この保険の弱点はここだ!アクサダイレクト生命「アクサダイレクトの定期医療」

提供会社:アクサダイレクト生命

商品名:アクサダイレクトの定期医療

 

この保険の弱点はここだ!!

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

うーん、コンセプト自体は嫌いではない。

シンプル&安い

ということで、そもそも保険料の安さを売りにしているネット生保の中でも、「かなり安い方」のアクサダイレクトらしい商品とも言える。

商品の型としては「10年更新型」と言われるもので、契約期間が10年であるため、10年ごとに保険料が上がっていく。

対して、ちまたには「終身型」が多く、こちらは一度加入すれば一生涯保険料は変わらない。だから「終身型」と呼ばれている。

ちなみに本商品を提供するアクサダイレクト生命でも終身型も販売している。
(商品解説はコチラ「アクサダイレクト生命 終身医療保険」)

筆者がこの世界に入った20年前には、10年更新型の医療保険の方が多かったのだが、最近ではほとんどの医療保険が終身型になっている。

やはり、

保険料がずっと変わらない

という点が消費者に安心感を与えるのだろう。

しかし、一生涯保険料が変わらないということは、「初めから保険料が高い」ということを意味する。

例えば、30歳と80歳、どちらが入院する確率が高いだろうか?

当然80歳だ。30歳と比較すれば、倍どころか、3倍、4倍のリスクがある。

しかし、あるAさんがこの終身型の医療保険に加入した場合、リスクが低い30歳の時も、リスクの高い80歳になった時も、毎月支払っている保険料は同じである。

保険会社としては、80歳の「リスク」に比べれば、かなり安い保険料で入院や手術の保障を提供していることになる。

つまり、どういうことか?

要は若いうちから「ちょっと高めの保険料」を徴収し、それを貯めておいて、歳をとってからの保険料に補填しているのである。

簡単に言えば、若いうちは「割高」、歳をとってからは「割安」の保険料になるということ。

対して、10年更新であれば、保険会社は「加入時から10年だけ」のリスクを見れば良い。

30歳で加入すれば40歳まで。

当然、30歳よりは40歳の方が入院や手術をするリスクは高いが、それでも30歳と80歳の「差」に比べれば、大した差ではない。

だから、保険料が安い。




保険会社からすれば、わずか10年間のリスクを引き受けているだけなので

「ずっと一生涯、同じ保険料で面倒倒見ます!!」

というよりは気が楽なのである。

そして、次の10年はまたその時に保険料を決める。

保険会社にとっても有利な取引だが、契約者にとっても「保険料が安くすむ」というメリットがある。

それが10年更新型の特徴。

ちなみに筆者は、この10年更新型が意外と好きだ。

特に、若い方が

ワンポイントリリーフ的な保険

として使うのであれば、良い選択肢だと思っている。

もちろん、始めから終身型の医療保険に入っても良いのだが、前述の通り保険料は割高だし(10年更新型に比べ)、長い人生ではまたどこかで医療保険を見直すこともあるだろう。

20代後半から30代中盤あたりにかけて、結婚、子供の誕生、家の購入などの「ビックイベント」が発生するので、その時に保険も見直す場合が多い。

であるなら、そこまでは終身型より保険料が安い10年更新型でも良い。

また、若いうちは金がない。

そのため、保険に加入することに躊躇する。

自分も健康だし「まっ、良いか、まだ入らなくても」となる。

これは理屈ではなく、感情なので仕方がないが、当然、リスクがゼロなわけではないので、入らないよりは、何かしらの保険に入っていた方が良い。

そんな時、「とりあえず安い」というのはアピールポイントになるだろう。

例えば、本商品を提供するアクサダイレクト生命では、この10年更新型とは別に終身型の医療保険も用意しているが、その保険料を比較すると以下のようになる。

30歳 男性 日額5,000円の場合

定期医療(10年更新) 840円/月
終身医療(終身型)  1,220円/月

その差は380円。ほぼ、1.5倍ほど保険料が違うことになる。

この380円を

「たかだ380円、それならずっと保険料が変わらない方が良い」

と考えるか、

「1.5倍も違うなら、まずは安い方で今から10年間だけで良い(どうせ10年以内にまたちゃんと検討しないといけない時が来るから)」

と考えるかは人による。

若い人なら後者のように思う人も多いかもしれない。

保険に入る。その心理的なバーを下げる。安い保険料にはそのような効果があるので、若い人が「とりあえず」入っておくには、10年更新型は悪い選択肢ではない。

だが、冒頭でも述べた通り、10年更新型の医療保険は今ではほとんどない。

一部の保険会社で提供はしているのだが、何も言わないと終身型を提案され、こちらから「10年更新型を」と言わないと、ほとんど出てこない。

もしくは、10年更新型の医療保険「だけ」には入ることが出来ず、他に死亡保障や介護などの「余計な保障」も付けないとダメだったり、要は10年更新型医療保険単体では、あまりに保険料が安すぎるため、ビジネスとして成り立たないのだろう。

その点、10年更新型に単体で入れる本商品には、一定の価値がある。

が、しかし・・・

というところである。

それは弱点の中で触れていきたい。




弱点1 いくら何でもシンプル過ぎる

コンセプトは悪くない。悪くないのだが、

いくら何でもシンプル過ぎる

基本の日額(5,000円~15,000円まで選択)と、オプションとして入院時に3万円を受け取れる「疾病・災害入院時一時金」があるだけ。

また、1回の入院も上限が60日なので、2ヶ月入院したらそれで終わり。

仮にそれ以上の長期入院をしても支払対象外となってしまう。

なお、サイト上には「1入院60日まで」ということがほとんど触れておられず、この点は非常に不親切。

約款にはちゃんと書いてあるが(当たり前だが)、ネット生保はサイト上の情報だけを見て申し込みを決めるのだから、そのような基本的な情報は載せておくべきだろう。

本商品が、「若いうちにとりあえず入る」ものだったとしても、医療保険として、本当に困った時に役に立たなくてはどうしようもない。

本当に困った時。それは何と言っても長期入院だろう。

例えば長期入院の代名詞「脳の病気(脳梗塞など)」

リハビリも含めて3ヵ月、4ヶ月の長期入院をすることもある。

そのような時にこの保険は60日までしか保障されない。

これも、他社の「終身型」の医療保険では三大疾病無制限特約というようなものがあり、がん、脳、心臓の病気で入院した時は「入院日数がなくなり、無制限となる」というようなオプションがある。

また、一番痛いのは先進医療特約が付けられないこと。

保険適用外の先進医療を受けた際に、実費を2,000万円まで補償してくれる先進医療特約は、本当にその治療を受けないと命が助からない時には極めて有効だし、まさに「保険に入っておいて良かった!!」という場面だ。

普通の医療保険には+100円前後で標準的に付けられるのだが、残念ながら本商品にはその選択肢がない。

長期入院に対応出来ない。

先進医療特約が付けれない。

これでは「本当に困った時」に何の役に立たないだろう。

手軽であるのは良いのだが、大事な部分を省き過ぎて、

安かろう、悪かろう

になっている印象。

この点は「惜しい」としか言いようがない。

せめて先進医療特約だけも用意して欲しかった。




弱点2 外来手術が対象外。かつ一部の手術についても、加入1年間は対象外。

本商品では、以下の手術に関しては「加入1年間」は給付金を受け取れない。

・ 痔瘻、痔核、脱肛手術
・子宮関係手術(子宮筋腫摘出術、子宮ポリープ切除術(子宮内膜掻爬術を含む)、流産手術、子宮内容除去術)
・脊髄硬膜内外手術
・副鼻腔炎手術
・白内障、水晶体観血手術
・ファイバースコープでの大腸、胃に対する切除術
・眼瞼下垂症手術
・扁桃腺摘出術

これは同社が販売している終身医療保険でも同じなので、まあ、会社としてのポリシーだろう。

しかし、他社では1年以内でも払う。

その点、明確な弱点と言える。

とは言え、ここに上がっているものは、全て自覚症状があるような病気(その結果の手術)であるものが多い。

そのため、加入時の告知(健康状態の申告)で、これらの病気に関する告知がないのに、そこからわずか1年で手術までやらなくてはいけなくなることは稀だろう。

例えば、白内障の手術。

1年程度で急激に悪くなるようなものではなく、やはりある程度自覚があるし、手前で病院にも行く。

もしそのような事実があれば、告知項目にあたり、そしてネット生保の場合、診査は厳しいので「白内障で治療中」などと告知すれば、そもそも加入が出来ない。

加入時には何の違和感もなく、加入後に眼科に通い始めて、そこから1年以内に手術をしないといけない。

こんなケースはあまりないだろう。(手前でよほど我慢していた、などの例を除き)

ネット生保の場合、どうしても告知が緩くなる傾向があるので、悪意のあるなしに関係なく「言い忘れていた」ということが多く発生する。

そのような時に、この「1年ルール」を設けていれば、不正受給を防ぐ効果がある。

ネット生保ならではの対策だろう。

だが、流産などは何の予兆もなく起こることだし、大腸のファイバー切除術なども、健康診断の胃カメラで「ちょっとポリープあるので取っちゃいますね」などという場面がある。

そのような時に、他社は払う、この商品は払わない。

その点ではやはりデメリットだろう。




参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
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他社の医療保険の☆評価一覧は、コチラ

商品の構成について

ネット生保特有の分かりやすさを優先しているため、特約も一つだけで、選択肢が少ない。

契約可能な年齢は、20歳~69歳

入院日額

5,000円~15,000円まで選択可能。

保険期間

10年のみ
※最長80歳まで更新可能

また、満69歳以下であれば、終身医療Ⅰ型へ告知不要で移行できる。

ただし、移行後の保険料は、移行日の年齢で計算される。

入院限度日数

60日型のみ

手術給付金

入院中の手術 日額の10倍
日額5,000円の場合、5万円ということ

外来手術は、対象外

ここまでが主契約(メイン部分)

入院時一時金給付特約

入院したら、一時金3万円が受け取れる特約。

30歳で+420円。

毎年5,040円、6年間で30,240円の保険料がかかる。
1回の入院で3万円が受け取れるが、6年に1回程度は入院しないといけない計算になる。

わざわざ割増の保険料を負担するくらいなら、自分で貯めておいた方が良い。

あまり意味のない特約と言える。

参考コラム:
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