この保険の弱点はここだ!ジブラルタ生命「米国ドル建介護保障付終身保険(低解約返戻金型)」

提供会社:ジブラルタ生命

商品名:米国ドル建介護保障付終身保険(低解約返戻金型)

この保険の弱点はここだ!!

参考コラム:
介護保険の基礎を学びたい方は、まず

『民間の介護保険は必要か?「介護保険の考え方」』
『介護付き終身保険のメリット・デメリット』
をご覧いただきたい。

それでは、この商品の弱点について解説をしていこう。

この商品の販売は、ジブラルタが結構力を入れてプロモーションしているようなので、紹介された人も多いのではないか?

率直な感想として、悪い商品ではない。

ジブラルタお得意のドル建終身保険に介護を付けた商品で、「介護付終身保険」という分野。

通常の終身保険では、「死亡・高度障害」でしか保険金を受け取れないが、「介護付」の場合、介護状態に該当した時にも保険金を受け取れる。

が、介護の時に受け取れば、その後の死亡保険金は減額されるか、全くなくなるかのどちら。

つまり、「手前で受け取っている」だけ。

本商品では、介護50%プランと介護100%プランの2つがある。

例:10万ドル(約1100万円)の保障の場合

50%プラン  → 介護状態になった時に5万ドル、その後、死亡した時に残りの5万ドル
100%プラン  → 介護状態になった時に10万ドル、契約は消滅。死亡時には何もない

なお、「介護状態」とは、下記のような状態を指し、介護になったからと言ってすぐに支払われるわけではない。

要介護2以上

もしくは、

ジブラルタ生命が規定する介護状態(独自基準)

に当てはまった時。

要介護2というのは公的制度の連動したもの、介護系の商品にはよく見られる条件。

スタンダードな支払基準と言える。

対して、ジブラルタ生命の独自基準は以下の2つとなる。

① 器質性認知症と診断され、意識障害のない状態で見当識障害があり、他人の介護を要する

② 以下の表(ジブラルタ生命のパンフレットより抜粋)の

・1の「歩行」か、2の「寝返り」のどちらかが「全部介助」 or 「一部介助」に該当

・かつ(and)、3~6の中のうち以下のどれかに該当

-2つが全部介助
-1つが全部介助 and 1つが一部介助
-3項目が一部介助

①に関しては「結構進んでいる認知症」と言えばわかりやすいだろう。

意識障害のない状態での見当識障害とは、

「起きている状態で、時間や人の顔を認識できない」

というような意味で、認知症としては、それなりに進行している状態と言える。
(色々な基準があるので、あくまで一例)

②については、主に身体能力的な介護の状況の話で、歩行や着替、食事などの日常生活がどの程度おくれるか?ということ。

この2つの基準は、どちらも「結構厳しい」と言える。

認知症にしても、身体的介護にしても「かなり重くなっている状態」である。

一方、先に述べた通り、本商品では「要介護2」でも支払対象となるので、実際には要介護2の方が、独自基準より該当しやすい。

つまり、ほとんどの場合で、要介護2に認定されたことにより保険金の支払対象となるのではないだろうか?

では具体的な弱点を見ていこう。

 

参考コラム:
ドル建商品の検討ってどうすればいいか?悩んだら
『ドル建商品の比較検討はこうすれば良い!!』
をご覧ください。

各社の外貨建終身保険の☆評価一覧は、コチラ




弱点1 保険料が割高

介護付終身という商品は、通常の終身保険より、保険料が割高に設定されている。

同じジブラルタ生命の商品で、実際に比べてみよう。

40歳 男性
死亡保険金 5万ドル
65歳払込(65歳まで払えば、その後の支払いはない。保障は一生涯続く)

ジブラルタ生命 ドル建終身保険      90.30ドル
(死亡・高度障害)

ジブラルタ生命 ドル建介護保障付終身保険 103.95ドル
(死亡・高度障害・介護)

90ドルと103ドル。

約14%ほど保険料が割増されていることが分かる。

65歳までの総支払保険料は

ドル建終身保険      27,090ドル(日本円換算 約298万円、1ドル110円換算)
(死亡・高度障害)

ドル建介護保障付終身保険 31,185ドル(日本円換算 約343万円、1ドル110円換算)
(死亡・高度障害・介護100%プラン)

となる。

つまりは、介護付にすることで、合計で4,095ドル(約45万円)ほど余計に保険料を支払ないといけない。

だが、これは仕方がない話でもある。

一般論として死亡よりは介護の方が早く(手前に)来る。

死亡は80代が多いが、介護は早ければ70代前半。

保険会社からすれば、死亡時でも介護時でも払う保険金は同じなのだから、死亡でしか支払わない通常の終身保険に比べ、「介護付」は手前で保険金を用意しておかないといけない。

その分、運用期間が短くなる。

「少しだけ多めの保険料をくださいね。」

ということになるのである。

では、実際に介護になった時はどうだろうか?

ドル建終身保険      総支払27,090ドル → 介護の時の保険金 0(ゼロ)
(死亡・高度障害)

ドル建介護保障付終身保険 総支払31,185ドル → 5万ドル
(死亡・高度障害・介護)

当たり前の話だが、介護付の方がメリットがある。

しかし、ここで考えないといけないのが、「介護にならずに亡くなった時」である。

データ上、介護を必要とする高齢者1/3から1/2程度だが、逆の言い方をすれば、2/3~1/2は「介護」とは無縁なのだ。

介護を経ずに死亡した時にはこうなる。

ドル建終身保険      総支払27,090ドル → 5万ドル
(死亡・高度障害)

ドル建介護保障付終身保険 総支払31,185ドル → 5万ドル
(死亡・高度障害・介護)

どちらも変わらない。

だったら、「割増分の保険料」を支払った分だけ、介護付の方が損だ。

つまり、余計に支払う分の4,095ドル(約14%)は、

介護になった時に手前で保険金を受け取れるための手数料(プレミア)

のようなもので、介護にならなければ意味がない。

これをどう考えるかは人それぞれだろう。

ご自身が介護で苦労した方などは、「これくらの割増なら、心配だから付けておこう」と思うかもしれない。

逆に

「死ねば5万ドルを家族が受け取れる。老後に全く貯金がないことも考えにくいので、もし介護になったら、その貯金を使い、死んだ後に保険金で穴埋めすれば良い。結局、受け取れるのは5万ドルでかわらない。ただのタイミングの問題」

という考え方もある。

筆者個人としては、後者の方に考え方が近いが、かと言って前者の意見を積極的に否定するつもりもない。

うーん、なかなか悩むね。

という感じで、ジブラルタのマーケティングは非常にうまいと思う。




弱点2 ドル建のリスク

為替リスクのこと。

弱点と言うよりは、一応リスクとして考えておいた方が良い。

為替リスクが怖いなら、そもそもこの商品はやめておいた方が良い。

介護の費用は別に保険でなくてもカバーできる。

単純に言えばちゃんと貯金して、老後までのしっかりとした資産を築けば良いだけ。

その手段としては、現金を貯めても、投資信託でも、不動産でも何でも良い。

保険にこだわる必要はないし、為替リスクをおいたくないなら、無理に投資する必要はないだろう。

 

参考コラム:
介護保険の基礎を学びたい方は、まず

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『介護付き終身保険のメリット・デメリット』
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参考コラム:
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