この保険の弱点はここだ!ジブラルタ生命 家族収入保険(高度療養加算型)

提供会社:ジブラルタ生命

商品名:高度障害療養加算型家族収入保険

基本商品の競争力

参考:割引・年齢毎の保険料が気になる方は、
『収入保障 各社の保険料比較』
をご覧いただきたい。

フローチャートでまるわかり!5つの質問!アナタに必要は保険はこれだ!!

非喫煙割引や健康体割引といった割引が用意されていないため、保険料は割高。

現在、収入保障系の商品を提供している会社の保険料は大きく2つに分かれている。

1 元々の保険料は割高だが、非喫煙割引、健康体割引などの「割引制度」が適用出来れば安くなるタイプ

あいおい生命、ひまわり生命、FWD富士生命など

2 年齢、性別によってのみ保険料が変わるが、割引制度はなく、一律の保険料で勝負するタイプ

オリックス生命、アクサダイレクト生命など

1と2で比較した場合、元々の保険料は2の方が安い。しかし、割引制度が適用されれば、1の方が安い。

保険料ランキング 収入保障保険 一切割引なしの場合

これが大原則である。

なお、保険料が高いかわりに

「高度障害療養加算年金」

というオプションが無料で含まれている。

これは、高度障害状態になった時に死亡の場合の1.5倍の年金を支払う。というもの。

例えば、死亡時に月額20万円の契約をしていれば、高度障害の場合には1.5倍の30万円が受け取れるのだが、うーん、それがあっても保険料が高すぎる気がする。

同社はライフプランコンサルタントという専属営業マンが大勢いて、直販チャネルが強い。

1対1でお客様と面談し、全て自社商品で提案するので、基本的にコンペになることが少ないのだろう。

比較されることがないので高くても売れる。

あえて価格競争には入っていかないというスタンスなのだろう。

参考:割引・年齢毎の保険料が気になる方は、
『収入保障 各社の保険料比較』
をご覧いただきたい。

各社の収入保障保険の☆評価一覧はコチラ




特約(オプション)について

-特定疾病収入特約

がん、急性心筋梗塞、脳卒中でになった場合、2年間年金を受け取ることができる特約。

それぞれ支給要件は、以下の通り。

この状態になった際に、年金月額を「2年間」受け取れる。

がん(悪性新生物)と診断

急性心筋梗塞と診断され、60日以上の労働制限が継続した

脳卒中と診断され、60日以上の他覚的な後遺症が継続した

詳細は弱点2で解説する。

-介護収入特約

要介護2以上に該当した場合、年金月額を「2年間」受け取れる。

こちらも合わせて弱点2で解説する。

-傷害特約

事故や病気で亡くなった場合、または、後遺障害が残り、ジブラルタ生命が定めた等級に応じて保険金を受け取れる。

例えば、

災害死亡 1,000万円

第1級傷害 1,000万円
第2級傷害 700万円
第3級傷害 500万円

というように受け取れる。

自転車やバイク、スキューバーダイビング、登山などの趣味を持つ方が「万が一の事故」のことを考えて、追加する傾向がある。

昔はどこの保険会社でも用意されていたが、あまりニーズがないのか最近はあまり見かけない。

月数百円で1,000万円程度の保障が用意できるので、障害を負ってしまうリスクを気にするなら付けておいても良いと思う。

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-災害死亡特約

交通事故、飛行機事故、や天災などの「災害」が原因で亡くなった場合に保険金が上乗せされる特約。

傷害特約と似ているが、傷害特約が「障害等級に応じて」保険金の額が変わるのに対して、こちらは死亡と高度障害のみ。

つまり、「全額受け取れるか」、「1円も受け取れないか」の2つの1つしかない。

死亡に関しては、事故や天災で亡くなったからと言って特別にお金がかかることはないので、別に付けておく必要はない気もする。

しかし、傷害特約同様、「傷害を負ってしまうリスク」を考慮するのであれば付けておいても良いかもしれない。

-疾病障害による払込免除特約

ペースメーカーや人工肛門、人工透析などの状態になった時に払込を免除される特約。

この特約の保険料は、30歳男性 保険期間:60歳 年金月額:10万円の場合、通常の保険料に+33円/月

この「払込免除」はジブラルタの大きな特徴で、とにかく特約の保険料が安い。

全体の保険料の1%の「上乗せ」で入ることができる。

他社では、5%から、高いと10%くらいとるところもあるので、1%は相当安い。

しかし、安いが故、免除となる条件の範囲も狭いし、適用条件も厳しい。

他社では「がんと診断されただけ」、「脳卒中で入院しただけ」で免除されるようなものもある。

もちろん、免除の条件が緩くなればなるほど特約の保険料は上がる。

なお、筆者は基本的に払込免除特約には否定的なので、(詳細は以下のコラム参照)そもそも必要性は感じないが、とは言え1%程度であれば「付けておいても良いんじゃない?」という気になる。

参考コラム:払込免除特約について悩まれている方は・・・『保険に「払込免除特約」は必要か?』をご覧いただきたい。

あまり期待しないで、病気や事故でこの条件に当てはまり、払込が免除されればラッキーくらいに思って入るなら良いのではないか?

 

参考:割引・年齢毎の保険料が気になる方は、
『収入保障 各社の保険料比較』
をご覧いただきたい。

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本商品の弱点・デメリット

弱点1 標準仕様で「高度障害療養加算年金」が含まれているため保険料が割高

結局のところ、この商品の最大の弱点は「高い」ということだ。

その原因の一つが、

高度障害状態になった場合に、受け取れる保障が契約している年金額の1.5倍になる

と保障が標準的に含まれていること。

例えば死亡時 20万円という内容であれば、高度障害状態になった際に1.5倍の30万円になる。

なお、高度障害状態は、次のような状態を指している。

・両眼の視力を全く永久に失ったもの

・言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの

・中枢神経系、精神または胸腹部臓器に著しい障害を残し終身常に介護を要するもの

・両腕ともに、手首以上で切断したか、または全く動かせないもの
・両脚とも、足首以上で切断したか、または全く動かせないもの

・片腕を手首以上で失い、かつ、片脚を足首以上で失ったか、または全く動かせない

・片脚を足首以上で失い、かつ、片腕を手首以上で失ったか、または全く動かせない

この高度障害の基準は、おおむねどこの保険会社でも同様の基準となっているが、そもそもこの基準自体に適合するのは

『相当な障害状態』

と言える。

例えば、脳梗塞の後遺症で右半身(もしくは左半身)が麻痺して歩行ができず、介護が必要な状態であっても、上記の「片腕を失い」または「片脚を失い」の要件が満たせていため、高度障害にはあたらない。

有名なところでは巨人軍の監督である長嶋茂雄氏のような状態だが、高度障害とはつまり、それ以上の障害状態でないといけない。ということ。

これらの基準は主に交通事故などを想定しているが、ここまでの状況になれば、国の「障害年金」を受け取れることも出来る。

余談だが、国の制度として、厚生年金や国民年金加入者が死亡した場合は「遺族年金」、障害状態になった時は「障害年金」が用意されていて、障害年金の方が「割増」されている。

これは、死亡より「障害状態で生き続ける」ことの方が大変だろう。という配慮によるもの。

そういう意味では、国からの支給もあるので、別に高度障害だからと言って保険金が1.5倍になる必要もないのではないか?

もちろん多いに越したことはないのだが、その分保険料が他社より高く設定されているので、そのメリットが「高度障害の上乗せ」だけだと思うと弱い。

フローチャートでまるわかり!5つの質問!アナタに必要は保険はこれだ!!




弱点2 特定疾病収入特約、介護収入特約は薄味で意味なし

つぎに、特定疾病年金と介護年金。

それぞれ下記の条件に当てはまると年金が「2年間」受け取れる。

・特定疾病年金の適用条件

がん(悪性新生物)と診断

急性心筋梗塞と診断され、60日以上の労働制限が継続した

脳卒中と診断され、60日以上の他覚的な後遺症が継続した

特約の保険料

例:30歳 男性
保険金:60歳
年金月額:10万円
通常の保険料に+1,260円/月

・介護年金特約の適用条件

要介護2以上に該当

特約の保険料

例:30歳 男性
保険金:60歳
年金月額:10万円
通常の保険料に+120円/月

まず支払い条件だが、これは他社に比べて「厳しい」と言える。

がんに関しては「診断」が条件になっており、これはどこも同じ。

しかし、急性心筋梗塞と脳卒中で「60日以上」が条件になっている。これが他社では「30日」とか、「入院するだけでOK」と緩い。

介護年金の「要介護2以上」は、まあ、こんなもんだろう。他社も同じだ。

次に保険料だが、特定疾病が1,260円、介護が120円。

これも他社なみだろう。条件が厳しいことを考えると特定疾病に関してはもうちょっと安くても良い気もするが。

そして、一番の問題点は

2年間しか受け取れない

ということだ。

がん、心筋梗塞、脳卒中。

どれも大変な病気だが、すぐ治って社会復帰する人も多い。

であれば別に2年間年金を貰う必要もない。そもそもこの保障がいらないということになる。

逆にがんが転移、再発してしまい入退院を繰り返す、もしくは脳卒中で後遺症が残って働けない。そんな時には「2年間」では焼き石に水。

つまり、どっちつかずの特約である。

条件が厳しい上に2年間の期間限定なので、私なら付けない。

このような特約を付けるくらいなら、働けないリスクをカバーする意味で「就労不能保険」などを別途検討する方が良いのではないか?

 

参考:割引・年齢毎の保険料が気になる方は、
『収入保障 各社の保険料比較』
をご覧いただきたい。

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比較した方が良い他社商品は?

-保険料の比較から

収入保障としての単体商品としては、比較するまでもなく他社の方が優れている。

保険料比較資料はコチラ

-特定疾病年金、介護年金から

また本商品の特約である「特定疾病年金」や「介護年金」に魅力を感じているなら、
メットライフ生命 収入保障保険マイディアレスト ★★★★☆
と比較するといい。

こちらにも、三大疾病時に「2年間限定」で年金が支払われる特約がある上に、支払い条件が本商品より格段に緩い。

-がん(上皮内がんも含む)・・・診断確定されたとき

-急性心筋梗塞・・・手術を受けた時、または、20日以上の入院

-脳卒中・・・手術を受けた時、または、20日以上の入院

但し、繰り返しになるが、どちらも受け取れるのは「2年間」だけなので、本当に重症化し、働けない状態になることを考えるなら別途「就労不能保険」などを検討すること。

各社の就業(就労)不能保険 この保険の弱点はここだ!一覧

また、下記の2社でも類似の特約がある。

三井住友海上あいおい生命 新総合収入保障 ★★★★☆/★★☆☆☆

東京海上日動あんしん生命 家計保障定期保険NEO ★★☆☆☆

特約でカバーできる幅はジブラルタより広いと言える。

改定履歴

・2018年4月2日
保険料の改定

 

参考:割引・年齢毎の保険料が気になる方は、
『収入保障 各社の保険料比較』
をご覧いただきたい。

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