提供会社:アフラック
商品名:生きるを創るがん保険WINGS(緩和型:がん経験者用)
この保険の弱点はここだ!!
参考コラム:
商品の詳細に入る前に「そもそもがん保険って何?」という方は、
『保険屋の口車に乗る前に読みたい、がんと保険の真実』
をご覧いただきたい。
本商品はアフラックのがん保険「生きるを創るがん保険WINGS(通常版)」の緩和型で、過去にがんを経験した人でも入れる。
がん保険では「過去にがんに罹患したことがあるか?」と聞く商品が多く(ほとんどそう)、実際のところがんを克服した「がんサバイバー」ががん保険に入ることは不可能とされていた。
つまり、一度でもがんを経験すると、がん保険には「一生入れない」という状況が続いていたのだ。
なお、セコム損保が過去ににゅうがんを経験した方向けにメディコムワンという商品を提供しているが、こちらは女性専用で、かつにゅうがんだけに限定されている。
そのため、実質的には男女とも、かつどの部位のがんでもOKという商品は本商品が初となる。
これは素直に素晴らしいことだと思う。4つ星評価とした。
注:なお、昨今では国内の保険会社から「緩和型のがん」がいくつか販売はされているが「一時金だけ」というものが多く、本商品ほどの本格的ながん保険は見当たらない。
具体的な商品については後述「比較した方が良い商品」を参照のこと。
日本人の二人に一人ががんになる時代。
特に若い頃にがんになり「がん保険に入っていなかった・・・」という方もいるだろう。
また、一度でもがんを経験した方は、その後の5年間はかなり神経を使って検査などに望むし、それを過ぎてがんが寛解(がんの場合、完治とは言わず寛解と言う)しても、何となく再発・転移のリスクを感じながら人生を送ることになる。
そのような方にとって、本商品は救いの手となるだろう。
なお、商品の内容自体は、同じくアフラックの「生きるを作るがん保険WINGS(以下、通常版と表記する)」とほとんど同じなので、詳細はそちらの解説記事をご覧頂きたい。
本稿では、緩和型にフォーカスし、通常版との違い。そして、本商品に入る上での筆者の考えを述べたい。
まず、本商品(緩和型)と通常版では以下の2点が異なる。
1 要精検後精密検査給付金特約が「付けられない」
通常版では「要精検後精密検査給付金特約」という長い特約が用意されているが、緩和型ではこれを付けることが出来ない。
要精検後精密検査給付金特約は、その名が表す通り、健康診断や人間ドックなどで「要精密検査」となって、その後に精密検査を受けた場合に一時金が受け取れるオプション(特約)
アフラックでは緩和型でも通常版とほとんど変わらない特約を提供しているが、流石にこれだけは選択不可となっている。
話は横道に逸れるが、緩和型でも「通常版と遜色ない選択肢がある」ということは、保険業界にいる人間からすれば凄いことだ。
対して、他社の緩和型(医療保険など)では、通常版と比較すると「明らかに選択肢が少ない」ということが多い。
要はリスクが読めないので「この特約は提供するのを止めておこう」ということだ。
しかしアフラックでは通常版で選べる特約のほとんどを緩和型でも提供している。
もちろん各特約の保険料は通常版に比べるとバカ高い。
物にもよるが2倍から3倍程度の保険料が設定されているので、高いのは高いのだが「選択肢として提供する」ということに意義がある。
付けるか付けないかを決めるのは契約者。
がん経験者の引き受けリスクは読めないところもあるが、まずはやってみよう。
そんな意気込みを感じ、好感が持てる。
話は戻る。
要精検後精密検査給付金特約だが、まあ、これは流石にがん経験者には提供出来ないと判断したのではないだろうか?
一度でもがんを経験した人は、ドクターもちょっとしたことで「精密検査受けなさい」と指示をする。
また、精密検査の際に提供される給付金も1回2万円(1年に1回上限)と「薄味」なので、仮にこの特約を提供したとしても
特約の保険料はバカ高いし、結果受け取れるのは2万円だし・・・
ということで、保険会社としても契約者としてもあまりに収支が悪い。
そのため「除外」としたのだろう。
2 診断給付金 入院 or 手術 or 放射線治療 or 抗がん剤治療が必要
通常版では初回のがんの際に受け取れる診断給付金は診断のみ(がんです。と言われただけ)で受け取れる。
しかし、緩和型では診断だけではダメで、入院や手術、放射線治療、抗がん剤治療などに具体的な治療を受けた事実を求められる。
だが、これも些細な違いだろう。
どうせ入院もするし、何かしらの治療も受けるだろうから。
他にも細かい違いがあるのかもしれないが、約款を読み、アフラックの関係者から話を聞いたところでは通常版と緩和型には、ほんとど違いがないように思う。
ただ保険料が高いだけだ。
だsが裏を返せば、一度がんを経験した方の「再度がんになるリスク」はそれほど高いということなのだろうとも理解出来る。
商品の分析、商品の弱点(デメリット)、特約の良し悪しなどについては通常版の記事を参照のこと。
この保険の弱点、こう考えろ!!(解決法)
冒頭でも述べた通り、良い商品だと思う。
保険料は高いが、今までは「入れなかった」がん経験者に門戸を開いたという点では評価出来る。
但し、散々述べてきた通り、保険料は「かなり高額」になるので、実際のところ経済合理性があるか?と問われると、なかなか難しい。
高い保険料を負担するくらいなら、その分を貯めておいて、再度がんになった時にそれを使えば良いのでは?
という疑問には「そうかもしれませんね」と回答するしかない。
また一度がんになったからと言って、再発するとは限らない(もちろん、がんを経験していない人に比べれば確率は高いが)
その場合、保険料は全て無駄になってしまうので、その点でも判断は難しい。
そういう意味では、本商品は「精神的な安心感」の方が大きいのかもしれない。
一度がんになった。またがんになったらお金が心配。がん保険に入りたい。
そんな不安を抱えている方にとっては「がん保険に入れた。いざという時にはこれがある。」そう思えることが日々の心の平穏に繋がり、これはなかなかお金には換算出来ない。
だが、かと言って「あれもこれも」と色々付けてしまうと、本当に保険料がバカ高くなってしまう。
そのため、ポイントを抑えてメリハリを付けることが重要。
個人的には入院給付金(入院1日1万円)、治療給付金(抗がん剤などを受けた度に10万円など)、診断給付金、更に先進医療特約(医療保険などで入っていない場合)あたりを軸にして、あとの特約は「基本いらない」と思う。
もちろん予算があるなら付けても良いが「割増された保険料」であることを忘れずに賢く設計して欲しい。
このあたりを自分一人で考えるのは正直限界があるので、できれば保険ショップなどに行って、専門家(FP)などのアドバイスを聞きながら検討すると良いだろう。
口コミ(販売側から)
なし
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保険会社勤務、代理店勤務の方でも、販売現場の情報や、当サイトで指摘していない弱点(デメリット)などには謝礼(amazonカード300円)をお支払い致します。
口コミ(契約者から)
なし
比較した方がいい他社商品
当サイトが把握している緩和型のがん保険は以下の通り。
編集後記