提供会社:三井プライマリー生命
商品名:通貨選択一般勘定移行型変額終身保険
別名
ラップギフト:三井住友信託銀行
参考コラム:
外貨建一時払終身保険特集!!
「こんな商品には騙されるな!!」はコチラ
利率と利回りの関係を知りたい方は・・・
「超」わかりやすい!!予定利率と利回りの違い!!』
この保険の弱点はここだ!!
三井プライマリー生命は、三井住友海上の子会社で銀行で販売する「窓販商品」を専門的に開発・販売している会社。
本商品は、一時払した金額を株や債券、外貨などで運用していく商品。
言ってみれば、投資信託を買っているようなものだろう。
形としては、
1 運用重視コース
2 保障充実コース
の2つがある。
1の運用重視コースはまとまったお金を預け、それを外貨に換えて20年間運用を行う。
運用の結果は終わってみないと分からない。
2の保障充実コースは1年ごとに死亡保険金が0.5~1%ずつ積み上がっていく。
例えばスタート時に死亡時に10万ドルであれば、1年後には10万1,000ドルになるということ(1%の場合)
しかし、死亡保険が「増える」わけだから、その分のコストはかかる。
それが運用益から引かれるので、運用重視コースよりは伸びが悪くなる。(効率が悪い)
参考コラム:
外貨建一時払終身保険特集!!
「こんな商品には騙されるな!!」はコチラ
利率と利回りの関係を知りたい方は・・・
「超」わかりやすい!!予定利率と利回りの違い!!』
弱点1 複雑すぎる&パフォーマンスが悪い
まず結論から言うが、これ、入らない方が良い。
と言うか、この商品の企画、運用、販売している人で、
自分で入っている人いるかね?
という感じ。
金融に詳しい人であればあるほど、何だこれ?という印象を持つだろう。
形態としては、ファンド オブ ファンドと言われるもので、親ファンド(特別勘定)を経由して、更に複数の子ファンドに投資をしている。
でも、またそこから別のファンドにも投資しているようで、
何段階あんだよ?(笑)
という奇怪な仕組みになっている。
実際に運用を担当しているのは、三井住友DSアセット・マネジメントという三井住友銀行の子会社で、三井プライマリー生命の親会社でもある三井住友海上も株を保有している。
三井プライマリー生命からすれば、親戚のような会社で、そこが運用している複数のファンドに投資をしている。
パンフレットには、
・リスクヘッジのために色々なものに分散投資をしている
・パフォーマンスをあげるためにレバレッジを利かしている
・そのレバレッジもボラティリティを見て決めている
・運用状況に応じて資産配分を変えてる
などなど耳障りの良いことを言っているが、結局ファンドの運用成績がこれ。
2015年から開始して、コロナ禍が始まる前の1月あたりが最高値で122程度。
2015年から2020年の1月と言えば、どこの株式市場も高騰している絶好の機会。
その「黄金の5年間」に100→122と+22%のパフォーマンスしか出せていない。
で、コロナでドカン。
今は112近辺をウロウロしている。
これは急いで資産配分を組み替えて、債権運用に切り替えたことで損切りした結果だろう。
まあ、能書きが凄いわりにはショボいな。ということ。
結局のところ、資産を配分「し過ぎて」しまっているので、株高の上昇局面にはちゃんと乗れないのに、下げる時には一緒に下げてしまう。
また仕組みが複雑なので、それに関する手数料がかかり過ぎて、資産が増えても手数料で削られてしまう。
5年運用して+12%なのであれば、単純に米国債でも買っておいた方が、まだリターンがある。
例えば2015年であれば米国債の利回りが2.7%くらいはあった。
仮にそれで運用していたとしたら、5年で100が114になる計算。
このファンドはコロナ前で122、コロナ後112なので、米国債に対して、コロナ前ですら+8程度しか上回っていないし、今は負けている。
国債に負けるファンドってなんだよ?
という感じ。
わざわざリスクを取ってこんなのにお金を入れるくらいなら、普通に米国債を買った方がマシ。
(もしくは米国債をメインに運用している保険商品の方が安全だし、分かりやすい)
また、このファンドを構成している「小ファンド」が酷い。
三井住友DSアセット・マネジメントが運用しているファンドで、全部で4つあるが、その一つの運用推移がこれ。
スタート当初から一度も元値を回復せずに下げているだけで、他のファンドも似たようなもの。
ファンドの規模も100億円前後のものが多く、運用金額としてもあまりに少ない。(一般的に100億円は大金だが、ファンドとしてはかなり小さい)
手間がかかるわりに規模も小さいので、効率が悪い「ゾンビファンド」だ。
親ファンドからすれば子ファンドは「原材料」のようなもの。
その原材料がこの有様で、なんで100が一時的にでも122に増えるのか、イマイチ良く分からない。
まあ、三井プライマリーが開発して、三井住友系の銀行が販売して、同じくグループ会社が運用して、それぞれが手数料を取る。というモデルだろう。
色々なところで手数料を取り過ぎて、もうここまで来ると悪意を感じる。
この商品に関係(開発、販売、運用)している人に言いたいのは、
アンタ自分の金、1000万円入れてみろよ
ということ。
まず、入れるやつはいないだろう。
これ以外にも、弱点を挙げればきりがないが、
まあ、やめときなさい・・・
というのが感想。
参考コラム:
外貨建一時払終身保険特集!!
「こんな商品には騙されるな!!」はコチラ
利率と利回りの関係を知りたい方は・・・
「超」わかりやすい!!予定利率と利回りの違い!!』