提供会社:ジブラルタ生命
商品名:通貨指定型個人年金保険
この保険の弱点はここだ!!
まとまったお金を預け、それを米ドル、ユーロ、豪ドルなどに交換し、一定の利率で運用をする。
その後、それを年金形式で受け取れるという商品。
予定利率で「まあ、低いほうかな」ということで星2つ。
要は外貨で定期預金をして、それを年金形式で受け取れるというだけなので、保険でも何でもないのだが、一応「死亡時円建支払額最低保障特約」という「保険っぽい」オプションがある。
これは万が一、運用期間中に死亡した場合に「為替の影響を受けず、必ず決まった保険金を受け取れる」サービス。
例えば500万円を預け、米ドルに替えたとしよう。1ドル120円の場合、41,666ドルになる。
これを決まった率で運用していくのだが、加入から数年後、45,000ドルに増えた時に死亡した。
この時、保険金として45,000ドルが支払われるのだが「その時のレート」で日本円に返還される。
加入時と同じく1ドル120円であれば、保険金は540万円となるが、たまたま円高で進んでいて1ドル100円であれば、450万円になってしまう。
500万円預けたはずが、450万円に減ってしまう。
このような時でも「預けた500万円は絶対に支払ってくれる」というのが、先の「死亡時円建支払額最低保障特約」
これを付けておくことで、500万円は必ず確保される。
だが、保険会社としては「損を補填しないといけない可能性」があるので、そのためのコストとして、この特約を付けた場合、積立利率を少し下げている。
オプションなし 2.50% オプションあり2.3%
こんな感じ。
運用を行う期間や、通貨によっても異なるが、概ね0.1~0.2%程度引かれる事が多い。
要は、この分の金利で得られる利益は保険会社が「さや抜き」して、その代わり為替による損が発生した時には、保険金の穴埋めをする責任を負うということ。
このあたりが「やや保険っぽい」くらいで、その他は定期預金と何ら変わりがない。
そうなると気になるのは金利(利率)だ。
本商品は2週間ごとに金利が変わるのだが、類似商品であるメットライフのサニーガーデンEXなどに比べると「ちょっと負けてるかな」という印象。
以上が商品概要。
では弱点。
弱点1 予定利率が固定される
本商品。入った時の利率が預けている期間中、ずっと続く。
そのため入るタイミングが重要。
例えばコロナショックで各国の国債の利率が最低レベルになっているような時に入ると、その低い利率がずっと続いてします。
「どこかてっぺんか?」
ということを判断するのは難しいが、本商品は為替リスクもあるため、運用期間が10年の場合で3%くらいは欲しいところ。
また、満期前に早期解約をすると市場調整価格も適用される。(市場調整価格の詳細は以下コラム参照)
参照コラム:市場価格調整とは?
あまりに金利が低い時期に入ると、その後、金利が上がった時に、この市場調整価格にやられてしまうので要注意。
弱点2 予定利率で負けている(こともある)
年金受取に色々な種類があり、夫婦連生終身年金(夫婦ともに亡くなるまで年金が受け取れる)など、他社にはなかなかない選択肢もあるので、その点は評価出来るのだが、貯蓄運用商品としては凡庸。
前述の通り、本商品、一時払の外貨建保険としては予定利率が高い方とは言えない。
かと言って最低ラインか、というとそこまででもなく「真ん中の上くらい」もしくは「上の下くらい」と言ったところ。
ただし、このような「一時払系の商品」は、どこの保険会社も毎月1日と15日に「新規契約分の利率」を見直すため、一概に比較が出来ない。
例えば5月1日に2.5%と発表されると、それは5/1から5/14までの申込みに有効ということで、5/15以降の申込みはまた変わるのである。
各保険会社が、マーケットの状況(金利、国債の状況)や他社の動向を見て機敏に上げ下げするので、高いか低いかは、その瞬間でないと評価出来ない部分がある。
本商品を検討するのであれば、メットライフ、マニュライフ、第一フロンティア、ニッセイ・ウェルス、このあたりにも似たような商品があるので、比べてみると良い。
口コミ・評判(販売側から)
・なし
謝礼Amazonギフトカード300円!! アナタの口コミ教えて下さい!!
保険会社勤務、代理店勤務の方でも、販売現場の情報や、当サイトで指摘していない弱点(デメリット)などには謝礼(amazonカード300円)をお支払い致します。
口コミ・評判(契約者から)
・なし
比較検討した方が良い商品
編集後記