この保険の弱点はここだ!チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ ワイド」

提供会社:チューリッヒ生命

商品名:終身医療保険プレミアムZ ワイド

この保険の弱点はここだ!!

まあ、良い商品だと思う。

ざっと見たところ明確な弱点はない。

チューリッヒ生命としては、初めての緩和型医療保険。

後発でもあることから、先行するライバルの商品構成、保険料をかなり研究しつくして出してきた感もあり、かなり競争力のある保険料となっている。

緩和型医療保険では、メディケア、アクサダイレクト、ネオファースト、オリックス、FWD、あんしん生命などがメインプレイヤーだが、ほぼどこの商品よりも男女、どの年代でも保険料は下回っている印象。

同種商品をよく研究して出してきた「後出しジャンケン商品」という感じ。

また、緩和型にしては特約が豊富なのが特徴で、

・8大疾病無制限+ストレス性疾患365日延長特約
・先進医療・患者申出療養特約
・入院一時金特約
・通院特約
・3大疾病一時金特約
・がん診断特約
・女性疾病特約
・抗がん剤治療特約
・健康還付金特約

などが用意されている。

筆者としては、緩和型なのに「抗がん剤治療特約」があるのは嬉しいと言うか、求めている人は多いのではないか?とも思う。

参考コラム:抗がん剤治療特約は付けるべきか?

加入時の質問は以下の3つで、緩和型としてはごくごく標準的。

1 最近3か月以内に医師から入院、手術、先進医療をすすめられた?

2 過去2年以内に病気や怪我で入院、手術を受けたか?

3 過去5年以内にがん、上皮内がん、肝硬変、統合失調症、認知症、アルコール依存症で医師の診察、検査、治療、投薬をうけたか?

最近の緩和型では、従来の緩和型より更に質問を減らしたり、より一層条件を緩和(過去2年以内ではなく、過去1年しか問わない、など)したものも出てきているが、本商品は「他社なみの質問」でもあり、引受条件という意味では革新性はない。

以上、商品概要。

では弱点。




弱点1 特約がちょっと高いかな?

他社の緩和型の医療保険では、そもそも特約が少ない。

そのため、本商品の特約の保険料との比較対象が少ないのだが「全体的に高めかな?」という印象を持つ。

そもそも、緩和型の医療保険自体がリスク高めの人を引き受けるので、保険料が割高に設定されているのだが、それは特約でも同じことが言える。

特に本商品は他社では用意されていない特約も多いので、チューリッヒ自身もどの程度リスク(給付金の支払い)があるのか、「エイヤ」でやっている部分もあると思う。

そのため、特約についてはかなり慎重な価格(高め)にしてきたのかもしれない。

今後は他社も「緩和型の特約を充実させる」という路線で対抗してくるだろうから、これからは「特約の価格競争」というあたらしい局面も出てくるだろう。

その時に本商品の価格が適正なのかどうか分かる。

現時点では何ともいえない。

弱点2 健康還付給付金特約は途中解約できない!!

10日以上の入院をしなければ、お小遣いを受け取れる「健康還付給付金特約」

3年に1回と、5年に1回の2つのタイプがある。

受け取れる金額は日額の10倍。日額が5,000円なら5万円ということになる。

だが、この「還付金(お小遣い)」は基本的には自分で貯めているようなもの。

60歳 男性の場合、3年ごとに5万円で+1,220円だが、これを3年間支払うと43,920円となる。

そして、受け取れるお小遣いは5万円なので、+6,000円ほど増えている計算。

だが、仮に10日以上の入院をした場合、その期間の保険料は全て没収されてしまう。

自分の健康をタネに保険会社とギャンブルをしてるようなものだろう。

なお、この特約、途中で解約することができない。

そのため、加入してから何回かは儲かったとしても、一生涯のうちに一度でも「負け」れば、それまでの儲けを全て吐き出し、場合によっては契約者の方が損をする。

「私、自分でお金貯められないんです。3年に1回の5万円は嬉しいです!!」

そんな情弱(情報弱者)向けの特約。

入ってはいけない。

この保険の弱点、こう考えろ!!(解決策)

保険料、保障内容ともに意欲作だと思う。

現時点での緩和型の医療保険としては完成度は高い。

チューリッヒというイマイチマイナーな保険会社ではあるが、チューリッヒ自体はワールドワイドの保険グループとしては、常にトップ20には入っているクラスの会社なのでバックグラウンドとしては問題ない。

なお、ネット生保での商品であるので「担当者がいない」という点は理解しておいた方が良い。

特に緩和型の医療保険は持病などを持つ、50代、60代の方が入ることが多いが、この世代は「保険のことは担当者に聞けばなんでも対応してれる」という状況に慣れている。

本商品の場合、そのような「担当」はおらず、全てカスタマーセンター経由になるので、要注意。

筆者自身はもちろん保険に詳しいので、売り込みばかり熱心でいざという時に動きが遅い「担当」が付くくらいなら、何でも電話一本、メール一通で対応してくれるカスタマーセンターのようなところの方が、むしろ良い。

ただ、「ネットとか電話とか苦手、いざとなったら担当者が家まで来て手続きしてくれる方が安心」などと思うような方は、そもそも本商品は向かない。

割高でも旧来の大手生保の商品の方が良いだろう。

また、担当者がいないということは「加入時にアドバイスが受けられない」ということでもある。

そのため「心配し過ぎて特約をつけすげてしまう」もしくは「保険料をケチりすぎて、あまり実用的な保障になっていない」というようなことも発生する。

ワンポイントアドバイスとしては、

・先進は付けておいた方が無難

・予算があるなら8大疾病無制限も付けておいた方が良い

・ちょっとした一時金や小銭が受け取れる「入院一時金」、「通院特約」、「女性疾病」は要らない(なくても本質的には困らない)

・特定疾病一時金、がん診断一時金は「予算があれば」という感じ。だが保険料も高いので筆者なら付けない

・抗がん剤治療特約は「出来ればあった方が良い」

こんな感じか。

要は全て「保険料が高め」になっているので、あれもこれもとなると保険料ばかりが多くなってしまうので「メリハリを付ける」ことが重要。

医療保険は「何も無ければ何もない、毎月お金を捨てているだけのもの。」であり、払えば良いというものでもない。

そもそも緩和型に入る方は持病などをお持ちの方も多いので、まずは「大きなリスク(長期入院、がん、脳系疾患の長期化など)」が発生した時に、それをサポート出来るようにすることが大事である。

入院したら3万円(入院一時金)とか、通院したら5000円、女性疾病になったら上乗せ、などの「小さなリスク」は無視した方が良い。

骨太な設計を心がけて欲しい。

特約について

本商品で提供されている特約は、基本的に同社の「通常の医療保険」である終身医療保険プレミアムZに近似している。

そのため、特約の良し悪しはそちらを参照して頂きたい。

チューリッヒ生命 終身医療保険プレミアムZ/プレミアムZ Lady ★★★★☆




口コミ・評判(販売側から)

なし

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保険会社勤務、代理店勤務の方でも、販売現場の情報や、当サイトで指摘していない弱点(デメリット)などには謝礼(amazonカード300円)をお支払い致します。

口コミ・評判(契約者から)

なし

検討した方がいい他社商品

4つ星評価!!(保険会社の五十音順)

なないろ生命 なないろメディカルスーパーワイド ★★★★☆

ネオファースト生命 ネオ de いりょう 健康プロモート ★★★★☆

メディケア生命 メディフィットRe[リリーフ] ★★★★☆

アクサダイレクト生命 はいりやすい医療 ★★★☆☆

アフラック 病気になった人も入りやすい医療保険EVER ★★★☆☆

FWD生命 FWD医療引受緩和 ★★★☆☆

オリックス生命 医療保険 CURE Support Plus[キュア・サポート・プラス] ★★★☆☆

第一生命 入院一時金保険(緩和型)★★★☆☆

東京海上日動あんしん生命 メディカルKit エールR ★★★☆☆

メットライフ マイフレキシィゴールド ★★★☆☆

楽天生命 スーパーたよれる医療保険 ★★★☆☆

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

他社の医療保険の☆評価一覧は、コチラ

編集後記

約款