この保険の弱点はここだ!メットライフ生命「サニーガーデンEX」

提供会社:メットライフ生命

商品名:サニーガーデンEX


参考コラム:
外貨建一時払終身保険特集!!
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利率と利回りの関係を知りたい方は・・・
「超」わかりやすい!!予定利率と利回りの違い!!』

この保険の弱点はここだ!!

メットライフ生命、サニーガーデンEXは主に銀行の窓口で販売されている商品。

提携している銀行が多いので、わりとその名を耳にすることが多い。

いわゆる「ドル建て一時払い商品」というやつで、まとまったお金を預けて、保険会社がそれを外貨で運用する。

保険と言うよりは、外貨預金に近い。

まず結論から言うが、今はやめておいた方が良い。

利率が悪すぎる。

具体的な弱点を述べる前に、まずは商品を解説していこう。

まず、契約者は円やドルなど、自分の持つ資産をメットライフに預ける。

メットライフはそれを「ドル」か「豪ドル」に交換して運用を始める。

ここで重要なのは加入時の利率。

いくつかプランがあり、それぞれ異なるが、2020年6月1日現在で、最も良い利率で1.17%(積立金増加コース)

これは毎月1日、15日に更新されるので、加入した時の利率はタイミングによって変わる。

なお、ここで利率と利回りの関係について解説していきたい。

これを勘違いしている人が多い。

利率=利回り

ではない。




詳細の説明をすると、もの凄く長くなるので、なるべく簡潔に言うが、大前提の関係として

利率 < 利回り

である。

例えば、利率2%、利回り2%とする。

同じ2%だが、1,000万円を預けた場合、1年後には

利率2%  → 1,015万円

利回り2% → 1,020万円

となる。(あくまでイメージ)

利率には、

「保険会社の手間賃とか保険にかかる費用(要は保険会社の取り分)」

が含まれている。

そのため、純粋な利回りより手数料があるので、結果が悪くなる。

同じ2%でも、利回り2%とは違うのである。

では、どれくらい違うのか?

それは商品や会社による

Aという商品では利率2%が実際の利回りにすると、1.2%くらいまで落ちてしまうこともあるのに、Bという商品では利率2%で利回りが1.98%程度と、ほとんど変わらないこともある。

何故ならば、商品や会社によって「手間」が変わるからである。

そして、本商品のように銀行の窓口で売っているような商品は「あまり手間がかからない」部類に分類される。

そのため、

利率と利回りが、ほとんど変わらない商品も多い。

本商品もその系統だと思って良いだろう。

と言うことで、この商品に限っては、

利率 = 利回り

ということで説明していく。

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話を戻す。

まずお金を入れ、ドルか豪ドルに換え、それをそのタイミングで決まった利率で運用していくのだが、ここで「コース」を決めないといけない。

選べるのは以下の3種類。

1 定期支払コース
2 目標設定付定期支払コース
3 積立金増加コース

1の定期支払コースは、毎年「1.12%」のお小遣いが受け取れる。(2020年6月1日現在)

例えば10万ドルで運用をスタートしたら、その1.12%。1120ドル(約13万円くらい)を受け取れる。

それが10年間続く。(1.12%は変わらない)

10年後に「まずは一回目の運用は終わった」ということになり、解約するか、またその時点で指定される利率で続けるか決める。

2の目標設定付定期支払コースは、基本的な仕組みは1の定期支払コースと同じなのだが、「お小遣い」は0.5%と低い。

先の例で言えば、10万ドルの1%なので、500ドル(約5.5万円)となる。

何故少ないのかと言えば、「目標設定」というオプションがついているから。

このような外貨の商品は当然ながら、為替の営業を受ける。

スタートした時に、1ドル=110円だったとしよう。

10万ドル分、日本円で1,100万円を支払う。

数年後、アメリカのトランプがまたわけの分からないことをやって、世界に経済危機が起こった。

そうなると、だいたいが円安に振れる。

1ドル=80円になると、預けていた10万ドルは800万円の価値しかないということになる。

しかし、その逆もあり得る。

アメリカの経済が好調で、1ドル=130円などになれば、預けておいた10万ドルは正味1,300万円の価値を持つ。

そんな時に、この商品は自動的にドルから円に換えて

利益を確定

してくれる。

そのための「目標」は加入時に決めておくのである。




110%であれば、あずけた1,100万円の110%、1,210万円になった時に自動的に円に換えてくれる。

そのあとは「円建て」の終身保険になるので、ほとんど増えないが、減ることもない。

これが110%、120%、130%から選べる。

「預けたお金が1.2倍になるなら、私はそれで御の字よぉ~」

長い低金利。こんなことを言うご老人も多いだろう。

そういうニーズを汲み取った仕組みである。

で、何故にこのコースを選ぶると、お小遣いが少ないのか?

それは、定期支払コースのように「毎年儲かった分を配ってしまう」のでは、元本が増えないから。

定期支払コースでは、10万ドルはずっと10万ドルである。

そうなると、110%、120%、130%になるには、単純に1ドルの価値が上がる(1ドル130円などの円安状態)になるのを待つしかない。

これでは目標に届く可能性が低いので、

基本的には1.12%で積み立てるが、お小遣いとしては0.5%しかかえしません。余った分は元本に貯めておきます。

としておく。

そうすると、10万ドルも少しづつ(0.62%づつ)は増えていく。

それに円安の波がくれば、「もしかしたら110%(か120%か130%)」になるかもしれない。

ということ。

単純に言えば「全部お小遣いで貰っちゃうんじゃなくて、ちょっとは将来のために貯めましょうよ」という感じ。

そのため、運用の途中、円ベースで110%~130%にならなくても、10年後の終了時には、ドルは増えている。

あくまで筆者の手計算だが、10万ドルが10万5,000ドルくらいになっているイメージかと思う。

そして、最後の3の積立金増加コース。

これは最も分かりやすい。定期預金と変わらない。

10万ドルを預けて、1.17%で運用を続ける。

他の2つのコースより、ちょっとだけ利率が良いのは、毎年、お小遣いを支払う手間がないからだろう。

しかも、お小遣いが流出しないので、翌年以降は、増えた分も1.17%で運用できる。

複利と言うこと。

途中、一切お金を使えないが、このコースが一番増えるのは間違いない。

以上、3コース。

冒頭でも述べたが、類似のライバル商品に比べ、利率も高いし、銀行の外貨預金の金利に比べても高い。

そういう意味では、「悪い商品」ではない。となる。

が、弱点もある。

順に追っていこう。

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弱点1 解約控除

本商品には解約控除、というものがある。

途中で解約すると、最大10%の手数料とられる。

1,000万預けて、10%取られたら100万円。大損だ。

この解約控除は、時間とともに減っていき、10年後にはゼロ。

つまり、解約する際に手数料はかからない。

しかし、10年後以降はずっとゼロなのか?と言うと、そうではない。

本商品は「10年一区切り」なので、10年後に解約せずに、引き続き運用を始めると、また解約控除が付いてくる。

そのため、原則的に

10年間はやめてはいけない

と決めた方が良い。

資産を長く寝かせないといけない

流動性がない

という点においては、弱点と言える。

なお、解約控除は本商品だけに限った話ではなく、このような商品にはつきもの。

また、本商品の解約控除のパーセンテージが特段高いこともない。

保険会社としても、高いコストを支払ってようやく契約してもらったのに、1年、2年でやめられては大損なのである。

なので、「その分は払ってね」ということ。




弱点2 本当に「今」が良いか?

本商品。2019年の1月の時点の利率は2.85%。

そこから、米中貿易摩擦の営業による世界経済失速、FRBの利下げなどを要因として、ジリジリと利率を下げている。

主な運用先は米国債(豪ドルの場合、オーストラリア債)なので、その影響をモロに受ける。

筆者の個人的な感想としては、

「今の状況で1.5%前後を『約束』するのは、他社に比べてずいぶん頑張っているが、しかし、一気に下がったな・・・」

という印象。

この1.57%。

1.57%を10年間保証してくれる。(ありがたい)

と見るか、

1.57%で10年間固定されてしまう。(低いので、どうかな?・・・)

と見るかは人それぞれだろう。

筆者は金融のプロなので、10年間も1.57%で固定されてしまう本商品ははまず入らない。

ただ、知人に相談されて、その人が何の運用も出来ないような人であれば、

「まあ、やっても良いんじゃない?」

という感じに答えるかもしれない。

寝かせておくよりは良いだろう。という程度。

米中のにらみ合いの、今の微妙な状況はおそらくここ数年続く。

来年、再来年で終わることはないだろうから、FRBも追加で利下げしてくるだろう。

要は、まだ利率は下がる余地があるということ。

それなら「今」の方が良いかもしれない。

こればかりは何とも言えない。




弱点3 為替リスクを心配しないといけない

まあ、これは些細な話。

外貨建てで運用する以上、当然ながら為替リスクはある。

しかし、今後、世界経済が減速すれば、原則的に「安全資産」とされる円が買われ、円高(1ドル80円など)に振れるので、預けた資産は目減りする。

だが、あくまで「円に変換すれば」の話。

ずっとドルで持ち続ければ、いつかは為替も復活する。

10年後の運用が終了した時も、1ドル80円とか90円とかなら、まずはドルで受け取っておけば良い(銀行のドル口座を開いて)

その後、為替が元本以上になるレートに復活した時に円に換えれば良い。

以上、運用のテクニック的には為替リスクなどは些細なものなのだが、中には為替がちょっと動いただけで「損した!!」、「大丈夫なのか!!」と騒ぐ人がいる。

そういう人はこのような商品は止めておいた方が無難。

恐らく、本商品は高齢者向けだろうから、歳とって心臓に悪いことをしても仕方ないだろう。

黙って現金で持ち続けた方が精神衛生上、良いのではないか?




弱点4 豪ドルの魅力なし

豪ドルの利率が随分と低い。

まだ豪ドルの価格は結構動く。

やるなら米ドルで。

今のところ豪ドルに投資する必然性はない。

窓口で

「通貨は散らしておいた方がリスクヘッジになります」

などと説明されることもあるかもしれないが、ドルも豪ドルも日本円に対して似たような動きをする。

「ドルが下がった時に、逆に上がる通貨を持つ」

ことがリスクヘッジの本質。

スイスフラン建(ドルが下がると、上がる可能性が高い)などがあれば別だが、豪ドルではリスクヘッジにならない。

ましてや、この利率では魅力はないだろう。

「800万円は米ドルにして、200万だけリスク回避で豪ドルにしませんか?」

みたいな、ワケのわからない誘いには乗らないこと。

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