提供会社:明治安田生命
商品名:かんたん告知終身医療保険
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この保険の弱点はここだ!!
持病などがある方でも入りやすい「緩和型」の医療保険。
内容は悪くないが、やっぱりその分高い。
同社には同じ緩和型の医療保険として、かんたん告知医療保険という商品があるが、これは10年更新型。
それに対して本商品は商品名にも入っている通り「終身型」となっている。
緩和型であるため、加入時の質問(告知)が「緩和」されており、以下の4つをクリア出来れば入れる。
1 現在入院中か?または過去3ヵ月以内に医師の診察・検査の結果、入院・手術を勧められたか?
2 過去2年以内に別表(狭心症や脳卒中、肝硬変など、26種類の病気)で入院、または手術をしたことがあるか?
3 過去5年以内に悪性新生物と診断、もしくは入院、手術をしたことがあるか?
4 現在までに認知症・軽度認知症(MCI)と診断されたことがあるか?
また、本商品は「一時金型っぽい月額給付」という珍しいタイプ。
まず入院をすると、日数に関係なく一時金(10万円、15万円、20万円から選択:金額が増えれば増えるほど保険料は高くなる)を受け取れる。
1泊2日でも、20日入院しても、給付金は「同じ」ということ。
このような形態を「一時金型」と言うのだが、本商品の場合、入院が長期化すると
30日ごとに一時金を受け取れる
というルール。
一時金を「月額」で受け取れると理解すると分かりやすいだろう。
なお、この一時金は100回まで受け取れる。
また、手術時には一時金の50%、放射線治療は一時金と同額の給付金が用意されている。
オプションで先進医療も選択可能。
商品の内容としてはシンプル。
弱点1 加入後1年間は削減50%
本商品には加入後1年間は、仮に入院や手術をしても「本来の50%しか払いませんよ」という削減ルールがある。
要は「1年間は様子を見させて下さいね」ということ。
緩和型というのは、保険会社側が加入時に得る情報(告知)が少ないため、正直、どのような健康状態の人が入るか分からない。
本商品においても、告知項目1にて「過去3ヵ月以内に医師から入院、手術を勧められたか?」という質問があるが、これも
「3ヵ月と1日前には『入院した方が良い』と言われたが、3ヵ月経過するのを待って『3ヵ月以内には言われていない』と主張して入る」
ことも可能。(別にルール違反ではない)
そのため、加入直後に「予定通り」入院をすれば、給付金を得ることが出来る。
病気の種類によっては、そんな急がなくても良いものもあるので、こんなこともあり得るわけだ。
そのため、加入1年以内は50%というルールを設けているのである。
なお、過去にはこの「50%削減ルール」は緩和型の代名詞のような仕様であり、各社どこの保険会社も同じようなルールとなっていたのだが、現在では「1年目から満額払う」という会社が増えている(新しい商品だと、ほとんど削減はない)
そのため、本商品は「古いタイプ」と言える。
だが、これはある意味では仕方がない。
他社の緩和型は、例えば1日入院して5,000円などの「日額タイプ」であることが多い。
先に「3カ月待って加入することも可能」と述べたが、正直、医師から入院した方が良いと言われているのに3ヵ月も待てるのであれば、大した病気ではない。
つまり、短期入院で済む場合がほとんどだろう。
日額タイプであれば、保険会社の支払いも数万円で済む。
だが、本商品は入院日数に関係なく一時金を支払う形式。
そのため、保険会社からしても「加入してすぐは勘弁してくれよぉ、50%にするね」という感じなのだろう。
弱点2 保険料が高い
他社の緩和型に比べ保険料は高い。
一例を挙げると、60歳 男性 給付金額10万円で 7,996円/月(先進医療特約付き)
前述の通り、ここで言う10万円は「入院している限り、毎月10万円」とも言えるので、月額タイプの保険で言えば3,500円/日(1月入院すれば10万5,000円)という内容と同程度ということになる。
他社の日額の緩和型であれば、保険料としては4,300円前後だろう。
注:3,500円という中途半端な金額は設定出来ないので、日額5,000円プランから「仮に3,500円だったら」として保険料をシミレーションした場合。
2倍までは行かないが、本商品の方がかなり高いことが分かる。
本件に関しては、後述「この保険の弱点、こう考えろ!!」で考察したい。
弱点3 先進医療特約が10年更新
これは些細な弱点。
詳細は以下コラムを参照頂きたい。
参考コラム:先進医療特約は「終身型」を選びなさい!!
この保険の弱点、こう考えろ!!(解決策)
保険料は高いが、払えるなら悪くはない。
そう思う。
1泊2日でもまとまった一時金を受け取れるということを「売り」にしてはいるが、実際にはそれはオーバースペックだと思う。
1泊2日、2泊3日で済むなら、それは「大した病気・怪我ではない」ということだし、実際の医療費もそれほどかからない。
だったら日額タイプでも十分だし、本商品のように一時金で10万円とか20万円を受け取る必要性はない。
当サイトでも繰り返し主張しているが、保険とは
「自分の力では本当にどうにも出来ない場合のために入るもの」
であり、そんな「大きなリスク」のために、その対策として「毎月お金を捨てる」ことだ。
逆に、自分の貯金で何とかなるような「小さなリスク」であれば、保険に入る必要すらない。
1週間以内の短期入院などは、分かりやすい小さなリスクだ。
さて、では本商品「オーバースペックだね」と一言で終わるかと言えば、実はそうでもない。
本商品の本丸は「長期入院」にあるからだ。
日額タイプでは「1入院120日まで」というような上限ルールがあるのに対し、本商品では入院をしている限り、毎月1回一時金(10万円、15万円、20万円)が受け取れる形式。
その上限も「100回まで」となっているので、長期入院には間違いなく強い。
ではこれが生きる場面とはどんなシチュエーションだろう?
ズバリ、死ぬ間際だろう。
日本人の99%は病気で病院で死ぬ。
そして人生で使う医療費の総額の90%を亡くなる直前の1年で使う。
統計上、これが事実であり、最後の最後は「数ヶ月、病院にいて、息を引き取る」という方が圧倒的に多い。
もちろん、2、3ヵ月でお迎えが来る方もいれば、認知症などがすすみ1年以上病院で寝たきり生活を送る場合もある。
こればかりは自分では選べない。
このような場面で、本商品であれば「毎月〇〇万円」という形で給付金を受け取れるので(日額タイプのような日数での上限がない)、本人や家族にとっては安心だろう。
最大100回。つまり8年と4カ月までは受け取れるので、これだけあれば十分だろう。
先に挙げたように、60歳 男性の場合、給付金10万円で保険料は7,996円。年間9.6万円。
男性の平均寿命82歳まで、この保険料を負担したとすると、その総額は221万円となる。
つまり、1ヵ月に10万円なので、22ヵ月(もしくは22回)入院してトントン。23ヵ月以上入院すればプラスとなる。
実際問題として、死に際に2年近く入院する方は多くはない。
だが、いないわけでもない。
家族が自宅では面倒を見れず、かと言って「延命をしない」と決断することも出来ず、管に繋がれて命を長らえているようなご老人は、どこの病院にもいらっしゃる。
良い、悪いではなく、これが現実であり、このような時に本商品が「光る」
そういう意味では、何とも現代的な商品だと思う。
なお、この文章を読んで
・別に死ぬ直前の200万円くらい貯金で何とななる
・23ヵ月(23回)以上、入院するなんてあり得ないだろう
と思う方は、この保険は必要ない。
「何もないのも不安・・・・」というのであれば、もっと安い日額型の緩和型に入れば良いだろう。
もしくは「医療保険って、結局、自分で貯めてるだけなんだな。何かあったら貯金で賄おう」そう覚悟出来るなら、医療保険自体入らなくても問題ない。
なお、緩和型は各社、告知項目が違ったり、ルールが微妙に異なっていたり、意外と比較が難しい。
そのような場合、保険ショップなどで、比較してもらう方が話は早いだろう。
口コミ・評判(契約者から)
・なし
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比較した方が良い商品
ネオファースト生命 ネオ de いりょう 健康プロモート ★★★★☆
アフラック 病気になった人も入りやすい医療保険EVER ★★★☆☆
オリックス生命 医療保険 CURE Support Plus[キュア・サポート・プラス] ★★★☆☆
東京海上日動あんしん生命 メディカルKit エールR ★★★☆☆
編集後記