提供会社:SOMPOひまわり生命
商品名:こども保険
この保険の弱点はここだ!!
参考コラム:
学資保険をどうしたらいいか悩んでいる方は
『学資保険はこう考えろ!!』
をご覧いただきたい。
この商品はいわゆる「養育年金付きの学資保険」というもの。
それに何故か子供の死亡保障も付いている。
普通の学資保険は、
・保険料を積み立てる
・18歳でまとまったお金が返ってくる
・途中でお父さんが死亡した場合も、「保険料を払ったもの」として扱い、お金は満額返ってくる
というもの。
毎月1万円を子が0歳から18歳まで積立。
1万円×12ヶ月×18年 = 216万円・・・・①
子が18歳になった時に220万円受け取る・・・②
支払った総額①より、受け取る金額②の方が上回っている。
現状、異次元の低金利状態であるため、保険会社も運用に苦しんでおり、この例のように216万円払って、220万円バックというような
「ほとんど増えてないじゃん・・・」
という状況ではあるものの、仮に子が小さいうちにお父さん(契約者)が死亡した場合でも、毎月の1万円の支払いはなくなるが、18歳の時に220万円は受け取れる。
つまり、お父さんが生きていても、死んでも、どちらでも学費を用意出来る。という面では安心。
そのため、貯蓄と保険を兼ねて入る人が多い。
一方、本商品では、この学資を貯める。という機能に更に2つの保障を付け加えている。
・契約者(お父さん)が死亡した場合、お見舞金50万円+100万円を毎年支給(養育年金)
注:これ以外に、通常の学資(成長祝金)も支給される
・子が死亡した場合も保険金を支給(年齢によって金額は変わる)
このような保障をあるため、通常の学資保険より保険料は高く、それが故に元本割れをしている。
つまり、支払った金額より「少ない金額」しか受け取れないということで、学資を貯めるのであれば、効率が悪い。
なお、この養育年金が「ない」B型というものもあるが、これでも子供の保険が付いているせいか、元本割れとなっている。
まあ、学資を貯めるのであれば、この商品はやめておいた方が良い。
学資を貯めながらも、親子の保障も欲しい、というなら、止めはしないが、その「親子の保障」の保険料も結構高い印象。
例を挙げて説明しよう。
例:契約者:30歳男性 被保険者(子供):0歳
基準保険金額:100万円
契約期間:22歳満了
A型(養育年金あり):月払保険料:10,715円
総支払保険料:2,828,760円
この契約内容で、受けられるサービスは以下の通り。
学資(成長祝金)
小学校入学時(6歳) :10万円(基準保険金額の10%)
中学校入学時(12歳):20万円(基準保険金額の20%)
高校入学時(15歳) :30万円(基準保険金額の30%)
大学入学時(18歳) :40万円(基準保険金額の40%)
成人時(20歳) :50万円(基準保険金額の50%)
満了時(22歳) :50万円(基準保険金額の50%)
合計:200万円
親の保険
死亡時に一時金50万円+毎年100万円 子が22歳になるまで
注:これとは別に保険料を負担することなく、前述の学資も支給される
子の保険
3歳までに亡くなった場合 20万円(基準保険金額の20%)
4歳まで 40万円(同40%)
5歳まで 60万円(同60%)
6歳まで 80万円(同80%)
6歳以降 100万円(同100%)
まず、親と子の保険のことを考えず、単純に学資として考えるならば、約283万円を支払って、合計で200万円を受け取るわけだから、純マイナスとして83万円となる。
つまり、この83万円が、親と子の保険料ということになる。
22年間で83万円なので、毎年3万7,727円、月にならせば3,143円か。
まあ、高いな。という感じ。
ほほ同じ保障が、他社商品を使えば、親(万が一の時に子が22歳になるまで100万円)で、1500円くらい。
子供の保険など、500円くらいだろう。と言うより、そもそも「いるか?」という気がする。
子供が亡くなって、100万円の金を欲しがる親がどこにいるのか?という感じで、そもそも必要性を感じない。
以上のような理由から、親の保険や子の保険を学資とセットにする理由は見当たらない。
学資は学資、それとは別に親の保障はちゃんと考えて入るべきだろう。
とは思うのだが、ひまわり生命の関係者に聞くと、
「それなりには売れる」
と言う。もちろんバカ売れはしてないが、同社は親会社が損保ジャパンなので、その代理店(損保代理店)がひまわり生命の商品を扱っていることが多い。
当然、損害保険が専門なので、生保に関してはそれほど詳しくない(もちろん人による。勉強している人は勉強している。)
そんなところに、古い付き合いのお客さんから、
「子供が生まれたので学資保険に入りたい」
などと相談される。
ひまわり生命には、ちゃんとした学資保険(元本割れしないもの)がないので、仕方なく、この商品を出す。
元本割れしているので、学資保険とは言えないような代物なのだが、声をかけたお客さんの方も、
「馴染みの保険屋さんから入ってあげよう」
と思っているので、特に他社と比較検討することもなく、
「まあ、色々保険も付いてるし、それはそれで安心だから、これで良いか」
となるようだ。
そのため、そんな「ほぼ付き合い」のセールスだけで、それなりには売れると言っていた。
前述の通り、余計な保障だし、保険料も高いとは思うが、仮に死亡してしまうことを考えれば、ないよりはあった方が良いことも事実。
お客さんもそれで納得しているなら、別に文句はないのだが・・・と言ったところだろう。
比較した方が良い商品
大樹生命 想いを育む大樹の学資(銀行窓販専用商品) ★★★☆☆
第一生命 こども応援団 Mickey(ミッキー) ★★★☆☆
参考コラム:
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『学資保険はこう考えろ!!』
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