないものである。

もちろん、既に「100万円何回か分」を受け取っているので、一括払いと分割払いの違いでしかない。

だが、人間の心理というのは不思議なもので、一度貰ったものは無かったことになってしまう。

前回受け取ったお金は、とっくに「貯金」に繰り入れられているので、何となく「貯金を取り崩した」という気分になる。

このあたりはなかなか奇怪である。

この話を聞いて、

「いや、私はそのあたりは大丈夫。経済合理性だけで考えられる」

という人もいれば、

「なんか分かる・・・きっと悔しいし、無保険に不安な気持ちになっちゃう」

と感じる人もいるだろう。

前者の方が、本商品には向いている。

1度きりの給付を「その後、どんな病気になってもすでに貰っている」と納得できる方なら、良いのではないか?

その点、本商品は「人を選ぶかな」という気もする。

弱点2 10年更新

これも本商品の特徴。

10年毎に保険料が上がる。

20代、30代ではさほど上がらないが、40代、50代になると、倍々で上がっていく印象。

そのため、長く続ける保険ではないかな?とは思う。

20代、30代の方が「結婚するまで」とか「子供が生まれるまで」など、期間限定で入るようなイメージ。

「まあ、とりあえず」

ということで、筆者はこれで良いと思っている。

若い方は、今後の人生について流動的であり、そもそも結婚するのか?子供が出来るか?家は買うのか?などなど、選択肢が多い。

それら全てのシチュエーションに対応できる保険などないので、ライフステージが変わるまでの「とりあえず」でも良いのではないか?

本商品は、がん、脳、心臓の3大疾病+その他の重い病気で一時金を受け取れ、更には死亡を付けることも出来る。

独身の方であれば、これだけの保障と、プラス「安い医療保険(共済などでも可)」でも入っていれば十分な気がする。

弱点3 3大疾病以外はオマケ程度

本商品の支払条件は前述したが、まあ、がん、脳卒中、急性心筋梗塞「以外」はオマケだと思っていた方が良い。

範囲は広いが、支払条件のハードルが高く、「その病気になった」くらいでは支払われない。

また、これらの病気になる可能性もかなり低い。

ほとんどが老人の病気であり、若い世代でこれらに該当することは相当稀。

例えば糖尿病で言えば、その支払条件は

・増殖性硝子体網膜症の手術
・糖尿病性の神経障害もしくは壊疽で、1手指もしくは1足指以上の切断術

と、何とも凄まじいので、糖尿病になっても、ここまで症状がすすむのは、60代、70代くらいだろう。

範囲は広いが、本質的には三大疾病と死亡(死亡保障を付けていれば)の保障であり、その他はオマケである。

口コミ・評判(契約者から)

・なし

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比較した方が良い商品

なないろ生命 なないろメディカル ★★★☆☆

ネオファースト生命 ネオdeからだエール ★★★☆☆

はなさく生命 はなさく一時金 ★★★☆☆

メディケア生命 メディフィットプラス ★★★☆☆

編集後記

約款

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