提供会社:明治安田生命
商品名:ベストスタイルJr.
この保険の弱点はここだ!!
30代Tさんからの解説のご要望。
「へー、こんな商品あったんだ」
というのが、率直な感想。
Tさんのご親戚が明治安田の営業らしく、産まれたお子さんの保障として、本商品を熱心に勧められているそうだが、Tさんご本人は懐疑的で、
本当に必要なのかな・・・・
でも、断るのも悪いし・・・・
とは言え、保険料も結構するし・・・
と悩みに悩んで(それは言い過ぎか)当サイトへ分析依頼を頂いた。
で結論。
いらない
以上。
ご親戚である明治安田の営業マンの邪魔をして申し訳ないが、いらない。筆者なら絶対に入らない。
なお、「子供の保険」については、以下にて総論を述べているので、こちらを参考にして欲しい。
参考コラム:必要?それとも要らない?「子供の保険」総論
本商品「ベストスタイル『Jr.』」と言うくらいだから、同社の看板商品である「ベストスタイル」の子供向けということだろう。
ベストスタイルについては、既に解説しているので、
参考コラム:古い日本の保険会社が提供する「パッケージ型商品」総論
その詳細はそちらに譲るが、ベストスタイル自体は明治安田の主力商品で、保険業界では「パッケージ型」などと呼ばれる。
本商品は、それを子供向けに「仕立て直したもの」なのだが、商品内容を見ると、ベストスタイルと何ら変わらない。
特に子供向けのメニューがあるわけでもないし、子供向けと言っているわりには「就業不能(働けない場合:生活サポート終身年金特約)」のオプションなどもあるので、基本的には
「ベストスタイルそのまま」
だと思って良い。
では、弱点。
弱点1 保険料が高い
シンプルな弱点。
サイトの保険料例を見ると、以下のようになっている。
10歳 男性
・入院 1日あたり 5,000円
・手術給付金 5万円
・外来手術 2.5万円
・先進医療特約 2,000万円まで
・事故で骨折など 10万円
・障がい/介護状態 180万円/年を一生涯
・死亡時 100万円
これで保険料は4,887円/月とのこと。
あくまでサンプルなので、これに文句を言っても仕方がないのだが、まず保障内容が「トゥー・マッチ(過剰)」
子供に介護状態になった時の保障など必要ないし、死亡した時の100万円も必要ないだろう。
また、骨折で10万円なども必要ない。
骨を折って10万円貰えれば、そりゃないよりは嬉しいが、わざわざ保険をかけるほどのことでもなかろう。
この中で「まあ、あっても良いかもね」というのは、入院(5,000円)、手術(5万円)、先進医療くらいだろうか。
ただ、このような最小構成にしたとしても、明治安田などの大手は、基本的に保険料が高いので、わざわざ本商品を選ぶ必要はない。
他社の医療保険が安い保険会社か、共済などで十分。
冒頭Tさんの相談例のように「親戚が明治安田勤務」とか、特殊事情があるのであれば、「お付き合い」でこれらの最小構成で入ってあげても良いが、まあ、それでも「◯◯特約は絶対に必要よ」などと説得され、場合によってはその理由となる「エピソード(あるお客さんのお子さんが・・・的なウソかホントか分からない悲劇トーク)」をされる可能性もあり、面倒臭い。
このあたりは、保険自体の良し悪しではなく、人間関係の話なので、何ともアドバイスしようがない。
参考コラム:「お付き合い保険」の断り方と「お付き合い保険」に入るメリット
弱点2 10年更新でその都度保険料が上がる
本商品は10年更新。
そのため10年ごとに保険料が上がる。
他社では医療保険などであれば終身型のものが多く、どうせ保険料が安いうちに子供を入れるなら、10年ごとに保険料が上昇するものより、ずっと保険料が一定の終身型の方が良いかもしれない。
(但し、これは考え方次第。「子供の頃だけの保障。大人になったら自分で考えろ」という場合、10年などの短期でも良いとは思う。)
明治安田の思惑を見透かせば「子供の頃から口座を開設させたい」ということだろう。
正直、保障内容などはどうでも良く、とりあえず子供の契約が欲しい。
それが10年後、20年後、彼ら、彼女らが大人になった時に、ちゃんとした契約に育てば良い。
そんなところではないか?
実は筆者自身も、12歳のころから住友生命に入っていた。
母の知り合いのおばちゃんが住友のセールスレディだったからで、自分自身入っていることも知らなかったが、22歳で会社に就職した際にそのことを教えられ、しかもちょうど更新の時期(10年更新)だったので、更新後の保険料(確か9000円/月くらい)を「社会人なのだから、これからは自分で払え」と言われ半ば強制的に徴収させられていた。
何だかな・・・とは思ったが、そのおばちゃんも子供の頃から知っていたので、解約するとも言えず、その後、4,5年続けていた。
20代後半で保険業界に入ったため、住友に別れをつげ、自分の保険は自分で設計するようになったが、もしそうでなければ、あのまま住友のお世話になっていたかもしれない。
保険の見直しなどは「よく分からない」ので、知り合いのおばちゃん、しかも子供の頃から知ってる人であれば「その人に任せておけば良い」ということになり、特に田舎などではその傾向が強いだろう。
そういう長い戦略で「Jr」という商品が存在している。
口コミ・評判(契約者から)
・なし
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比較した方が良い商品
参考コラム:必要?それとも要らない?「子供の保険」総論
本コラムを参照にして頂きたい。
医療保険単体であれば、4,5社相見積もりを取って、一番安いところで良い。
編集後記