この保険の弱点はここだ!アフラック「アフラックの休職保険」

提供会社:アフラック

商品名:アフラックの休職保険

この保険の弱点はここだ!!

うーん、薄味。

それが感想。

まあ、ニーズはありそうだが、保険としての「意義」は弱い。

アフラックには、既に「給与サポート保険」という就業不能保険があるが、これの「短期版」が本商品の位置づけ。

アフラック 給与サポート保険 ★★★☆☆

怖いのは、これに入っただけで「働けない時の対策が出来た!!」と勘違いしてしまうこと。

このあたりの話が弱点に直結するが、まずは商品概要を見てみよう。

本商品の目的はズバリ「休職している時の補助収入」

給付金を支払う条件としては「就労困難状態」というアフラック独自の基準を使っている。

1 入院中

2 在宅療養

1の入院中はわかりやすい。入院しているのだから「就労困難」だろう。

2の在宅療養は、ちょっと複雑で、以下のa,b2つの条件の「どちらも(and)」満たしていないといけない。

a 医者による治療は継続していて、自宅で医者の管理下において計画的な治療に専念していること

b 「休職証明書(アフラックのフォーマット)」に勤務先がサイン、捺印をして提出
もしくは、それが提出出来ない場合、医者が「軽労働、座業、軽い家事が出来ない」と診断していること

これらの条件に該当した場合、毎月10万円などの給付金を受け取れる。

商品には1型と2型があり、1型は精神疾患も対象となっているが、2型は精神疾患を含まない。

当然、2型の方が保険料は安い。

男性 10万円コースの場合

30歳 1型 2,040円 2型 1,650円
40歳 1型 2,270円 2型 1,900円
50歳 1型 3,100円 2型 2,720円

女性 10万円コースの場合

30歳 1型 2,590円 2型 2,140円
40歳 1型 2,790円 2型 2,410円
50歳 1型 3,230円 2型 2,890円

男性より女性の方が保険料が高いのは、それだけ女性の方が休職する確率が高いということだろう。

保険料は1年更新で、年齢によって毎年上がっていく。

一回の休職での給付12回までで、合計60回までとなっている。

例えばがんが原因で休職し、12回給付を受け、仕事に復帰。

その後転移などで、再び休職した場合には「別の理由」という判断となり、12回上限で給付される。

なお、精神疾患に関しては12回が上限で、それを全て受け取ればその後の給付はない。
(精神疾患を含まない2型に強制的に変更され、以後、再度精神疾患で休職しても支払い対象外)

商品としては割とシンプル。

では弱点(デメリット)




弱点1 真のリスクに対応出来ない

本商品は最長で1年(12回)しか給付金を受け取れない。

1年で復職出来れば良いが、出来なかったらどうすれば良い?

それが本商品の最大の弱点。

「働けないリスク」

その全体に対応出来ているわけではなく、冒頭1年間だけを対象にしているため、本当に長い間働けない状態になった時には実効性はない。

働けない場合、◯◯歳(65歳など)まで毎月10万円を支払う

というような通常の就業不能保険の方が良いのではないか?

就業不能保険には、免責期間というものがあり、

・働けない状態が1ヶ月続いた段階から給付開始

・傷病手当がある1年6ヶ月を越えた段階から給付開始

など、いくつかのプランがある。

前者のプランを選べば、傷病手当が出ている間も、保険から給付されるので、本商品と同じ効果が期待出来る。

短期だけで絞った本商品より、短期、中期、長期とカバーできる通常の就業不能保険の方が良いのではないだろうか?

弱点2 勤務先を巻き込むのが嫌

本商品の給付条件は、入院をしているが在宅療養をしていること。

この在宅療養が結構際どい。

勤務先から休職証明書をもらわないといけないからだ。

直感的に「何か嫌だな」と思う。

もちろん「ちゃんとした休職」なら(我ながら変な言い方だが)勤務先も協力してくれる。

だが、休職自体、意外と理解されないことが多い。

特に中高年男性などは、未だに休職者に「甘ったれてる」というレッテルを貼る。

これが、がんなどで、明らかに痩せてしまって、むしろ皆が「休みなよ・・・」というようなものであれば、流石に誰も突っ込めないのだが、内臓系の疾患や精神疾患などで、見た目は普通だったりすると

「普段から不摂生してるからだ!!」

とか、

「気合が足らん!!」

などという、心無い言葉を投げかける。特に精神疾患はこの手のハラスメントに晒される(それが一番良くないのに)

そんなのが人事系の部署にいると最悪だ。

「何だお前?傷病手当ももらって、更に保険金も貰うのか?働いている時より良い給料貰ってるんじゃないか?あっ?」

こういうこと言いそうなおっさんがいそうだな。などと思ってしまう。

別に自分の金じゃあるまいし、今まで保険料を支払ってきたのだから、休職の時に給付金を貰うのは、正当も正当な権利。

人がとやかく言うことじゃないし、社員が大変なのだから協力してやれば良いものを、意味なく意地悪いことをして、なかなか書類に印鑑を押さない。

何となくだが「会社を巻き込む」ということには抵抗がある。

医者の判断だけでも良いのではないか?

だが、これもハードルが高い。

会社からの証明書が用意出来ない場合、医師から

「軽労働、座業、軽い家事が出来ない」

という診断をしてもらわないといけないのだが、うーん、これはその医師の胆力による。

「あっ?保険請求するの?良いよ、良いよ。いくらでも書いてあげるよ」

と言って、

「自宅にて絶対安静。軽労働、家事等厳禁、以上!!」

としたためてくれる度量のある医師もいれば、

「保険会社に出す公的な書類ですよね?うーん、軽労働ってどの程度のことを言うんですかね?座業?座ってやる作業かぁ。出来ないとは言い切れないなぁ。ウソはつけないし」

とかゴチャゴチャ言って責任回避をするやつもいる。(実際に何人も見てきた)

お前、何のために医者になったんだよ?
頭の無駄使いだな。公務員にでもなれバカ!!

と言ってやりたいが(実際に言ってしまったこともある)要はこの基準は結構厳しいので、医師が協力的かどうかにかかっている。

会社の人事部に嫌な奴がいて、担当の医師も話が通じない。

そんな状況になると、実際に休職しているのに給付がされない、なんてこともあり得る。

このあたりの基準。アフラックも手探りなのかな?という気もするが、実際の給付事例が積み上がってみないと何とも言えない。

現時点では「なんか随分曖昧だな」という感想を持つ。

この保険の弱点、こう考えろ!!

本文でも書いているが、まず通常の就業不能保険に入った方が良い。

その上で、短期の休職も心配ならこの保険に入っても良いのだが、ダブルで入るよりは、就業不能保険の免責期間を短くした方が(例えば3ヶ月後から受け取れる等)、トータルの保険料は安くあがるだろう。

例えば、当サイトで高評価のアクサダイレクト生命の就業不能保険「働けないときの安心」であれば、就業不能に該当した場合、月10万円を最長65歳まで保障してくれる。

アクサダイレクト生命 働けない時の安心 ★★★★☆

保険料は30歳 男性で2,370円。

本商品の2,010円(30歳男性 1型)よりわずかに高いが、保険料はずっと同じなので、年齢ごとに保険料があがるアフラックより、トータルでは安いだろう。

精神疾患も18回上限で支払うので、12回の本商品より多い。

免責が60日(本商品は30日)なので、そこの点だけは劣るが、許容範囲かな、という気がする。

 

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

他社の医療保険の☆評価一覧は、コチラ




口コミ・評判(販売側から)

なし

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口コミ・評判(契約者から)

なし

比較した方が良い商品

アクサダイレクト生命 働けない時の安心 ★★★★☆

SBI生命 働く人のたより ★★★★☆

編集後記

約款