提供会社:東京海上日動あんしん生命
商品名:マーケットリンク
この保険の弱点はここだ!!
参考コラム:変額保険総論
変額の中では割とメジャーなプレイヤー。
変額保険の世界では「ソニー生命が横綱」という感じだが、その二番手の「大関、関脇」的な位置に、あんしん、アクサ、メットライフあたりがいる。
更に一段落ちて、プルデンシャル、マニュライフ、T&Dフィナンシャル、三井住友海上プライマリーあたりというところだが、プルデンシャルは同社所属の営業職員(ライフプランナー)だけが販売してるため、そもそも、目にする機会がないし、マニュライフは最近トラブル続きで(行政指導など)、どこの代理店も敬遠している。
そして、T&Dとプライマリーの販路は主に銀行窓口販売なので、一般の方には馴染みが薄い。
また、変額保険のプレイヤーとしては、アクサ、メットライフ、プルデンシャル、マニュライフなどの「外資系」も多く、
外資は何となく不安・・・
というような方には、ソニーかあんしんくらいしか選択肢がない。
その点では、割と貴重な「ソニー以外の国内系」という感じ。
投資先として選択出来るファンドは以下の8本。
・国内株式
・外国株式
・新興国株式
・海外REIT
・外国債券
・マネー型
・バランス40(株式40%、その他債券など)
・バランス60(株式60%、その他債券など)
あんしん生命は東京海上日動グループであるため、上記のファンドの運用も東京海上アセットマネジメントというグループ会社が担っているものが多い。
(新興国株式は日興アセット、海外REITは野村アセットで、それ以外は全て東京海上アセットが運用)
本商品は2017年7月末から運用を開始しているが、本稿執筆時のユニット単価は以下の通り。(2022年10月31日)
なお、ユニット単価などの単語の解説については、以下コラムを参照して頂きたい。
参考コラム:変額保険総論
・国内株式 127.68
・外国株式 187.17
・新興国株式 113.49
・海外REIT 136.37
・外国債券 113.81
・マネー型 98.04
・バランス40 126.67
・バランス60 140.16
一番伸びているのは、外国株式の187.17。どのユニットもスタート時は100から始まるので、2017年7月から5年程度で100→187.17と増加していることになる。
外国株式と言っても、実質的にはアメリカ市場への投資であり、その市場のこの5年間の急進は皆が知るところではあるが、それにしっかり「乗れている」という点では合格点を与えても良いと思う。
直近では、アメリカの急激な利上げに影響を受け、株式市場が下げているものの、一時はユニットプライスが195と「ほぼ2倍」まで上げたときもある。
なお、この外国株式を一部組み入れているのがバランス40、バランス60であり、そのため、これら2つのファンドも126.67、140.16とそれなりに好調をキープしている。
特徴的なのはREIT。
REITは不動産に投資をするファンドだが、こちらも136.37と外国株式、バランス60に次ぐ実績を出している。
以下は当サイトでまとめた各社の変額のファンド一覧だが、REITファンドを用意しているところは、あんしん生命、プルデンシャル、三井住友海上プライマリーの3社であり、かつ「海外REIT」はあんしんと三井住友海上プライマリーの2社しかない。
前にも述べた通り、プルデンシャルは同社の専属営業マンからしか入れないし、三井住友海上プライマリーは銀行の窓口で販売されることが多い保険会社なので、この2つはややアクセスしづらい。
手軽な保険ショップなどで加入出来る変額保険で、REITに投資出来るのは実質的にあんしん生命だけとなり、この点は本商品のアドバンテージと言える。
また、各ファンドの信託報酬(運用のための手数料)も、インデックスファンドが多いこと、また後発でもあるため、他社よりは低く抑えている印象。
参考コラム:変額保険の「ファンド」を超解説!!インデックスとは?アクティブとは?
特に面白みがあるわけでもないが「手堅く運用している変額保険」という点では評価出来る。そのため3つ星評価とした。
以上が商品概要。
では弱点の話に入りたい。
弱点1 運用期間が15年から
本商品は最短の運用期間が15年からとなっている。
対して他社では10年からというところが多い。
「別に15年でも構わない」ということであれば問題ないが、「出来るだけ短い方が良い」という方には本商品はやや不利に映る。
また、昨今では法人の福利厚生プランで変額保険を使うことも多いが、これも「10年」を望む法人が多いのも事実で、「15年から」というあんしん生命の商品はそれらのニーズにははまらない。
この保険の弱点、こう考えろ!!(解決法)
ものすごい「売り」があるわけでもないが、致命的な弱点もない。
その点では完成度が高い商品と言える。
先行する王者ソニー生命の変額保険を良く研究して出してきたんだろうな、という印象。
また、変額保険は長い期間お金を預ける商品なので、保険会社の信頼度も重要。
外資系が悪いわけではないのだが、何となく抵抗感を持つ方も一定数いるので、その点、国内系、更に東京海上日動というメガ損保の子会社であることは利点となるだろう。
筆者としては、ファンドの選択肢としてREITがあることを評価している。
外国株式60%、REIT40%などのバランスが良いのでは?と思う。
REIT値動きも激しく、景気回復局面での立ち上がりは株式ファンドより遅いし、景気後退局面では株式ファンドより早く下がる傾向があるのだが、それでも不動産という「現物」を背景にしている点では安心感はある。
ソニーの変額に真っ向から勝負している姿勢も小気味よい。
口コミ(販売側から)
保険ショップ販売員さんからの口コミ
わりと好調に売れている。変額保険は将来どうなるか分からないので、過去の実績でアピールするしかないが、これは「株が急上昇する手前」の2017年に開始出来ていた点が良かった。
ユニットプライスが順調に上がっているので、実際には何か難しい運用をしているわけではないが「優秀さ」をアピール出来ている。
各ユニットの推移が今のところ右肩上がりで描けているので、顧客に「これに預けてみよう」というモチベーションを与えてくれる。
だが、変額だけに限った話ではないが、あんしん生命の商品は一概に書類がわかりにくく、またネット対応も遅れている点がネック。
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保険会社勤務、代理店勤務の方でも、販売現場の情報や、当サイトで指摘していない弱点(デメリット)などには謝礼(amazonカード300円)をお支払い致します。
口コミ(契約者から)
33歳 独身 男性さんからの口コミ
厳選してこのあんしん生命の変額にしました。
保険の検討をする中で、独り身である自分には「若いうちに死んだ場合の最低の保障(500万円)」と「将来の貯蓄になる」ものが良いと考え、日本円の終身保険やドル建終身保険、そして変額を色々と見ましたが、円建はまず返戻率があまりに低いので却下。ドル建も悪くはないのですが、個人的にアメリカという国の先ゆきに不安を感じていたこと、また毎月の保険料の支払いが為替の影響を受けることが嫌でやめました。変額は保険料も一定で、かつ長い間かけていれば、途中多少の凹みはあっても、最終的には増えるだろうと考え、最終的には変額一択にしました。保険屋さんからソニー、メットライフ、あんしん、マニュライフの4つの話を聞いたのですが、ファンドの中身を聞くと、成績の良いダンドのほとんどがアメリカ株式市場のインデックス投資によるもので、やはり「自然に大きくなる株式市場に身を任せるのが一番安全なのか」と。であるならば手数料が一番安いものが良いと思いあんしん生命に。メットライフも条件は良かったのですが、最後は外資より国内資本の方を選択しました。
比較した方が良い商品
ソニー生命 バリアブルライフ 変額終身・変額定期 ★★★☆☆
アクサ生命 アクサの「資産形成」の変額保険 ユニット・リンク ★★☆☆☆
プルデンシャル生命 変額保険(終身タイプ/一時払タイプ) ★★☆☆☆
メットライフ生命 ライフインベスト/ライフインベスト プラス ★★☆☆☆
編集後記