提供会社:明治安田生命
商品名:エブリバディⅡ
この保険の弱点はここだ!!
一時払の円建終身保険。
流れとしては、以下の通り。
1 まとめてお金をあずける。ここでは1,000万円とする
2 加入時に健康状態の告知はなし。
3 加入後5年間は死亡時の保障は1,000万円。但し災害死亡(交通事故など)は割増となる(どの程度、増えるかは加入時の予定利率により変動する)
4 5年経過後は保険金が増える。増額後の保険金は加入時の予定利率によって決定(おそらく1,050万円くらい)
5 15年経過後は少しずつ保険金が増えていく
利用用途としては、おそらく2つ。
1 手元にあるお金を少しでも運用したい。でも外貨とか投資信託は嫌。絶対安全なものが良い
2 保険金の非課税枠を埋めたい
1については、明治安田の顧客基盤である高齢者から
「手元にお金があるが、銀行に入れておいても増えない。何か良い商品はあるか?」
と問われた時などに、本商品を出す。
本件に関しては、弱点1で考察したい。
2については、保険金には「法定相続人×500万円」までは非課税というルールがあり、これを利用したい方が、本商品のようなものを使う。
現金で持っていいれば相続税がかかってしまうが、それを「保険化」するだけで非課税になるのだから、こんな美味しい話はない。
そのため「保険金非課税枠の利用」は資産家としては「はじめの一歩」の対策と言える。
筆者が推測するに、本商品を提案されている方は上記2つの事情のどちらかではないかと思う。
では弱点。
弱点1 利率が低すぎる・・・・
もうシンプルにこれ。
本稿を執筆している2023年2月時点での予定利率は0.63%
低い。低すぎる。
だが、これ。別に明治安田の怠慢ではない。
一時払いの終身保険の運用先などは「日本国債」がほとんどなのだが、この国債の利回りが異様に低い。
せいぜい0.5%程度だろう。
これを使って運用しているのだから、当然、低くなる。
0.67%で精一杯というところだろう。
とは言え、0.67%ではあまりに魅力がない。
「お金を安全に運用したい」というニーズだったとしても、0.67%では定期預金に毛が生えたようなもので、運用商品としては「ないな」という感じ。
この保険の弱点、こう考えろ!!(解決策)
運用として考えるなら、本商品はやめておいた方が良い。
ただ、円建の一時払終身保険など、どこの会社でも似たようなもの。
であるならば、多少リスクをとってドル建や変額(株に連動)などの方が良いし、少し勉強して株や投資信託などに入れておけば、なお良い。
一方、保険金の非課税枠が目的であれば
「まあ、別にこれでも良いんじゃなかろうか・・・」
というところ。
参考コラム:保険金の非課税枠とは?使用する保険商品の流行り廃り
本商品と同じように、保険金の非課税枠を埋めるための商品というのは、円建だけでなくドル建や変額など、色々な会社から販売されてはいるのだが、こちらは逆に変動リスクがあるのが怖い。
例えば、法定相続人が3人(妻、子1人)の場合、500万円×2人=1,000万円の非課税枠があるが、ドルや変額などで保険金が変動し、死亡時に1,-00万円を割り込むようなこともある。
そうなると非課税枠を最大限利用出来ないことになる。
目的はあくまでも「相続税軽減」であり、お金を増やすことではない。
そのため、シンプルに「1,000万円預けて、保険金が1,000万円」という方が分かりやすいし、目的にかなっている。
もちろん保険ショップなどに行けば、円建の一時払終身保険で本商品より条件の良いものもあるだろうが、正直、五十歩、百歩かな、という気もする。
明治安田の営業担当と、良い信頼関係がある、もしくは義理があるなどの事情があるなら、やってあげても良いのではないか。
参考コラム:「お付き合い保険」の断り方と「お付き合い保険」に入るメリット
口コミ・評判(契約者から)
・なし
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比較した方が良い商品
T&Dフィナンシャル生命 生涯プレミアムジャパン5 ★★★★☆
編集後記