提供会社:プルデンシャル生命
商品名:低解約型平準定期保険
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この保険の弱点はここだ!!
本商品は掛け捨ての「定期保険」に分類はされているが、実際には100歳定期というもので中身は終身保険に近い。(100歳まではほとんどの人が死亡するため)
なお、商品名にも含まれている「低解約型」とは、
「保険料を支払っている間、解約返戻金が低く抑えられている」
という意味。
つまり、途中で解約をすると大損をする。
しかし、裏を返せば、保険会社側から見ると「途中で解約されるリスクが低い」ということになる。
わざわざ損をしてまで解約する人は少ないからだ。
そのため、途中解約される心配なく腰を据えて運用に取り組める。
その分、契約者には将来の返戻率(低解約期間終了後に返戻率が一気に上がる)で報いるのである。
途中で辞められない、というデメリットの代わりに返戻率が良い、ということ。
参考コラム:低解約返戻金型とは何か?契約者、保険会社双方のメリットとは?
本商品においても同社の終身保険より「ほんのちょっと返戻率が良い」という感じ。
以上、商品概要。
では、弱点
弱点1 辞められない
前述の通り、低解約型は途中で解約すると大損する。
そのため「辞められない」というのが最大の弱点。
なお、保険会社側の裏側の話をすると、損すると分かっていても解約する人が一定数はいて、それは「かなり美味しい収益」となっている。
そりゃそうだ。
支払った保険料のうち、ほんの少ししか返さなくて良いのだから大儲け。
そして、低解約型の商品には、これらの「早期解約から得られる利益」もあらかじめ盛り込まれている。
一定数はそういう人がいるだろう、ということを予測して、保険料や将来の返戻率を計算しているのだ。
やるにしても、
「この程度の保険料なら絶対大丈夫」
と思える金額にするべき。
ちょっとでも無理してやると、勤務先の倒産、親の介護、妻・子供の病気などなど、「人生の一大事」が来た時に、この保険料を支払えず、泣く泣く損切りしないといけない羽目になる。
筆者も保険相談などで、低解約型に入っている方から
「入りすぎたのだが負担がキツイ。何か良い手はないか?」
と言われることがあるのだが、正直、何も打つ手はない。
あまり楽観視せずに、やや厳しめで保険料を設定すること。
特にプルデンシャルのライフプランナーは、保険料を上げるが上手いと言うか、
「もっと頑張れるんじゃないですか?将来の自分のためですよ」
みたいなことを言ってくるが、そのあたりは冷静に。
弱点2 普通の終身保険で良い 100歳定期のリスク
本商品。100歳定期なので、当たり前だが101歳で死んだ場合、保険金は受け取れない。
100歳まで
これはリスクでもある。
「いやー、私は100歳までなんて絶対生きないよ」
そう思われるかもしれないが、実際に100歳オーバーは男性の100人に1人、女性では100人に2人ほどいる。
現時点でもこれなのだから、将来はどうなるか?
医療技術の進歩で、100人のうち5人くらいは100歳超えを実現するかもしれない。
であるならば、100歳までなどという余計なリスク(ほんとんどの人には関係ないとしても)を抱えずとも、普通の終身保険で良いのでは?そう思う。
本商品より、条件が良い(保険料が安い、将来の返戻率が高い)「低解約型終身保険」は結構あるので、普通にそれを選んで欲しい。
具体的な商品については、文末「検討した方が良い商品」を参照。
この保険の弱点、こう考えろ!!(解決策)
結論から言えば「本商品でないと」というようなものはない。
保険料も別に安くもないし、返戻率もトップクラスとはいえない(まあ、そこまで悪くもないが)
プルデンシャル生命に加入する場合、同社のライフプランナーがコンサルティングをして、死亡保障から医療から年金から全てを「総取り」する形式が多く、本商品も「死亡保障&貯金」分野の代表的な商品となる。
同社では最近、ドルや変額が売れ筋であり、新契約のほとんどがそれらに偏っているらしいが、それでも
「外貨と株とか、怖いから嫌」
という方がいて、そのような人には、利率は低いが円建で安全に運用が出来る本商品が合っている。
だが、現在、長引く低金利で、円の運用状況は極めて悪く、何十年も支払ったところで、増えるのはせいぜい10%程度。
これでは物価上昇のインフレに負けてしまうだろう。
また、本稿を書いている間に、ちょうど「日銀超金利を0.5%まで許容」というようなニュースが入ってきたが、流石にこれからの日本は金利が上がってくると思う。
金利上昇 = 国債の利回り上昇
となり、本商品のような円建の貯蓄商品などは、主な運用先が国債なので、その利回りが上がれば予定利率も今よりは改善する可能性が高い。
つまり、そもそも他社商品の方が良いし、仮にプルデンシャルのライフプランナーに何かしらの義理があって本商品に入るにしても
今じゃない方が良い
ということ。
「これから金利が上がれば利率も上がるんじゃないですか?それから入っても良いですか?」
そう言ってみれば良い。
それにどう反応するか?
顧客との信頼関係を長期で考えているちゃんとしたライフプランナーなら、
「それもそうですね。ただ、それまでに何かあったら大変なので、安い掛け捨ての保障を一時繋ぎで入ったどうですか?」
などと言うだろうし、逆に「今すぐの契約」しか考えていないライフプランナーなら、
「決断力がない人は何もやってもダメだ」
みたいな説教をしてくるかもしれない。(意外とこのタイプも多い)
その場合、「そうですね。僕ダメなんで」と言って席を立った方が良いだろう。
同社は上司からの紹介、大学時代の友人など、人間関係で保険を販売しているので、なかなか他社と比較するのが難しい(言い出しにくい)のだが、本商品のような長期間お金を預けるようなものは、あまり「お付き合い」で入らない方が良い。
保険ショップなどで「低解約型終身保険に入りたい。」と言って複数社を検討した方が無難だとは思う。
参考コラム:「お付き合い保険」の断り方と「お付き合い保険」に入るメリット
なお、筆者の個人的な意見では、ほとんど増えない円建の終身保険(低解約の平準定期も含む)にはネガティブ。
どうせ入るなら、多少のリスクはあるにせよ、ドル建か変額の方が良いと考えている。
口コミ・評判(販売側から)
昔はうちの主力商品としては結構売れた。30代であれば120%程度の返戻率があったので、わりと売りやすかったのだが、最近は返戻率が低下して全然ダメ。
ドルや変額などの話をするために「円は増えないんですよ」ということを理解してもらうためのサブ資料的な感じて使っている。ただ、円で支払って円で返す、という点では一番分かりやすく、かつ日本人なのだから、本来はそれで良いはず。そういう意味では、こんな商品しか作れない今の日本市場はおかしいと思う。
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保険会社勤務、代理店勤務の方でも、販売現場の情報や、当サイトで指摘していない弱点(デメリット)などには謝礼(amazonカード300円)をお支払い致します。
口コミ・評判(契約者から)
なし
検討した方がいい他社商品
編集後記