ターゲット機能とは?
こんな例で説明したい。
・1,000万円を入れる。
・1ドル100円で交換。1,000万円 → 10万ドル
・これを年3%の利率で運用していく
この状態では、10万ドルは翌年には10万3,000ドルに、その翌年には10万6,090ドルに増えていく。
しかし、これはあくまでドルベースであり、常に為替の影響を受ける。
10万6,090ドルは、為替によって日本円換算では以下のように変動する。
1ドル 100円 → 1,060万9,000円
1ドル 90円 → 954万8,100円
1ドル 110円 → 1,166万9,900円
上記の1ドル110円の例で言えば、
・ドルベースで10万ドルが10万6,090ドルに増えたことと
・為替が1ドル110円にまで「円安」がすすんだこと
により、わずか2年間で預けた1,000万円が1,166万円に増えていることになる。
つまり、今全てのドルを売り払い、円に戻せば166万円もの利益を得られる。
人によっては「166万円も儲かるのであれば、売って欲しい!!」と思う人もいるだろう。
しかし、今ドルベースでいくらになっているか?為替は1ドルいくらか?今、日本円に戻したらいくら儲かるか?といったことを契約者が日々チェックするのは手間もかかり大変。
そのため、あらかじめ
預けたお金が110%を超えるくらい増えたら、その瞬間に自動的にドルを売って日本円にして下さい
という指示をしていおくことが出来る。
これがターゲット機能である。
105%、110%、120%、130%、150%、200%などがあり、どの数値を選択できるかは商品によって異なる。
このターゲットを設定しておくことで、タイミングを逃さずに利益を確定させてくれる効果があるのである。
「私は110%になってくれれば、それで十分」
という人もいるだろうし、
「私は150%くらいを狙いたい」
という人もいるので、運用方針に沿って決めれば良い。
死亡保険金保障特約
外貨建の保険は為替の影響を受ける。
そのため、1,000万円を預けて、それを1ドル100円で10万ドルに換えたとしても、仮に数か月後に死亡した場合、1ドル90円などになっていると、
90円 × 10万ドル = 900万円
にしかならない。
保険に入ったつもりなのに、何と、死亡したら払った金額より少ない保険金しか返ってこないということになる。
これを防ぐのが、死亡保険金保障特約である(保険会社によって呼び名は変わる)
これを付けておけば、死亡時にも最低でも1,000万円は保障してくれる。
しかし、保険会社側も無料で保障するわけではなく、手数料は取る。
実際には「これが手数料です!!」と提示されているわけではなく、「利率を下げる」ことで手数料の代わりとしている。
例えば、Aという商品で「死亡保険金保障特約」が「ある」ものと、「ない」ものを比較すると
死亡保険金保障特約なし 利率3.0%
死亡保険金保障特約あり 利率2.8%
という感じで、死亡保険金保障特約を付けた方が利率が低い。
3.0%と2.8%では将来の解約返戻率に差が出る。
当然3.0%の方が高く、2.8%の方が低い。
その差額が、要は手数料として保険会社が取っているお金。
それで、死亡時の為替リスクを補っているわけである。
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