この保険の弱点はここだ!T&Dフィナンシャル生命「ファイブテン・ワールド2」

提供会社:T&Dフィナンシャル

商品名:ファイブテン・ワールド2

この保険の弱点はここだ!!

ドル建の一時払い商品としては「可もなく不可もなく」と言ったところ。

特徴的なのは、預入期間に2年、5年という短期間のものがあるところ。

普通は最短でも10年というものが多い。

商品自体は「普通」だが、この短期預入が出来る点を評価し、3つ星とした。

商品タイプとしては、ターゲットタイプと介護認知症タイプがある。

ターゲットタイプの特徴は

1 ターゲット機能がある

2 保険金最低保証特約がある

という点。

なお、ターゲットや保険金最低保証特約については、以下コラムにて詳細を解説しているのでご参照頂きたい。

参考コラム:ターゲット?保険金保障?外貨建一時払商品に「よくある」特約を解説!!

基本的には預けたお金をドル(米ドル or 豪ドル)に変換して、それを加入時に決定された利率で運用されていく、というだけの貯蓄商品なのだが、そこにターゲット機能と、保険金最低保証特約を付けることで「保険っぽく」しているだけとも言える。

富裕層などで、保険金の非課税枠を利用したいような場合、通常の円建の一時払保険では「ほとんど増えない」が、ドルであれば多少増える可能性もある。

しかし、ここで為替リスクを負ってしまうと、仮に円高に振れた場合(1ドル90円など)、保険金が減ってしまい非課税枠を使いきれない。

その点、保険金最低保証特約があれば、為替で損をしていても「死亡時には元本が戻ってくる」ことになり、おそらくはそのような用途を狙って本特約を用意しているのだろう。

参考コラム:保険金の非課税枠とは?使用する保険商品の流行り廃り

介護認知症保障プランは、その名の通り、介護や認知症を重点的に保障しているプラン。

預入している間、仮に要介護1以上、もしくは認知症と診断された場合には、

・その時のドルベースでの積立金額(預けたドル+運用益)

・預けた円建のお金

のどちらか多い方を受け取れる。

仮に1,000万円預けた場合で、為替の調子が良く(1ドル150円など)、日本円換算で1,000万円を超えていればその金額を、逆に為替の調子が悪く(1ドル90円など)日本円換算で1,000万円を下回ってしまった時には元本の1,000万円が戻ってくる。

要は「介護や認知症になれば」損はしないし、為替次第では得をする。

なお、預入している間に介護や認知症にならない場合、満期時(5年もしくは10年)には

・「年金原資(=元本と同額)」

・「介護認知症一時金(運用で増えた分)」

の2つに分解され、前者はそのまま終身保険として保険会社に預けっぱなしにして引き続き運用を続けるか、年金として自分が受け取るか選択できる。

後者は「介護や認知症になった時に受け取れる」一時金ではあるが、これは介護と認知症だけに限定されており、死亡した場合には受け取れず丸々保険会社に没収される仕組み。(保険会社が一旦没収はするが、介護、認知症になった他の契約者に上乗せされる)

つまり、介護認知症保障プランの場合、満期後、元本は自分に戻ってくるが、運用益分の「介護認知症一時金」については、契約者間で「介護や認知症になった人で取り合う」ような形になっている。

介護、認知症になれば得をするが、ならなければ損をするということ。

以上、商品概要。

では弱点。

 

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弱点1 介護認知症保障プランでは死亡時には為替の影響を受ける

介護認知症保障プランの場合、介護や認知症になれば「得」をするが、通常の死亡には塩対応である。

預入している途中に死亡した場合、保険金の保証などはなく、もろに為替の影響を受ける。

1ドル150円などであれば「元本より増える」可能性もあるが、1ドル100円などであれば「元本以下(逆ザヤ)」になってしまう。

ターゲットプランには死亡保険金保障特約があるのに、何故に介護認知症保障プランにはそれがないのか不思議だが、一つのリスクとしては認識しておいた方が良いだろう。

弱点2 市場調整がある

本商品だけに限った話ではないが、この手の一時払の商品には市場調整というものがある。

市場調整は以下コラムにて詳細を解説しているのでご参照頂きたい。

参考コラム:市場価格調整とは?

本稿を書いている2022年10月時点で言えば、アメリカの金利が急上昇しており、この市場調整で大きく損をしている人が多い。

銀行窓販などでもクレームがかなり多いと聞いている。

要は資金を投じたタイミングでは金利が低く、それを今のように金利が高い時に解約しようとすると、「金利差分のペナルティ」が取られてしまい資産が大きく目減りしてしまうのである。

1ドル110円台で投資をした人が、

「あれ?1ドル150円?だったら今解約したらすごい儲かるんじゃない?」

そう思って問い合わせてみたら、この市場調整価格で元本が激減していて、1ドル150円になっていても損をしている。そんな状況が多発しているのである。

何を言ってるか分からない・・・

そんな人もいるだろうが、かなり重要な部分なので、この点については販売担当者にしっかり説明を求めた方が良い。

これを上手く説明出来ない販売員からは本商品のようなものは買わない方が良いし、聞いても分からないのであれば、アナタもこのような商品に投資するレベルにない。

この保険の弱点、こう考えろ!!(解決策)

ターゲットプランに2年と5年という短期があるが、これなどは比較的使いやすい。

「保険金非課税枠」を埋めるために、保険金保障特約を付けた形で、ターゲットプラン5年などであれば悪くないように思う。

2年でも良いのだが、2年と5年では積立利率が結構違うので、まあ5年で良いだろう。

口コミ(販売側から)

なし

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口コミ(契約者から)

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検討した方がいい他社商品

以下のような商品が「似ている」ので積立利率などを比較して見ると良いだろう。

ジブラルタ生命 一時払米国ドル建終身保険 ★★★☆☆

ソニー生命 米ドル建一時払終身保険 ★★★☆☆

T&Dフィナンシャル生命 みんなにやさしい年金保険 ★★★☆☆

PGF生命 米国ドル建介護終身保険Neo ★★★☆☆

 

明治安田生命 米ドル建一時払養老保険 ★★★☆☆

メットライフ生命 サニーガーデンEX ★★★☆☆

編集後記

約款