提供会社:太陽生命
商品名:出産保険
この保険の弱点はここだ!!
何だかイマイチ意図の分からない商品。
出産保険と銘打っているだけあり、妊娠をしている女性限定の商品で、見積もりには出産予定日が必要となり、その残期間によって保険料が変わる。
なお、いきなり余談になるが太陽生命のネット申し込みは7時から深夜1時までしか受け付けておらず、しかも祝日は休み(一日中見積もりも申し込みも出来ない)
率直に言って
やる気あるんか?ネットだろ?
というのが率直な感想で、こんな「休み時間の多い」ものネットではあり得ない。
太陽生命の関係者に聞くと「若手は皆、同じこと言ってます・・・」と口を揃える。
何だか近代的なのか、前時代的なのか分からないが、システムの問題や労働時間の問題などで「締めざるをおえない」らしい・・・
話を戻す。
しかし、うーん、これ一体どのような意味のある保険なのだろうか?
悪口を言い出すと止まらないので、まずは商品の概要を見てみよう。
商品としては、保険部分と貯蓄部分の2つの意味がある。
保険としては、
・所定の妊娠うつ・産後うつになった場合
・所定の重症型妊娠高血圧症候群と診断された場合
・出産に伴い所定の輸血を受けた場合
・集中治療室で治療を受けた場合。
以上4つのケースで「最大5万円」を受け取れる。(集中治療室だけは10万円)
また、これに三大疾病一時金の保障が上乗せされており、
1 がんと診断された場合
2 急性心筋梗塞・再発性心筋梗塞で手術 or 労働制限60日以上
3 脳卒中で手術 or 後遺症60日以上
この「どれか」に該当した場合、最大100万円の一時給付金が支給される。
(上皮内がんは10万円)
以上が保険部分。
貯蓄部分については、本商品は妊娠の前後だけを保障するもので、そのため保険期間が2年と短期で、この2年終了後には満期保険金がある。
それは加入時に1万円から50万円まで自分で選択出来るようになっている。
サイトにも「自分ではなかなか貯蓄出来ない方にもピッタリ!!」と書いてあるので、まあ、そういうことだろう。
では、弱点の解説に移る。
弱点1 薄味保険
一言で言えばこれだ。
保険として、ほとんど意味がない。
薄口も薄口、醤油を水で割ったものに、更に氷を入れ炭酸で割ったくらい薄口。
まず、「出産」というメイン部分で言えば、先に挙げた4つのケース
・妊娠うつ、産後うつ
・重症型妊娠高血圧症候群
・出産時の輸血
・集中治療室
この4つも「結構大変だよね・・・」という場面であり、こんな時に5万円(集中治療室は10万円)をもらって何の意味があるの?という感じ。
金でどうこうなる状況でもないし、更に5万円などというお小遣い程度のもの
「人を馬鹿にしてんのか?」
という印象すら持ってしまう。
また、そこに取ってつけたように3大疾病一時金があることも意味不明。
一部のケースで妊娠中の脳卒中はあり得るものの、とは言っても、がん、急性心筋梗塞、脳卒中のリスクが妊娠中にそれほど上がるわけでもない。
これらの三大疾病への備えは、妊娠出産うんぬんとは別にちゃんと講じておくべきもので、2年間という短期で考えるべきではない。
別途、医療保険のオプションや、三大疾病専用の保険などに入っているのであれば、この保険の2年間は「過剰な保障」ということになる。
なお、三大疾病に関しては、以下のコラムでも解説しているので、気になる方はご参照頂きたい。
参考コラム:がん診断一時金、3大疾病一時金は付けるべきか?
出産保険と名乗るであれば、もっと大きなリスク。流産や死産、産婦の切迫早産などによる長期入院、産後のお母さんや新生児の病気・障がいなどへの対策を「骨太」に提供するべき。
対して本商品は、5万円程度の小銭や、2年間限定の3大疾病、2年後の貯金など、
どうでも良い
(というのはやや言い過ぎかもしれないが、気分的にはどうでも良い)
保障ばかりで、正直、筆者はこの商品に価値は見いだせない。そのため星一つ。
多くの妊婦、特に第一子の際に感じるであろう「不安」
言い方は悪いが、その不安につけ込んだような商品のような気もする。
弱点2 モラリリスクに難あり
最近の太陽生命の商品には、ややモラルリスクの匂いがする。
同社の売れ筋でもあるコロナ保険などは、コロナになった「一時金最大60万円」という特性上
「わざとコロナになるヤツが出てくるんじゃない?」
という懸念があるし、
本商品も、出産前後に「気分が優れない」と言って精神科を受診すれば、簡単に5万円をゲット出来るので、それを助長しかねない。
と言うか。産前、産後に「気分が晴れ晴れとしている人」なんていないだろう。
特に第一子の場合、未経験のことばかりで、お母さんは不安な気持ちで一杯。
どんな人でも多かれ少なかれ、感情が揺れ「やや鬱状態」になっている。
そんな時に精神科に行けば、20,30分の面談ですぐに「産後(妊娠)うつですね」と診断してくれる。(と言うか、精神科の先生もそう言うしかない)
それで5万円の一時金を得られるのであれば、やる人も出てくるのではないか?
だが、これ契約者が悪いのか?
筆者は保険会社が悪いと思う。
素人じゃあるまいし、こういう商品を作れば、こういう使われ方をする、ということくらい分かるはず。
恐らくは「嘘うつ病」の給付も織り込み済みで、保険料を設計しているのだろうが、それはそれで、善良な契約者が損を被ることになる。
保険会社としてポリシーがないどころか、変な方向に誘導しているような商品。
なお、一応、警告しておくが、一度精神科にかかり「うつ病」と診断されると、その後、5年は保険商品には入れないと思っておいた方が良い。
それくらい、保険会社はうつ病には厳しい。
また、長らく社会保険の病歴にも残る。
本商品に加入中のお母さん、本当に辛いのであれば、もちろん早めに受診して頂きたいが、もしそうでもなく「5万円ゲット」のためだけに精神科にかかるのであれば、筆者としては「割に合わないからやめておいた方が良い」としか言いようがない。
弱点3 妊娠21週までしか入れない
出産保険というわりにはしょぼい。
普通の医療保険でも、もっと直前でも入れる会社が多い。
(何週目までOKかは保険会社によっても異なるので、確認して欲しいが21週目以降でも入れる場合が多い)
口コミ・評判(契約者から)
・なし
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比較した方が良い商品
本商品に入るのであれば、通常の医療保険に入る方が良いと思う。
以下が当サイトで高評価の医療保険。
アクサダイレクト生命 アクサダイレクトの終身医療 ★★★★☆
アフラック 医療保険EVER Prime プラス ★★★★☆
SOMPOひまわり生命 健康をサポートする医療保険 健康のお守り ★★★★☆
編集後記