この保険の弱点はここだ!大同生命「定期保険 Lタイプα」

提供会社:大同生命

商品名:定期保険 Lタイプα

この保険の弱点はここだ!!

他社で言うところの長期定期にあたる商品。

長期定期のメインプレイヤーの各社より、返戻率では劣っているが、何かと細かい点で行き届いている点を評価し2つ星とした。

大同生命は全国のTKC系の会計事務所と太いパイプを築いており、それらの税理士、スタッフが顧問先に保険を売り込むことが収益の大きな柱となっている。

一昔前、保険で節税と言えば、この「長期定期」がメインであった。

経営者や幹部の死亡保障を用意しながら、同時にお金を貯めることが出来る上、保険料も1/2を損金として処理出来た。

しかし、2019年に法人保険の税制が改正され、今となっては節税の効果はほとんどなくなってしまった。

このあたりの事情は、以下コラムに詳しい。

参考コラム:法人保険の「節税」今、昔。原則的に保険で節税は出来ないよ、という話

知り合いのTKC系の税理士に聞くと、

「やはり大同でも長期定期は売れなくなった。」

と言っていた。

同社では、完全掛け捨ての5年、10年更新タイプの定期保険 Rタイプというものもあり、純粋に保障(経営者が死亡した時のため)として、こちらを推すことが多いそうだ。

それでも「お金が貯まる」というのが好きな方は一定数いるようで、今でもそれなりには数が出ているとのこと。

このあたり企業の金庫番である税理士を味方につけている大同は強い。

さて、本商品。

会計、税務のプロである税理士が担ぐ商品だけあって「良く出来ている」というのが率直な感想。

一例を挙げると、

・低解約返戻金の割合を自由に選べる

・長期定期(本商品)から短期定期(Rタイプ)に自由に切り替え可能

大同生命 定期保険 Rタイプ ★★☆☆☆

など。

一定期間、解約返戻金を抑えた「低確約返戻金型」を提供している会社は多いが、その「割合」までコントロールできるのは本商品くらい。

解約時の返戻金を増やせば保険料が高くなり、減らせば保険料は安くなるという仕組みなのだが、これが出来ることで、かなり細かく設計をすることが出来る。

税理士には理屈っぽい奴が多いが、これなら納得だろう。

また、長期定期(Lタイプ)から短期定期(Rタイプ)に変更することが出来るのも意外と良い。

例えば、100歳までの長期定期に入っていたものを、10年短期の定期に変更する。

これを期間短縮と言うのだが、これに対応している保険会社は意外と少ない。

期間短縮によって保険料は当然下がる。

また、本来長期定期で貯まっていたお金の一部を、短期にすることで「返戻金」が発生するのである。

このあたりの理屈はなかなか難しいので、その詳細を解説することはここでは割愛するが、要は「死亡保険は継続しながら」も「手前で返戻金の一部(実際には大部分)」が戻ってくるので、経営者からすれば嬉しい。

何かしらの事情で資金が必要になった場合、保険を解約してしまえば返戻金は手に入るが、同時に保障もなくなってしまう。

もし死亡時の保障がなくなれば、万が一の時に社員が路頭に迷ってしまう可能性もあり、お金が欲しくても、保険がないのも困ってしまうだろう。

その点、期間短縮であれば保険は残したまま、お金も受け取れるので安心である。

意外と細かい話だが「その時」になれば、「そんなことが出来るのか?」と意外と喜ばれる機能。

だが前述の通り、対応不可の保険会社も多いため、この点、大同は芸が細かいと言える。

全体的に見て悪い商品ではない。

では弱点。

弱点1 返戻率低め

仕様自体は良く出来ているが、返戻率に関しては、同じ条件(年齢、性別、保険金)で比較すると他社より負けている場面が多い。

長期定期で、今強いのはアクサ、あんしん、ソニー、FWDあたり。

また返戻率だけで見ると、あいおい、あんしん、ひまわりなどの損保系生保も良い。

これらのライバルたちに比べると、返戻率では劣っている印象。

だが、自社の顧問税理士が持ってくるわけだから、多少の返戻率の違いなどはあまり問題にならんだろう。

社長も

「〇〇先生がご紹介頂いた大同生命さんより、あいおい生命の方が3%ほど返戻率が高いのでそちらにします。」

とはなかなか言えない。

日々の業務をお願いしているのだから、そのあたりは「お付き合いで入る」となることが多いだろう。

このあたりの「人間関係で販売する」というのも、大同生命の強みではある。

参考コラム:「お付き合い保険」の断り方と「お付き合い保険」に入るメリット



口コミ・評判(販売側から)

昔は大同と言えば長期定期という感じで、顧問先にもかなり売れたし、返戻率も高かったことから喜ばれた。しかし、最近は税制改正で節税にはならず、なかなか推しつらい部分もある。税理士という立場上、提案すればお付き合いで入ってくれるとは思うが、セールスマンのように下出に出ると税理士の権威にも関わるので、そのあたりのバランスは難しい。むしろ、借入金対策として短期の定期保険を提案する場面が増えている。そこで「掛け捨てでなくお金が貯まるものはないのですか?」などと聞かれた場合、この商品を出すと自然な流れで決まることがある。

口コミ評判(契約者から)

・なし

比較した方が良い商品

最近の長期定期で「強い」プレイヤーは、アクサ、あんしん、ひまわり、ソニー、FWDあたり。

年齢性別によっても返戻率は変わってくるので、そのあたりを比較してみると良い。

編集後記

約款

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