この保険の弱点はここだ!住友生命「終身保険(一時払い)」

提供会社:住友生命
(格付:S&P A+)

商品名:終身保険(一時払)

 

この保険の弱点はここだ!!

一生涯、いつ死んでも保険金を支払ってくれる保険を「終身保険」と言うが、通常は保険料を毎月支払うことが多い。

例えば、死亡時に1,000万円を受け取りたい時、毎月2万円を30年間支払う、とかそんな感じ。

住友生命にも、そのタイプ(毎月支払う)の終身保険もある。

住友生命 スミセイの終身保険 ★☆☆☆☆
ちなみに、保険料が高いので当サイト評価は低い・・・

本商品は、終身保険の中でも保険料を「一時払い」してしまうもの。

要は毎月コツコツ支払う保険料を「まとめてドカーン」と1回で支払ってしまうのである。

保険料は年齢性別によっても異なるが、死亡保険金1,000万円の場合、30代などであれば900万円くらいで済む。

実際に亡くなるまで確率的に「結構時間がかかる(30歳であれば、平均50年以上)」ので、それまで保険会社がこの900万円を運用出来るため、900万円くらいの元本があれば、「亡くなるまで」に1,000万円くらには出来るのである。

しかし、これが70歳などになると「明日死んでもおかしくない(運用期間をほとんど取れない可能性)」ため、1,000万円の保険金に対して、999万円くらい払わないといけない。

しかも、これでもまだマシで、80歳、90歳などより年齢が上がれば999万9,800円とかになる可能性もある。

こうなると、「保険金 = 自分が預けたお金」であるので、保険としてはほとんどメリットがない。

だが、これ相続対策に効く。




保険金には非課税枠があり、それを利用するために一時払の終身保険は都合が良いのである。

保険金には、

500万円 × 法定相続人

までは非課税というルールがある。

例えば、お父さんが死亡した際に、妻、子2人がいた場合、

500万円 × 3人(法定相続人:妻+子供2人)=1,500万円

までは、税金がかからない。

そのため、資産家などはこの非課税枠を利用して、現金を「保険化」しておくのである。

変な話だが、銀行に「預金」として持っていると、相続財産として相続税の対象になるのだが、それを保険会社にうつして「保険」にするだけで、税金がかかならい。

遺族からすれば、実質的にはどちらも「現金」なのだが、保険に形を換えておくだけで節税になるので、資産家は良くやっている。

そのための商品としては一時払終身保険が一番良い。

分かりやすいからだ。

「銀行預金を保険会社に預け直すだけ」

というのは誰でも理解出来るし、リスクもない。

しかし、昨今、終身保険の一時払を販売している保険会社がかなり減ってしまっている。

理由は国債の利回り低下。

一時払の終身保険など、ほぼ「国債を買っている」ような商品で、保険会社もそこまで凝った運用はしない。

契約者から預かったお金で、そのまま国債を購入しているようなイメージなので、国債の利回り=終身保険の利回り、となる。

昔は1%程度の利回りがあったので、保険会社も1,000万円の保険金に対して、950万くらい預かれば4,5年で1,000万円を確保して、それを超えた分は自分たちの利益になった。

が、今の超低金利。

1,000万円の保険金に対して、999万円預かったところで、運用益は雀の涙程度。

1,000万円の保険金は用意出来るが、保険会社は利ざやを抜けない。

だから「やーめた!!もう販売提訴!!」としている保険会社が多いのである。

しかし、そこは流石住友生命。

契約者に高齢者も多く、相続対策として「一時払終身保険」にニーズはある。

「まあ、儲からないけど、止めるわけにもいかんだろう・・・」

そんな感じで、未だに商品を販売している。

これは、意外とありがたい。

現状、銀行の窓口販売などで、保険金非課税枠用の保険商品が色々と売られてはいるのだが、ドル建だったり、株式に連動する変額保険だったり、結構複雑で、それに騙されるお年寄りが多い。

元本保障だと思っていたのに、目減りした!!!

そんな苦情が数多く寄せられており、意外と問題になっている。

対して、本商品は非常に分かりやすい。

999万円あずけて死んだら1,000万円。

保険金の非課税枠を埋めるためだけのもの。

もちろん、これが999万円じゃなくて、他社で995万円で1,000万円のものがあれば、そちらの方が「良い商品」ではあるのだが、論点はそこではなく、

「非課税枠を使うこと」

なのだから、そこの多少の高い安い(999万円でも995万円でも)はどうでも良いと言うか・・

かつ「住友」という金看板であれば、じいさん、ばあさんからしても安心。

ということで、「良く続けてますなぁ」という姿勢を評価して星2つ。

相続対策として使う分は、デメリット(弱点)はない。

他社で多少条件が良いもものあるにはあるが、まあ、誤差の範囲。

なお、相続対策以外では入る人はいないだろうが、ごくまれに

「余っているお金をお孫さん名義で預けて下さい。多少は増えます」

みたいな提案も見かける。

しかし、これは愚策。

保険の対象者が若い人であれば、もっと利率の高い商品はいくらでもある。




口コミ・評判(販売側から)

なし

口コミ・評判(契約者から)

・なし

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保険会社勤務、代理店勤務の方でも、販売現場の情報や、当サイトで指摘していない弱点(デメリット)などには謝礼(amazonカード300円)をお支払い致します。

比較した方が良い商品

シンプルな一時払終身なら、JA共済の方が多少良い。しかし入るのが面倒。

変額一時払も、「保険金は約束した金額が払われる」ため、保険金非課税枠を使うには有効。

ただし、ちょっと話が小難しいので、理解出来る人に限る。

JA共済 一時払終身共済 ★★★☆☆

プルデンシャル生命 変額保険(終身タイプ/一時払タイプ) ★★☆☆☆

編集後記

約款