提供会社：プルデンシャル生命
商品名：米国ドル建家族収入保険(高度障害療養加算型)
この保険の弱点はここだ！！
「やっちゃったんじゃないの？」という商品。
お子さんなどがいるご家庭に人気の収入保障保険(プルデンシャルでは家族収入保険と言う)のドル版。
それが本商品。
なお、同社には通常の収入保障保険もあり（以下にて解説）、
・高度障害状態の時は、毎月の保険金が死亡時の1.5倍になる
という点が特徴。
本商品でもその特徴は引き継がれており、高度障害時の保険金は1.5倍となる。
（死亡時に2,000ドルであれば3,000ドルとなる）
「ドル建である」という点以外は、ごくごくスタンダードな収入保障保険だが、ドル建であるが故、毎月の保険料も死亡時/高度障害時に受け取れる保険金も「変動」する。
例えば毎月の保険料が100ドルであれば、1ドル120円で12,000円、140円で14,000円となり、保険金も2,000ドルの場合、1ドル120円で24万円、140円で28万円となる。
以上、商品概要。
弱点1 ドル建である必然性がない
他社から販売されているドルの商品は原則的に「貯蓄型」の商品だが、本商品は掛け捨て。
何もなければ、何も受け取れない。
収入保障保険(家族収入保険)という商品自体は、
「家族のために、万が一のことを考えて勇気をもってお金を捨てる」
というものであるから、別にそれはそれで良いのだが、それをドル建でやる必然性がない。
これが「将来は絶対円安ドル高（1ドル200円など）になる」というのが確実なのであれば、ドル建でやるメリットもあるのだが、為替は上下するもの。
昨今でも1ドル150円まで付けた(2022年11月)こともあるが、その後、急速に円高が進み一気に130円台前半まで下がった。
そうなると、ドル建にすることで以下のようなリスクがある。
・毎月の保険料が変動するため、将来の出費が「読めない」
・万が一の時に受け取れる保険金がドル建のため、毎月の収入が「読めない」
家族の生活の安定のために入るものが、このような不安定要素ばかりであるのは逆に不自然で、その点からもドル建である理由がないように思う。
この保険の弱点、こう考えろ！！（解決策）
1つ星という点からも、本商品はやめておいた方が良い。
また、ドル建だからと言って、特に保険料が安いわけでもなく、またプルデンシャルは全体的に保険料が高めなので、収入保障保険に入るなら他社の方が良い。
他社であれば
・血圧、BMI（身長体重のバランス）が正常範囲内であれば割引が受けられる「健康体割引」
・タバコを吸わなければ割引が受けられる「非喫煙割引」
などもあるので、保険料はグッと安くなる。
年齢、性別にもよるが、同じ内容で本商品の半分程度の保険料で済むケースもあるだろう。
本商品では「高度障害時には保険金が1.5倍になる」ことは既に述べたが、他社であれば、そもそも死亡時の保険金を1.5倍(当然、高度障害時もその金額)にしても安く加入出来るかと思う。
その点(保険料)からも本商品を選択する理由はない。
同社のライフプランナーは、契約者と深い付き合いをしているような人も多く
「なかなか他社の商品にするとは言いにくいなぁ・・・」
ということもあるかもしれないが、本商品は「付き合い」だけで入るにはデメリットが大きいかな？という印象。
参考コラム：「お付き合い保険」の断り方と「お付き合い保険」に入るメリット
貯蓄系の商品であればプルデンシャルは悪くないので、人間関係だけで入ってあげても良いが、本商品の場合、掛け捨てで割高な上、「為替リスク」という余計なものまで抱えることになる。
収入保障保険であれば、保険ショップなどに行って「見積もりを下さい」と言えば、全社の中から条件にあったものを保険料ランキング順でいくらでも出してくれる。
それを見て、その中から決めた方が無難。
口コミ・評判(販売側から)
自社の商品だが、正直「意味が分からない」という感じで、ほとんど提案していないし、周囲でも売れている感じはしない。
ドル建で家族収入保険となると、毎月の保険料も保険金も上下するので、ファイナンシャルプランニング上でも説得力がない。
何故、こんな商品を作ったのが皆不思議に思っている。
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口コミ・評判(契約者から)
なし
検討した方がいい他社商品
通常の円建の収入保障保険から選んだ方が良い。
T&Dフィナンシャル生命 家計にやさしい収入保障 ★★★★☆
編集後記
