この保険の弱点はここだ!メットライフ生命「ビーウィズユープラスⅡ」

提供会社:メットライフ生命

商品名:ビーウィズユープラスⅡ

参考コラム:
外貨建一時払終身保険特集!!
「こんな商品には騙されるな!!」はコチラ

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この保険の弱点はここだ!!

同社のドル建一時払商品「ビーウィズユープラス」の後継商品。(解説は以下参照)

メットライフ生命 ビーウィズユープラス ★★☆☆☆(販売停止)

商品としてはシンプル。

死亡保障としても、貯蓄としてもバランスが良いので星3つ評価とした。

ざっと特徴を挙げると以下の通り。

・一時金を円でドカッと払う(例:1500万円)

・その時のレートで円→ドルに変換する(例:1ドル150円なら1500万円→10万ドル)

・利率は加入時のもの(利率は毎月変わる)が20年間固定で適用され、それが保険金、返戻金の計算に適用される
 (例:2024年9月の利率は健康告知ありが4.50%、健康告知なしが4.75%)

・加入時に「健康告知あり」と「健康告知なし」から選択可能(詳細は後述)

前作では加入時の「健康告知」が必須だったが、Ⅱになってからは「健康告知あり」と「健康告知なし」から選択できるようになった点がポイント。

健康告知ありの場合、加入してからすぐに死亡保障が立ち上がる。

例えば50歳男性の場合、4.5%の予定利率(2024年9月)で10万ドル預ければ、おそらく保険金は26万ドルくらいにはなる。(このあたりは加入した時期によっても異なるので、個別の設計書等でご確認頂きたい)

つまり、加入後、すぐに死亡した場合、26万ドルの保険金が支払われるということで、保険効果は高い。

しかし、「健康告知あり」というくらいだから、それなりに健康でないと入れない。

本商品のような一時払商品の主なターゲットは、お金がある中高年から高齢者なので、その層は何かしらの持病などを抱えていることもあるため、健康告知をクリアできないこともある。

そのための「抜け道」として用意されたのが「健康告知なし」だ。

このタイプを選べば、健康告知をせずに加入できる。

しかし、保険会社としては契約者の健康状態を把握できないのは怖い。

加入してすぐに死亡した場合、保険会社が損をしてしまうからだ。

そのため、健康告知なしタイプでは、加入直後は死亡保障がない。

初期に1,500万円を預けたとしたら、直後に死亡しても1,500万円しか払われない。

払った金額が丸々戻ってくるだけ。

得も損もしていないので、保険効果はゼロということ。

保険会社としては

「あなたはどんな健康状態か分からないので1年は様子を見させて下さいね」

ということだろう。

そのため、1年経過すると「無事、何事もなかったのでちょっとだけ保険金を上乗せします!!」ということで、保険金が増える。

本稿を書いている2024年9月時点の予定利率は4.5%、例えば50歳男性が10万ドルのプランに入ったとしたら、1年経過には17万ドルくらいにはなるだろう。

で、さらに1年後、2年経過するとさらに増える。

同条件なら24万ドルくらいか。

そして以後は24万ドルで固定されるという仕様になっている。

前述の通り、「健康告知あり」が「加入直後から26万ドル」

それに対して「健康告知なし」は「1年、2年待って24万ドル」なので、保障として見れば健康告知なしの方が劣る。

なお、話は少々横道に逸れるが、本商品のような一時払の商品で、健康告知がないものでは、本商品同様に

「短期間で死亡したら元本をそのまま返す」

ものが多い。

しかし、それは「ドルベース」というところがほとんど。

例えば1,500万円を預けて、それが10万ドルになる。3か月で死亡した。このようなケースではドルベースの元本の10万ドルを返す。

そうなると、その時のレートが1ドル140円であれば1,400万円に目減りしてしまうし、1ドル160円であれば1,600万円に増額することになる。

つまり、そこには「変動リスク(減る、増える)」が発生する。

増えるなら特に問題にはならないのだが、減った場合には

「数か月で損をした!!」

というクレームになりかねない。

対して、本商品(メットライフ)では、前述の通り「円べースの元本(1,500万円)」を返す、という仕様になっている。

恐らくはクレーム対策だろうが、高齢者にとっては「損はしない(逆に儲かるチャンスもなくなるが)」という点でこちらの方が安心かもしれない。

以上、商品概要。

では、弱点の解説をしたい。




弱点1 運用商品としては他社商品に劣る

本商品には2つの側面がある。

1つ目は死亡保障、2つ目は貯蓄商品。

まず死亡保障として考えると非常に優秀だと思う。

メットライフは昔からこの手の一時払商品は強く、現在の4.5%(本稿を書いている2024年9月時点での利率)は他社比較でも高い方だろう。

そのため、50歳男性で10万ドルを預ければ死亡保障は24~26万ドル(健康告知のあり、なしによって変わる)となり、支払った金額の2倍以上の保険金を用意できる。

そのため、死亡保障として考えれば、素直に良い商品だと思う。

半面、貯蓄として見ると「悪くはないけど、他社より劣るかな」という印象。

他社には死亡保険金はほとんどなく、貯蓄だけに特化したような「ほとんどドルの定期預金」のような商品もあるため、それらの「貯蓄専用商品」と比較してしまうと、本商品の方が返戻金の伸びは悪い。

ドルの一時払終身保険は、各保険会社から「星の数ほど」販売されており、かつ各商品が毎月1日と16日に、その時々のアメリカの金利や他社の動向を見て利率を変更させる。

そのため、一概に「どこか良い」とはなかなか言い切れないのだが、おそらく返礼率だけを見れば「もっと良いところ」はある。

ジブラルタ、第一フロンティア、ニッセイウェルスあたりが競合なので、気になる方は保険ショップなどで比較してもらうと良いだろう。

なお、この返礼率は「ものすごい負けている」というわけでもない。

感覚的には「20年後の返礼率で4,5%違うかな?」という程度。

半面、本商品は死亡保障が多く取れるので、万が一の時の保険金を重視する方はこちらを選ぶのもありだと思う。


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