提供会社:アクサ生命
商品名:一生保障の医療保険 スマート・ケア with You
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この保険の弱点はここだ!!
参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら
『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
それでは、この商品の弱点について解説をしていこう。
残念ながら他社の商品に大きく水をあけられている。
これと言った特徴もなく、現時点でこの商品を選ぶ理由はない。
弱点1 1年間の削減期間
持病などがあっても加入できる緩和型医療保険には、「削減期間」というものがある。
本商品の場合、加入してから1年間は給付金額が50%に抑えられる。
1日5,000円の医療保険に入っていれば、加入1年間は2,500円/日しか受け取れないということ。
緩和型に入る方は持病などがあるため、通常の人より入院リスクが高い。
そのため、このような処置をとっている会社が多いのだが、最近、
削減期間なし
を謳う商品が増えてきた。
こちらであれば、加入1年以内であろうと、満額受け取れる。
要は持病などによる入院リスクは「割高な保険料(緩和型は通常の医療保険より高い)」でカバーされているという考え方。
今は削減期間を設けない商品が増えてきたので、その点、本商品は古い。
明確な弱点と言える。
弱点2 保険料が高い
前項の通り「削減期間がある」のに、更に保険料が高い。
今、緩和型医療保険のメインプレイヤーと言えば、
あたり。
この3社に比べ、保険料で大きく負けている。
同じアクサグループであるアクサダイレクトに負けてしまっているのは痛い。
2割ほどアクサダイレクトの方が安い。
アクサダイレクトはネット生保で説明も手続きも全てネット上、対してアクサは人が介在するという違いはあるが、それだけの違いで2割も保険料が違うのは契約者としては納得いかないのではないか?
また余談ながら、アクサダイレクトの方は弱点1で解説した「削減期間」もない。
同じグループ内で、ここまで差がある商品がラインナップされていることも珍しい。
冒頭でも述べた通り、他社に商品スペック、保険料ともに大きく負けており、あまり魅力はない。
弱点3 三大無制限が「ない」
医療保険には支払限度日数というものがある。
1回の入院で60日まで、もしくは120日まで、というように「限度」が決まっているのである。
たいていの病気、怪我、この範囲でおさまるのだが、例えば脳系の病気、脳卒中により半身麻痺などの障害が残った場合、この限度を超えてしまうことがある。
そのような時には、入院しているのに給付金が受け取れない。という事態になり、それでは何のために保険に入っているのか分からない。
そのため、医療保険で特約(オプション)として「三大疾病入院無制限特約」というようなものがある。(名称は各社で異なる)
これを付けておけば、特に入院が長い傾向がある、
・がん
・急性心筋梗塞
・脳卒中
の3つが原因で入院した際には、「支払限度日数」がなくなり、「無制限」となる。
入院で一番怖いのは、それが「長期」になってしまった時。
そのリスクをカバーする意味でも、大変有意義な特約で、筆者は医療保険に入るなら、これは付けておいた方が良いと思っている。
が、この商品には、そもそも「三大無制限」がない。
ないものは、付けようがない。
その点から、この商品は医療保険として「長期入院」に対応出来ない。ということになる。
三大無制限が用意されていないのは、片手落ちどころか、両手落ちという感じで致命的。
緩和型の医療保険でも三大無制限を用意している商品はあるので、そちらの方が良いかもしれない。
特約Good & Bad!!
Good 先進医療給付特約
冒頭、「現時点で本商品に入る理由はない」と一刀両断したが、もしこの商品に加入するなら、先進医療特約は付けておいた方が良い。
先進医療特約は、保険適用外の先進医療を受けた際、その実費を負担してくれる保障。
本商品にも用意されているが、
・通算2,000万円まで
・1回の治療の上限1,000万円
という内容。
通算2,000万円というのはだいたいどこの保険会社でも同じ。
但し「1回1,000万円まで」という条件が付いていることは珍しい。
しかし、流石に先進医療とは言え、1回で1,000万円を超えるようなものはほとんどないので、気にする必要はないだろう。
と言うか、何でこんなルールを入れているのか意味不明だが。
Good?Bad? 三大疾病保険料払込免除特約
・がんと診断された時
・急性心筋梗塞、もしくは脳卒中による「手術を受けた」 or 「5日以上入院した」
この場合に以後の保険料が免除される。
一概にGoodとも言えないが、払込免除の条件としては「まあまあ(免除されやすい)」という感じ。
但し、このオプションを付けると保険料は相当高くなる。+30%程度(年齢や性別にもよって変わる)
毎月の保険料が30%高いということは、10年間、保険料を支払えば、その時点で13年分(130%)の保険料を支払っている。ということ。
加入後10年目に脳卒中により払込免除、その3年後に死亡。
こうなった場合、一見、「保険料が免除になってラッキー」だと感じるかもしれないが、何のことはない。既に免除された後の保険料を自分で前払いしていただけのこと。
もちろん加入後早々に免除になって、その後、何十年間も生きて、入院給付金を沢山受け取る人もいるだろうが、契約者全体では保険会社は損をしないように(むしろ儲かるように)なっている。
毎月の保険料が免除されれば、それはそれで嬉しいだろうが、そこまで負担になるものでもないし、むしろ負担になるほどの金額に入ってはいけない。
また、+30%により「保険料が免除されること」もあれば、「三大疾病にならずに」ずっと高い保険料を負担しなくてはいけないリスクもある。
保険料免除の特約は好きな人は好きだが「誰しもが得できるようにはなっていない。」ということを理解し、本当に必要が検討した方が良い。
なお、筆者は払込免除にはややネガティブ。
別に毎月、数千円の保険料がなくなったところで、生活が豊かになるわけでもないので、30%も割増保険料を支払うくらいなら、なくても良いかな?とは思う。
参考コラム:
払込免除特約について悩まれている方は・・・
『保険に「払込免除特約」は必要か?』
をご覧いただきたい。
Bad 入院治療一時金特約
入院しただけで一時金を受け取れる特約。
「短期入院への備え」としてアピールされているが、この特約(オプション)を付けるための保険料も結構高く、数年に1回入院しないと元が取れないようになっている。
また、受け取れる金額も、わずか5万円程度なので、それがあってもなくても、生活にプラスにもマイナスにもならんだろう。
Bad 手術補完給付特約
これを付けなくても基本プランでだいたいの手術をは手術給付金の対象となっているが、さらにこの特約をプラスすることで、1,000種類の手術が対象になる。
が、どれも些細な手術ばかりで、しかも給付は2.5万円。
別になくても良い。
Bad 終身保険特約
医療保険に死亡時の終身保険をセットできる。
しかし、医療保険と死亡保険を一緒にしてしまうと、メインの医療保険を解約した時に「オプション扱い」の死亡保障もなくなってしまうので、基本的には分けておいた方が良い。
死亡保障が必要なら、別途、それ専用の緩和型の死亡保障を検討した方が良いだろう。
各社の緩和型の死亡保障の一覧はコチラ
比較した方が良い商品
オリックス生命 医療保険 CURE Support Plus[キュア・サポート・プラス] ★★★☆☆
ネオファースト生命 ネオ de いりょう 健康プロモート ★★★★☆
参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら
『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
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