提供会社:アクサ生命
商品名:アクサの治療保障のがん保険 マイ・セラピー
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この保険の弱点はここだ!!
参考コラム:
商品の詳細に入る前に「そもそもがん保険って何?」という方は、
『保険屋の口車に乗る前に読みたい、がんと保険の真実』
をご覧いただきたい。
本商品、筆者は嫌いではない。
一言で言えば、「10年更新のがん保険」で、その最大のメリットは保険料が安いこと。
例えば、以下の保障内容の場合、30歳 男性で1,641円/月となっている。
保障内容からすると、保険料はずいぶん安く感じるが、その理由は本商品が「10年更新」であること。
つまり10年ごとに保険料が上がるので、リスクの低い30歳の時は安くても、その後、年齢が上がればリスクが上がる分、保険料は高くなる。
このような10年更新タイプに対して、世の中で一般的ながん保険は「終身型」
つまり一生涯保険料が変わらないかわりに、若いうちからそれなりに保険料が高い。
10年更新 → 若いうちはリスクが低いので保険料が安いが、年齢が上がると保険料も上がる
終身型 → 一生涯、保険料が変わらない分、若いころから保険料はそこそこ高い
この保障も、仮に終身型で同等のものに入ると、毎月3,000円程度はするのではないか?
その点、本商品は「手軽」だと言える。
筆者の感想としては、
「若いころなら、これで(本商品のような10年更新)良いんじゃない?」
という感じ。
20代、30代はまずこのような保険で「保障」だけを得ておいて、家族が出来たり、子供が出来たりしたタイミングでしっかり考えても良いと思う。
一番良くないのは、
「いつか、いつかと思っているうちに結局入らず、そうこうしているうちにがんになってしまう。」
というケース。
あまり先のことを考え過ぎて決断できないくらいなら、
「安いから、とりあえず10年間はこれで良い」
と割り切って考えた方が良い。
そういう意味では、本商品の「ハードルの低さ」は評価できる。
なお、その手軽さが逆に弱点にもなってしまう。
参考:各社のがん保険を比較したい方には、
『がん保険 何で比較する?項目別 商品比較』
をご覧いただきたい
他社のがん保険の☆評価一覧は、コチラ
弱点1 あくまでワンポイントリリーフ。高齢になるまで入ってはダメ
言っていることが少々矛盾するが、10年更新はデメリットにもなりえる。
本商品は10年ごとに保険料が上がるが、現時点での保険料は以下の通りとなっている。
40歳 2,446円/月
50歳 4,826円/月
60歳 10,511円/月
70歳 16,986円/月
80歳 18,276円/月
見た通り、40歳から50歳、50歳から60歳は、10年ごとに倍々で保険料が上がっていくので、放っておくと大変なことになる。
基本的には
「ワンポイントリリーフ」
として使うのが適切だろう。
30代から40代のどこかで、一生涯保険料が変わらないがん保険に切り替えた方が良い。
60歳では保険料が1万円を超えるが、その保険料を支払うほど価値がある保障内容でもない。
(1,600円くらいなら良いよね。ということ)
弱点2 上皮内がんの診断一時金が5万円
がんの診断一時金が50万円だが、それが上皮内がんだと5万円に減額される。
他社では同額(50万円)や、半額(25万円)のところもあるので、スペックとしては劣っているので、弱点と言える。
なお、一応フォローしておくと、上皮内がんは「軽度のがん」なので、大概の場合では軽い手術で済む。
実際に負担する費用も大したことはないので、別に5万円の給付でも困ることはない。
実害はないが、「他社は多く出すところもある」という点で弱点とした。
参考コラム:
商品の詳細に入る前に「そもそもがん保険って何?」という方は、
『保険屋の口車に乗る前に読みたい、がんと保険の真実』
をご覧いただきたい。
弱点3 診断一時金が5回まで
これも些細な弱点だが、診断一時金が5回までしか受け取れない。
他社では「無制限」のところがほとんど。
とは言え、実際、がんの診断一時金を5回も受け取る人など、ほとんどいない。
そのため、あまり気にしなくても良い。
なお、本商品ではがん診断一時金が「1年に1回」とされている。
つまり、再発や転移などがした場合、その期間が「1年間」は空いていないと給付対象にならない。
他社では、「2年に1回」というところもあり、それに比べれば1年間の方が良いだろう。
もちろん、人によっては数ヶ月で再発や転移してしまうこともあり、その場合は1年でも2年でも支払い対象にならないのだが、それでもこの期間は短いに越したことはない。
本商品はその点に関してはグット。
個人的には回数の上限(5回)よりは、期間(1年 or 2年)を気にした方が良いと思う。
弱点4 シンプルプランにがん先進医療特約が付けられない
本商品には「シンプルプラン」と、その豪華版の「がん総合保障プラン」の2つがあるが、保険適用外のがんの先進医療を受けた際に、その実費を2,000万円まで補償してくれる「がん先進医療特約」は「がん総合保障プラン」の方にしか含まれておらず、シンプルプランには付けることが出来ない。
がん保険に入るなら、先進医療も選択肢に入れることが出来る「先進医療特約」は必須
注:他の医療保険などで先進医療特約に加入しているなら必要ない。
そのため、シンプルプランは実質的には検討から外れる。
先進医療特約くらいはせめてシンプルプランでも選べるようにして欲しいところ。
商品の構成について
保険料を抑えたシンプルプランと、豪華版のがん総合保障プランの2つがある。
シンプルプランの保障内容
・がんと診断された時 50万円/回
注:年1回を上限に5回限度。2回目以降は入院が条件
・上皮内がんと診断された時 5万円/回
・がんの手術/放射線治療/化学療法(抗がん剤治療) 20万円
・手術を受けた場合、それが「食道・胃・小腸・結腸・肛門の切除および全摘出術」だった場合 更に+20万円
・緩和ケアを受けた場合 10万円/1回
がん総合保障プランの保障内容
シンプルプランに下記が追加される。
・がんの先進医療を受けた際、実費を2,000万円まで補償
・先進医療を受けた場合、実費とは別に+15万円
・がんで入院した場合 10,000円/日
・がんで通院した場合 10,000円/日
比較した方が良い商品
10年更新のがん保険は、あまり販売されていないが、下記の保険会社では取り扱いがある。
オリックス生命 がん保険 Force(フォース) ★☆☆☆☆
参考:各社の保険料、特約毎の比較は、
がん保険比較一覧2019年4月版
をご覧いただきたい。
他社のがん保険の☆評価一覧は、コチラ