提供会社:日本生命
商品名:緩和型医療保険 Medi-A×N(メディアン)
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この保険の弱点はここだ!!
本商品は、日本生命が販売はしているものの、商品自体はアクサ生命が提供している。
アクサの商品を日本生命が代理販売している形であり、なんとも面白い。
日本生命の力を持ってすれば、緩和型医療保険など余裕で自社開発できそうなものだが、何故か緩和型医療に関してはアクサの手を借りている。
日本生命は2015年にアクサ生命に1%の出資をしており、おそらくはその関係での「パートナーシップ」かと思われるが、日本生命+アクサ生命はその後目立った協調もなく、両社のパートナーシップもこの商品単発で終わった印象。
商品内容としてはアクサ生命の緩和型医療保険「スマートケア with You」をベースとしているのだが、告知内容については、それより「やや緩い(入りいやすい)かな?」という印象。
アクサ生命 「一生保障」の医療保険 スマート・ケア with You ★★☆☆☆
但し、詳しくは後述するが、保険料も高く、加入後1年間の削減(給付金が50%になる)もあるため、商品としてはそこまで評価できない。
そのため2つ星評価とした。
本商品(メディアン)の、大きな特徴としては告知内容がある。
なお、パンフレット上では「3つの告知項目がすべて『いいえ』なら入れる」と言ってはいるものの、一つの質問で2つのことを聞いているような「こすい質問」もあるため、実質的には以下4つをクリアする必要がある。
1 過去1年以内に病気や怪我で入院もしくは手術をしたことがあるか?
2 最近3ヶ月以内に意思の診断・検査により入院、または手術をすすめられたか?
3 過去2年以内にガン・悪性新生物・上皮内ガンで入院、または手術をしたか?
4 現在、ガン・悪性新生物・上皮内ガン、慢性肝炎、肝硬変で医師の診察、検査、治療、投薬をうけているか?
対して、本商品のベースとなっている、アクサ生命の緩和型医療保険「スマートケア with You」では、以下の3つとなっている。
1 過去2年以内に病気や怪我で入院もしくは手術をしたことがあるか?
2 最近3ヶ月以内に意思の診断・検査により入院、または手術をすすめられたか?
3 現在、ガン・悪性新生物・上皮内ガンで医師の診察、検査、治療、投薬をうけているか?
同じ会社が開発した商品だけに質問も似ているが、スマートケア with Youでは「過去2年以内の入院、手術」を聞いているのに対して、メディアンではそれが「過去1年」となっている。
つまり、2年待たないと入れないのか?1年で入れるのか?という違いであり、その点ではメディアンの方が「入りやすい」と言える。
だが、別の質問(質問3)で、がんに関してだけは「2年以内の入院・手術」について聞かれるので、つまりは
「がん以外の病気で、1年経過していればOK」
「但し現状、がん、慢性肝炎、肝硬変はダメ」
という感じか。
アクサ生命が自社の緩和型医療保険をベースとして、日本生命用に「より入りやすい緩和型」を開発したものが本商品となる。
以上、商品概要。
では、弱点の話にうつりたい。
弱点1 削減期間1年
本商品には、加入時から1年間は給付金が1/2となる削減期間が設けられている。
昔の緩和型の医療保険に多い仕様で、要は
「1年間は様子を見ます。仮に入院、手術しても50%しか払いません」
ということ。
だが、昨今の緩和型医療保険では、この削減期間を撤廃し「初めから満額払う」というものが主流。
その点、少々時代遅れでもある。
弱点2 保険料が高い
アクサ生命の緩和型医療保険も、他社の緩和型医療保険「過去2年」を問うものが多いのだが、本商品では「過去1年しか問わない(がんは2年)」
その点、「やや入りやすいだろう」ということは先にも述べたのだが「加入しやすい」ということは、それだけ健康状態が悪い人が集まるということになってしまう。
当然、入院や手術の確率は上がる。
つまり、保険会社からすれば「給付金を支払う可能性が高い」ということ。
そのため保険料を高く設定する必要がある。
他社商品に比べると、1割程度高いかな?という印象。
しかし、「がんについては2年間ダメ」だし、弱点1で述べた通り「削減1年」もあるので、保険料が高いことへの納得感は薄い。
弱点3 特約が少ない
これも明確な弱点。
特約が先進医療しかない。
他社では「普通の医療保険」と同じように豊富な特約を揃えているものも増えているので、選択肢が少ないという点ではマイナス。
この商品の弱点、こう考えろ!!(解決策)
冒頭での述べた通り、商品としては凡庸。
確かに「過去1年しか聞かない」という点はメリットではあるが、がんについては他社同様2年以内はダメだし、削減1年もあり、そして保険料も高い。
「だったら2年待って、もっと保険料が安い緩和型医療保険に入った方が良い」
というのが率直な感想。
だが、実際には緩和型医療保険を検討するような方は高齢者が多く、比較検討などはあまりしないことが多い。
特に日本生命の契約者は「ニッセイと何十年の付き合い」というような方ばかりで、多少保険料が割高でも
「持病があっても医療保険に入りたいんだよなぁ」
というニーズがあって、そこに長年付き合っているニッセイの生保レディーがこの商品を持ってくれば、他社比較などはせずに入るだろう。
参考コラム:「お付き合い保険」の断り方と「お付き合い保険」に入るメリット
特に良い商品だとも思わないが、何か致命的な欠点があるわけでもないので、それならそれで良いのでは?という感じ。
おそらく日本生命、アクサ生命の開発意図もそのあたりにあって、
「うちの顧客層は高齢化が進んでいるから、緩和型医療保険のニーズはある。商品さえ持たせれば、人間関係でそれなりに売ってくる。あんまり複雑なものでなく、シンプル&入りやすいものが良いだろう。」
こんなことを考えて、他社の緩和型より「ちょっとだけ入りやすくて」、「ちょっとだけ高い」という仕様にしたのではないか?
口コミ・評判(販売側から)
なし
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口コミ・評判(契約者から)
なし
比較した方が良い商品
ネオファースト生命 ネオ de いりょう 健康プロモート ★★★★☆
アフラック 病気になった人も入りやすい医療保険EVER ★★★☆☆
オリックス生命 医療保険 CURE Support Plus[キュア・サポート・プラス] ★★★☆☆
東京海上日動あんしん生命 メディカルKit エールR ★★★☆☆
編集後記: