提供会社:T&Dフィナンシャル生命
商品名:みんなにやさしい終身保険
参考コラム:
外貨建一時払終身保険特集!!
「こんな商品には騙されるな!!」はコチラ
利率と利回りの関係を知りたい方は・・・
「超」わかりやすい!!予定利率と利回りの違い!!』
この保険の弱点はここだ!!
何とも評価が難しい商品だ。
一言で言えば「中途半端」という感じ。
資産運用に重きを置くのか?
死亡保障に重きを置くのか?
安全性を重視するのか?
イマイチ良く分からない商品。
商品のスタートからゴールまでは以下のような流れ。
1 まとまったお金を預ける(例:1,000万円)
2 外貨で運用する割合を決める(外貨を50%にするか、25%にするか、残りは日本円)
3 入った瞬間、死亡保障が付く
例:1,000万円預ける → 死亡保険金1,050万円など
注:年齢、性別、加入時期などによっても金額は変わる
4 一時払したお金は、スタート時点では減る
例:1,000万円預ける → すぐに解約すると950万円など
注:年齢、性別、加入時期などによっても金額は変わる
5 その後、運用され返戻金は増える
6 死亡して保険金を受け取るか、解約して返戻金を受け取る
要は、
・ちょっとだけ保険が付く
・ちょっとだけ外貨(50% or 25%)で運用が出来る
という「ちょっと・ちょっと」な商品である。
では、弱点の話にうつろう。
弱点1 運用としてはイマイチ
この商品はどういう人にハマるのか、ちょっと想像がつかない。
外貨には興味があるけど、全部は怖いから、半分(50%)か25%くらいはドルで。
みたいな人だろうか?・・・
だったら、始めからその50%か25%の分だけを、普通の外貨の一時払終身保険に入れれば良いし、そちらの方が儲かる。(利率が高い)
わざわざ円をセットにする理由は何だろうか?
恐らくは保険金の非課税枠(500万円×法定相続人)を埋めるために本商品を使う、というのが一番しっくりくる。
「外貨だけだと怖い」
という人に向けて、
75%(もしくは50%)は円だから安心ですよ!!
というようなセールストークになるのだろう。
まあ、それでも為替リスクはあるので、本質的には変わらないのだが・・・・
本商品の利率は0.85%(2020年5月30日現在:50%プランの場合)
外貨建一時払終身の場合、利率=利回り、である商品が多い。
例えば利率が0.85%であれば、10万ドルは翌年には10万850ドルになる。
しかし、この商品は利率=利回り「ではない」
つまり、0.85%と言っても翌年にそのまま0.85%増えるわけではない。
その理由は、死亡保障のコストを引かれるから。
本商品は加入直後に死亡保険金が「ちょっとだけ」増えるが、それは保険会社が「サービス」してくれているものではなく、あくまで保険料は契約者が負担している。
では具体的な保険料とは何か?
それは「利回りの低下」である。
本来、0.85%のリターンがあるところ、0.6%程度しかなければ、その差の「0.25%分」は保険料と言うこと。
注:あくまで例、実際には年齢、性別などによって異なる。
通常の外貨建一時払終身保険 → 利率=利回り(リターン)
本商品 → 利率≠利回り(保険料が取られる分、リターンが低下)
となる。
参考コラム:
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利率と利回りの関係を知りたい方は・・・
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弱点2 本当に「今」が良いか?
2020年5月時点の話だが、この商品の利率は0.85%(50%プラン)で、更に弱点1で述べたように実際には0.85%以下となる。
50%とは言え、為替のリスクは確実にあるので、0.85%以下の利回りではちょっとわりが合わない。
この程度のリターンで為替リスクを取るのであれば、100%円建の一時払終身保険の方が良いかもしれない。
なお、本商品では100%円建のプランについては取扱停止になってしまったが、他社ではまだやっているところもある。
0.85%程度の利率ではドルのリスクは取らない方が賢明な気もする。
筆者ならやらない。
せめて3%程度は欲しい。