この保険の弱点はここだ!FWD富士生命「新がんベスト・ゴールドα」

提供会社:FWD富士生命

商品名:新がんベスト・ゴールドα

この保険の弱点はここだ!!

参考コラム:
商品の詳細に入る前に「そもそもがん保険って何?」という方は、
『保険屋の口車に乗る前に読みたい、がんと保険の真実』
をご覧いただきたい。

 

FWD富士生命が販売するがん保険。

一言で言えば「面白い」

非常に良く考えられている商品だと思う。

現時点でのがん保険としてはある種の「完成形」ではないか?とすら思う。

しかし、弱点がないわけではない。

それを解説していく。

昔のように「がんで数ヶ月入院する」というようなことは減り、ほとんどの場合で10日前後で病院を出される現状では、「入院1日あたりいくら」というようなタイプより「ドカッと一時金(がん診断給付金)」を受け取る方が理に適っている。

使い方はご自由にどうぞ。

ということ。

そのため、最近のがん保険の主軸は「一時金」となっているが、本商品も主契約(メイン)に「診断給付金」を据えている。

設定金額は最高300万円までで、10万円刻みで自分で設定できる。




筆者が思う弱点は、以下の3つ。

弱点1 上皮内新生物の場合、オプションの付加が必要

本商品の保険料は割安だが、他社では当たり前に含まれている「上皮内新生物(上皮内がん)」の給付がオプション(特約)扱いになっている。

そのため、この特約を付けないと上皮内新生物の場合「支払い対象外」となってしまうので、要注意。

上皮内新生物の場合、100万円を受け取れる条件で男性30歳で+201円、女性30歳で+300円となっている。

基本的には、この特約を含めた形で他社と比較した方が良いだろう。

別段、弱点というほどのことでもないが、「他社では標準的に含んでいるが、この商品にはない」という注意喚起の意味を込めて、挙げさせて頂いた。

なお、逆に他社ではオプション(特約)である「払込免除」が、本商品では標準的に入っている。

この点は良い。

この弱点が気になるなら・・・上皮内新生物の支払一覧で他社をチェック!!

弱点2 給付限度「2年に1度」が残念

冒頭、現時点のがん保険の完成形。と言ったが、この点のみ残念。

がんの診断給付金の限度が「2年に1度」で、他社では「1年に1度」という条件のものがチラホラ出てきている。

がんが再発、転移した場合、早いと1年程度で発症することも少なくない。

そのため、2年に1度よりは、1年に1度の方が安心だろう。

今後、がん保険は「1年に1度」が主流になっていくと思われる。

これは明確な弱点だが、保険料の割安なため、仕方ない部分もある。

この弱点が気になるなら・・・がん診断一時金、各社の支払回数一覧で他社をチェック!!




弱点3 FWD富士生命の実績不足

まず、繰り返すが本商品は良い商品だと思う。

しかし、FWD富士生命という保険会社には申し訳ないが少々懐疑的である。

筆者のように業界歴が長いと、保険会社の破綻や経営悪化による買収などを何度も目にしてきている。

一時期は良い商品を出すが、あまり儲からないと見ると会社ごと売却する。

こんな話が保険業界には多く、契約者はその都度、心配な思いをする。

保険は契約期間が長い商品なので、それを提供する保険会社の健全さが重要である。

FWDはPCCWという香港の財閥の保険部門であり、アジア各国で保険ビジネスを展開しているため、財務基盤としては何の問題もない。

そのFWDが2017年にAIG富士生命を買収して誕生した会社が「FWD富士生命」である。

富士生命はその前にも2011年にAIGに買われAIG富士となっているので、正直なところ

「なんかしょっちゅう名前変わってるな・・・」

という印象がある。

もちろん誹謗中傷するつもりはないし、商品とも関係ない、そして前述の通り、財務基盤には文句のつけようがない。

FWDより財務が怪しい保険会社など他にもいくらでもあるので、そこは勘違いしないで欲しいのだが、率直な感想として

「日本市場でどこまで本気でやるのか?」

というところには一抹の不安を感じてしまうのである・・・

申し訳ないが、そこは実績がものを言う世界。

5年、10年と頑張って、FWDの名前を日本の保険業界に刻んで頂ければ、その時には素直に謝りたい。

また、格付けが「BBB+(フィッチレーティングスの評価)」と保険会社としては相当低いこともマイナスに評価せざるを得ない。

とは言え、少し前までは三井生命(現大樹生命)の格付けもかなり低かったし(確かBBB)、リーマン前に「日本で唯一のトリプルA(AAA)」と胸を張っていたアリコが、その後、メットライフに買収されてしまったことでも、あまりあてにならないような気もする。

そのため、「BBB+」だからダメ。と言う気はないが、そういうことを気にするならやめておいた方が無難。

参考コラム:格付けについて気になったら
『「格付け」はどこまで信用するべきか?保険選びと格付けについて』
をご覧頂きたい

 

参考:各社のがん保険を比較したい方には、
『がん保険 何で比較する?項目別 商品比較』
をご覧いただきたい

他社のがん保険の☆評価一覧は、コチラ




商品の構成について

主契約は「診断給付金」のみ。

契約年齢は、0歳~80歳までとなっている。

診断給付金は、50万円~300万円(10万円単位)で選択可

以下、診断給付金100万円の場合で説明する。

悪性新生物診断給付金

初めてがん(悪性新生物)と「診断」されたときに一時金100万円が受け取れる。

また、2回目以降は、悪性新生物の治療を目的として「入院」または「通院」したときに100万円が受け取れる。支払限度は2年に1回。

保険料払込免除(主契約に含む)

初めて悪性新生物と診断確定されたら、以後の保険料の払込が不要となる。

これは他社ではオプション扱いで、別途保険料がかかるが、本商品では主契約に含まれている。なかなか珍しい。

※2019年7月2日の改定で各年齢帯でおおよそ15%から20%程度保険料が安くなった。

参考コラム:
商品の詳細に入る前に「そもそもがん保険って何?」という方は、
『保険屋の口車に乗る前に読みたい、がんと保険の真実』
をご覧いただきたい。




オプション(特約)は7種類

上皮内心生物診断給付金特約(2017)

上皮内新生物と「診断」されたときに一時金100万円が受け取れる。

2年に1回、回数は無制限で受け取れる。

設定できる金額は、10万円~100万円(10万円単位)

給付金額100万円の場合、保険料は、

30歳男性で201円
30歳女性で300円

※2019年7月2日の改定で各年齢帯でおおよそ30%程度保険料が安くなった。

がん治療給付金特約(2017)

がん(上皮内ガンを含む)の治療を目的として、抗ガン剤・ホルモン剤治療、放射線治療を受けた場合、月ごとに給付金が受け取れる。

なお、回数は無制限となっている。

設定できる金額は、5万円~30万円(5万円単位)

給付金10万円の場合、保険料は、

30歳男性で469円
30歳女性で613円

※2019年7月2日の改定で各年齢帯でおおよそ20%程度保険料が安くなった。

これは良い特約だと思う。

がんで怖いのは外科的手術が出来ずに、抗がん剤治療に頼らざるおえない時。

がんをスパッと切れないので、治療期間も長くなり、仕事も出来ない。

そんな時、毎月10万円でも入ってくればありがたいだろう。

しかも469円(30歳男性)と保険料も安いので、

「がんが原因の就労不能」

という点では効果がある。

但し、働けない状況はがんだけに限らない。他にも交通事故による障害や、脳疾患による麻痺などのリスクもある。

そういう意味では、がんだけでなく、あらゆる「働けない」をカバーする「就労不能保険」の方が保障範囲も広く安心かもしれない。

なお、30歳男性の就労不能保険の保険料は、月10万円受け取れるプランで毎月1,600円~2,000円程度。

安いが「がんだけ」の本特約か、少々高いが「全ての就労不能」を網羅する就労不能保険か。

これはしっかり検討した方が良いだろう。




悪性新生物診断給付金割増給付特則

悪性新生物給付金(主契約)の2回目以降の受取時に上乗せして給付金が受け取れるオプション。

Ⅰ型(給付倍率:1倍)とⅡ型(給付倍率:2倍)の2種類から選択可能。

例えば、診断給付金100万円でⅠ型の場合

1回目:100万円(主契約)
2回目以降:200万円(主契約:100万円+特則:100万円)

が受け取れることとなる。

がん治療の長期化や再発等により、今までどおりに働けなくなり、収入減に備えることができる。

給付金100万円、1型の場合、保険料は、

30歳男性で526円
30歳女性で544円

※2019年7月2日の改定で各年齢帯でおおよそ10%程度保険料が安くなった。

正直なところ、がんは初回はわりと簡単に済む場合が多い。

乱暴な言い方をすれば「切って終り」という感じ。

しかし、再発や転移などで「切れなくなってから」の方が厄介。

治療期間も長くなるし、思うように仕事も出来ないので収入の不安もある。

そのため、本特約のように「2回目に割増」というのはありがたいだろう。

筆者が知る限り、このような特約は初めてみた。

保険料も手ごろで、個人的には付けておいても良いのでは?と思う。

悪性新生物初回診断一時金特約(2017)

悪性新生物給付金(主契約)の1回目の受取時に上乗せして給付金が受け取れるオプション。

保険期間を通じて1回のみの支給となる。

設定できる金額は、50万円~250万円(10万円単位)

給付金額100万円の場合、保険料は、

30歳男性で734円
30歳女性で636円

詳しくは弱点1を参照

 

参考:各社のがん保険を比較したい方には、
『がん保険 何で比較する?項目別 商品比較』
をご覧いただきたい

他社のがん保険の☆評価一覧は、コチラ




がん先進医療特約(2017)

がんを直接の原因として先進医療による療養を受けたときに、

・がん先進医療給付金
先進医療にかかる技術料と同額(通算2,000万円が限度)

・がん先進医療一時金
がん先進医療給付金の10%

が受け取れる。

保険料は、

30歳男性で106円
30歳女性で126円

ただし、がん保険の「先進医療特約」は、当然ながらがん治療だけに特化している。

通常の医療保険の先進医療特約でも「がんに関わるもの」はカバーされているので、もし医療保険に先進特約が付いているのなら、わざわざがん保険につける必要はないので、気をつけた方が良い。

たまに、医療保険、がん保険、どちらにも先進医療特約をつけている人がいるが、保障内容がダブっているのでムダである。

なお、今後、先進医療を使う人が増えるため、それに伴い先進医療特約の給付も増えることが予測されている。

当然、今のように100円前後の値段では提供でできず、値上がりすることはほぼ間違いない。

本商品の先進医療特約は「終身型」なので、今入っておけば、この保険料が一生涯同じということになる。

その点は良い。

先進医療特約に関しては、以下にまとめてあるので、ご参考まで。

先進医療特約は「終身型」を選びなさい!!




がん疼痛ケア給付金特約(2017)

がんによる苦痛を軽減させるがん性疼痛緩和を目的とした入院または通院したときに月ごとに給付金が受け取れる。

設定できる金額は、5万円~30万円(5万円単位)

支払限度は、通算12回までとなっている。

給付金額10万円の場合、保険料は、

30歳男性で188円
30歳女性で161円

これは個人的に感動に近いショックを受けた。

FWDはよくこの特約を販売したな。と素直に感心した。

基本的には終末医療のためのものだろう。

死は避けられないが、せめて痛みだけは。

そのようなフェーズに入った時に給付を受けられる。

今までのがん保険の特約は

「がんと闘うために!!」

という前向きなものばかりだったが、残念ながら助からない人もいる。と言うかかなりいる。実際、日本人の1/3はがんで亡くなっている。

その現実を真正面から見て開発された特約で、筆者としてはこれを出したことに敬意を表する。

前述の「がん治療給付特約」なども、がんと闘っているうち(抗がん剤など)は良いが、それをやめると給付がなくなる。

「その後」に、この特約が役に立つのだろう。

保険料も安いので「がんで死ぬ」ことを本気で考えるなら入っておいても良いと思う。




女性がんケア特約(2017)

女性特有のがん(乳がん、卵巣がん、子宮がんなど)により、下記の手術を受けた場合、給付金を受け取れる。

・乳房観血切除術(片房につき1回)
・卵巣観血切除術(2回:両卵巣を同時に受けた場合は1回)
・子宮観血切除術(1回)
・乳房再建術(片房につき1回)

設定できる金額は、10万円~30万円(10万円単位)

給付金10万円で、保険料は30歳女性で190円

実際に、乳房の再建術で高額な費用を負担するケースは多い。

そういう意味では意義のある特約。

しかし、該当する人はかなり少ないし、所詮10万~30万円の話なので、自分で出せない金額でもない。

別段、保険料を支払ってまでカバーしなくても良いのでは?とも思う。

がん手術特約(2017)

がん(上皮内ガンを含む)の治療を目的として手術を受けた場合に1回につき、給付金が受け取れる。

設定できる金額は、10万円~30万円(10万円単位)

給付金10万円で、保険料は

30歳男性で252円
30歳女性で227円

一時金でドカッともらっているので、10万円~30万円くらいない別になくても良いのでは?と思う。

比較した方がいい他社商品

☆評価の高い商品は・・・・

セコム損保 自由診療保険 メディコム ★★★★☆

メットライフ生命 ガン保険 ガードエックス ★★★★☆

改定履歴

・2019年7月2日
保険料の改定

 

参考:各社のがん保険を比較したい方には、
『がん保険 何で比較する?項目別 商品比較』
をご覧いただきたい

他社のがん保険の☆評価一覧は、コチラ