提供会社:SOMPOひまわり生命
商品名:特定疾病前払式終身保険
この商品の弱点はここだ!!
悪くない商品だと思う。
但し、あくまで「他社比較の類似商品として比較して」ということで、同分野の中では強いが、今の超低金利下での「円建商品である」点が懸念点。
このことについては弱点1にて詳しく後述する。
死亡と高度障害だけを保障する「終身保険」
そこに更に三大疾病の保障を上乗せした「特定疾病保障保険」
本商品はそれをミックスしたもの。
特定疾病(三大疾病のこと)になった時に、前払いする終身保険なので「特定疾病前払式終身保険」という長い名前になっている。
なお、ひまわり生命では「終身保険」と「特定疾病保障保険」どちらも商品ラインナップにあるので、各商品に関しての詳細はそちらをご覧頂きたい。
構造としては、この両者をかけ合わせたもので、例えば保険金が1,000万円の場合、以下のように割合を変更することが出来る。
特定疾病部分 100万円(10%) 終身保険 900万円(90%)
特定疾病部分 200万円(20%) 終身保険 800万円(80%)
特定疾病部分 300万円(30%) 終身保険 700万円(70%)
特定疾病部分 400万円(40%) 終身保険 600万円(60%)
特定疾病部分 500万円(50%) 終身保険 500万円(50%)
上記の50%:50%は、つまり特定疾病終身500万円と通常の終身保険500万円を別々に契約しても同じものが作れることになる。
実際に作ってみよう。
30歳 男性 65歳払込の場合
終身保険 500万円 10,595円
特定疾病保障保険 500万円 13,410円
合計 24,005円
対して、本商品(特定疾病前払式終身保険)で同条件の1,000万円の保険料(65歳払込)は、22,470円。
セットにすることにより保険料が少し下がっているので、この点ではお得と言える。
また、通常の終身保険1,000万円の保険料(65歳払込)が20,890円なので、+1,500円くらいの割増で3大疾病時に500万円を「前受け取り」出来ることになる。
「医療保険には入っているけど、がんとか脳とか心臓とか、そんな大きな病気の時にホントに医療保険だけで大丈夫なのかな?」
などと思っている方には、+1500円で3大疾病で「500万円先払い」というのは響くのではないか?
この特定疾病部分の支払条件は以下の通り。
・がん 診断(医師から「がんです」と言われれば対象)
・急性心筋梗塞(手術 or 60日以上の労働制限)
・脳卒中(手術 or 60日以上の後遺障害)
この条件は、特定疾病タイプの商品としては一般的。
また、保険料を支払っている途中に特定疾病の保険金を受け取ることになった場合、以後の保険料は免除される。(終身保険は残る)
その点でも、「終身保険」と「特定疾病保障」を別々に契約するより条件は良いと言える。(別々に契約すると、特定疾病保障の方が支払い対象となっても、終身保険の方の保険料は免除されないから)
以上、商品概要。
では弱点。
弱点1 円建で良いのか?
弱点と言うより問題提起。
本商品は円建の終身保険がベースとなっており、その一部を「特定疾病保障化(10~50%の間で)」出来る商品である。
つまり、基本的には円建の終身保険であるので、昨今の低金利を反映して、とにかく利率が低い。
先ほど見て頂いた実際の契約例でも、30歳 男性 保険金1,000万円で、毎月22,470円を65歳まで払わないといけない。
その総支払金額は約944万円とる。
これで死亡時、3大疾病時に1,000万円を受け取れるのだが、実質的な「プラス」はわずか56万円でしかない。
もちろん若いうちに3大疾病になったり、死亡したりすれば、そこまでに支払っている保険料は少ないわりに1,000万円を受け取れるのだから「大儲け」となり、つまりはそれが保険なのだが、実際には死亡するのも3大疾病になるのも60歳を過ぎてからが圧倒的に多い。
と言うことは「自分で貯めた金を貰っているだけ」でもある。
ちょっと前なら、1,000万円の保険金に対して、払込金額は850万円くらいだったのだが、長引く超低金利でどんどん保険料があがり、それに伴い支払総額も増えてしまった。
なお、この例は30歳男性という「若者」だから、まだこんな感じで済んでいるが、これが40代、50代となると、支払った保険料総額より保険金の方が少ない「逆ザヤ状態」となってしまうこともある。
対して、本商品と同じようなものでドル建もある。
例えばジブラルタのドル建終身保険では、オプション料(特約料)を支払うことで、本商品と同じように保険金の一部を「特定疾病保障化」すること出来る。
ジブラルタ生命 米国ドル建終身保険&米国ドル建終身保険(低解約返戻金型) ★★★★☆
こちらはドル建であるので、利率も高く、円建の本商品より、保険料も将来の返戻率も高い。
反面、ドルにはリスクはあるが、昨今の状況を見ていると円も資産としてはかなりリスキーになってきている。
前述の通り、本商品は死亡したり3大疾病になったとしても、「自分で積立てたお金が戻ってきているだけ」なので、ほとんど増えない。
保障内容としては悪くないし、冒頭でも述べた通り、他社の同類商品に比べると「良い方」であることは事実。
しかし、自分の資産を長期間「塩漬け」するようなものにお金に預けるのが果たして良いのか?
筆者ならドル建をお勧めする。
口コミ・評判(販売側から)
ひまわり生命専属代理店勤務さんからの口コミ
・なし
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保険会社勤務、代理店勤務の方でも、販売現場の情報や、当サイトで指摘していない弱点(デメリット)などには謝礼(amazonカード300円)をお支払い致します。
口コミ・評判(契約者から)
・なし
比較した方が良い他社商品は?
ジブラルタ生命 米国ドル建終身保険&米国ドル建終身保険(低解約返戻金型) ★★★★☆
オリックス生命 米国ドル建終身保険candle wide(キャンドルワイド) ★★★☆☆
オリックス生命 特定疾病保障保険With(ウィズ) ★★★☆☆
ソニー生命 リビング・ベネフィット20(特定疾病保障型終身) ★★☆☆☆
編集後記