提供会社:はなさく生命
商品名:かんたん告知はなさく医療
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この保険の弱点はここだ!!
参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら
『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
それでは、この商品の弱点について解説をしていこう。
日本生命の子会社として、主に来店型の保険ショップ向けの商品開発をしているはなさく生命。
そこが提供する「緩和型医療保険」
緩和型とは「通常の保険に比べ、加入のハードルが緩和されている」という意味で、つまり持病などがあっても入りやすい保険のこと。
但し、その分、保険料は割高に設定されている。
この分野では、
オリックス生命 医療保険 CURE Support Plus[キュア・サポート・プラス] ★★★☆☆
などのプレイヤー(保険会社)が強いが、本商品もその中に食い込んできているような印象。
年齢、性別、そして「どんな特約をつけるか?」などによっても違うが、保険料の安さでは、1番手か2番手という感じ。
また、緩和型医療保険にしては、特約が多く、他社でここまで豊富なラインナップを揃えている会社はない。
はなさく生命自体がかなり新しい保険会社でもあり、そのためこの商品も「緩和型医療保険」としては後発も後発。
後出しジャンケンで、先行する他社の「良いところどり」をした。という感じだ。
ただ保険料を下げるために、色々細かいテクニックを使っており、それがそのまま弱点となる。
正直、「なんかコスイな・・・」とは思ってしまう。
正直2つ星は自分でも「かなり辛口」だと思うが、こういう一般契約者に「分かりにくいこと」でコストダウンするのは、保険会社としてどうなのかな?と。
正直、個人的な好き嫌いが入って2つ星なので、実力としては3.5というところか。
だが保険料はかなり安いと思うので、それだけで選ぶなら「まあ、別に良いんじゃない」という感じ。
では解説。
弱点1 180日ルール(退院後180日以内の入院は前の入院と同カウントされる)
これ分かりにくいので、例を挙げて説明したい。
ある人が、風邪をこじらせて肺炎で50日入院した。
無事回復し、退院したが、その5か月後(150日後)、胃潰瘍、今度は30日間入院。
こんな場合、他社の医療保険では、
肺炎 50日分(例:1日5,000円であれば、5,000円×50日で25万円)
胃潰瘍 30日分(例:1日5,000円であれば、5,000円×30日で15万円)
とそれぞれ給付金を受け取れる。
肺炎と胃潰瘍は「全く別物」なので、別々の入院として扱うのである。
しかし、この「かんたん告知はなさく医療」の場合は違う。
約款をよく読むと、
退院日の翌日から180日以内に開始した2回目の入院に関しては、
その入院の原因に関わらず、初回入院と合わせて1回の入院と見なし
1回の入院日数の限度を適用します。
というルールが存在する。
なお、このルールは、「病気+病気」の時に適用され、このどちらかが怪我による入院「病気+怪我」であれば、別々の入院とみなす。
かなり特殊なルールで、元々は楽天生命が始めたような気がするが、はなさく生命もそれを模範している。
つまり、先ほどの例で言えば、肺炎と胃潰瘍あわせて「80日(50日+30日)」の入院という扱いになる。
ここでネックになるのが、1入院あたりの上限日数。
この商品では60日か120日を選択できるが、例えば60日を選択していた場合、始めの肺炎で50日を消費しているので、残りは10日分しかない。
そうなると胃潰瘍の入院30日は「初めの10日分」しか支払い対象にならず、10日経過後の20日分に関しては対象外となってしまう。
これが「原因に関わらず1回の入院とみなす」ことのデメリット。
保険会社からすれば、支払う分を軽減できるので、安い保険料を実現するための、「細かいテクニック」とも言える。
他社と比較し、明確な弱点と言える。
参考コラム:
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弱点2 復活が出来ない
保険は3ヶ月連続で支払いを滞ると、「失効」と言って、その効力を失う。
(この期間は、保険会社ごとに異なっている。)
そのため、失効している間に入院しても給付の対象とはならない。
しかし、銀行口座やクレジットカードの変更などにより「意図せず引き落しが出来ずに失効してしまった・・・」などということも少なくない。
その場合、通常は「復活」という制度がある。
簡単な告知(体の状態を報告する)と、今まで払っていなかった保険料をまとめて納めることで、以前の状態に戻す作業で、保険会社の大事なアフターフォローの一つである。
が、はなさく生命には復活という制度自体がない。
そのため、一度失効すれば、そのまま解約。
再び入るなおすしかない。当然、前に入った時より年齢も上がっているので、保険料も高くなる。
筆者のようにこの業界が長い人間からすると「復活出来ない」というのは、とんでもない話で、少々大げさにいえば保険会社としての義務を放棄しているような感すらある。
これも、もともとは第一生命の子会社のネオファースト生命が始めたことで、この時も
「えっ!!復活させないの?!」
と度肝を抜かれたが、はなさく生命もそれを模範したものと思われる。
これもオペレーションコストの削減につながるので、割安な保険料を実現するために有効なのだろう。
以上、2つの弱点を我ながら「嫌味満載」でお伝えした。
他社の商品を研究しつくして「後出しジャンケン」で新商品を出しても、それが良い保障内容で保険料も手ごろであれば、消費者にとってメリットがある。
また、良い商品は他社との競合を促すので、業界全体にとって良いことだろう。
だが、この商品は180日ルールや、復活させないなど、他社が始めた「悪い習慣」を模範している。
それらすべてが「素人には分かりにくいコストダウン」の手法であり「後から、それに該当してから気付く」ようなものばかり。
子会社を通じてとは言え、天下の日本生命のやることとしては、少々残念。
弱点3 先進医療特約が加入してから1年以内は50%削減
緩和型医療保険にはしばしば見られるが、この商品でも先進医療特約に関しては、加入後1年間は
50%削減
となっている。
例えば、先進医療を受けた場合、本来は2,000万円まで実費を「全額」負担してくれるところが、1年以内は50%しか支払ってくれない。
100万円の治療を受けても50万円しか給付されないということで、明確な弱点となる。
但し、この弱点は悪いばかりでもない。
と言うのも、このような緩和型医療保険では、しばしばら
「先進医療を受けるためだけに、治療直前に入る」
という人がいる。
入ってすぐに、先進医療を受けて、多額の給付金を受け取ることになるのだが、その給付金の原資は
皆の保険料
である。
その一部を虚偽の申告で受け取るのは、単純に言えば、ズルい。ということ。(その前に告知義務違反で支払われな可能性も高いが・・・)
「1年以内は50%しか払わないよ。」と言うことで、このような人を排除する効果もあり、このようなルールは契約者全体からすれば悪いばかりでもない。
但し、ごく稀に本当に「1年以内に先進医療が必要になる(がんの治療など)」もある。
その場合はデメリットでしかない。
他社の「初めから100%払う」方が良いに決まっている。
特約 Good & Bad!!
特約は豊富で、どの特約も他社に比べて内容が劣っているものはない。
ただ、そもそも緩和型医療保険の保険料は割高なので、あまり特約をつけ過ぎると、とんでもない高い保険料になってしまう。
そのため「本当に必要なものだけ」に絞って付けた方が良い。
Good 先進医療特約
先進医療特約は必須
Good 特定疾病一時金特約
がん、心疾患、脳血管疾患の際に一時金を受け取れる「特定疾病一時金特約」は予算があるのであれば付けておいても良いかもしれない。
口コミ・評判(販売側から)
・比較をすると保険料がダントツで安くなることが多く、特に色々と特約を付けたがる方の場合、安く感じる。はなさく生命自体知名度はゼロだが「日本生命のグループ会社」と言うと、ほとんどの人が妙に安心するのは、やはり「ニッセイブランド」のなせる業だろう。最近ではメディケア、オリックス、そしてはなさくを出すことが多いが、はなさくで決まる割合が70%程度という感じ。ソリシター(代理店をフォローする保険会社側の担当者)がまだ業務に慣れておらず、またニッセイの看板を押し付けてきて、何でも「無理です」と言うのが腹立つが(担当が悪いだけかもしれないが)、実際問題としては勢いはある。
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口コミ・評判(契約者から)
・なし
比較した方が良い商品
オリックス生命 医療保険 CURE Support Plus[キュア・サポート・プラス] ★★★☆☆
ネオファースト生命 ネオ de いりょう 健康プロモート ★★★★☆
参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら
『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
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編集後記