この保険の弱点はここだ!住友生命「記念日宣言」

提供会社:住友生命
(格付:S&P A+)

商品名:記念日宣言(ボーナス付定期保険)

 

この保険の弱点はここだ!!

定期保険と、加入後3年目から2年毎に受け取れる「お小遣い」を組み合わせた商品。

商品自体にさほどの意義があるとも思えない(加入する意味がない)のだが、「独身女性」をターゲットにした商品として、芸の細か(詳しくは後述する)さを評価し、星2つとした。

単純な定期保険だと保険料で他社に勝てない(保険料が高い)ので、それをごまかすために「お小遣い」をセットにしているような商品。

実際に計算してみよう。

30歳 女性の場合

保険金:200万円
保険期間:15年間
ボーナス:3,5,7,9,11,13,15年目に保険金の10%(20万円)
及び満期時に保険金の50%(100万円)
保険料:13,746円/月

つまり、このプランの場合、

・死亡したら200万円

・3年目から15年目までに20万円のお小遣いを7回受け取れる

・契約満期時に100万円のお小遣いを受け取れる

ということ。

毎月の保険料13,746円を15年間支払った場合の総額は「247万4,280円」となる。

対して、上記のお小遣いの総額は、20万円×7回+100万円=240万円

この240万円は自分で貯めているようなものなので、支払い総額とお小遣いの差額 7万4,280円が「純粋な保険料(死亡保険200万円)」ということになる。

これを15年(180ヵ月)で割ると、毎月の保険料は413円。

200万円の保険料としては、やや割高。

例えばネット生保のライフネット生命であれば、30歳 女性の場合、保険金500万円、保険期間10年で548円。

100万円あたり、110円程度なので、200万円なら220円ということになる。

15年間で240万円を貯めるために、割高な定期保険をセットに入っているようなもので、プロの目からすれば何の意味があるのかよく分からない。

これに入るなら、

・外貨預金か投資信託に1万円を入れる

・保険が必要ならネット生保で安いものに入る

という具合に、貯蓄と保険を分けた方がよっぽどメリットがあるように感じるが、それでもこの手の「お小遣い商品」には一定のニーズがある。

冒頭でも述べた通り、独身女性、その中でも

「貯蓄が苦手。持っていると使っちゃう・・」

と公言しているような人に刺さるからだ。

保険屋相手にそんなことを言うなんて、強盗の前で札びらを見せびらかすようなものだが、そのような人に本商品はハマる。

そもそも、自分で貯蓄が出来ない、投資も勉強するつもりもない、その結果「持っていると使っちゃう」というようなだらしないことを言っているのだから、もうこれは誰かに強制的に徴収してもらうしかない。

そのための「手数料」として、多少の保険料(毎月413円:200万円の保険料)を抜かれるのは仕方がないだろう。

しかも「2年毎の20万円のお小遣い」が乙女心をくすぐる。

「海外に行ける。バックが買える」等々、夢が膨らむ。

「2年毎に使ってたら、貯蓄にならないだろ!!」

そう突っ込んでやりたいが、そんな浪費をしていても、なおそれでも15年後に「100万円」が貯まると言うではないか!!

キャー!!やるやる!!私にピッタリ!!って感じ!!流石わかってるぅ、住友生命さん!!

こんな場面が容易に想像できる。

しかも、この商品。これだけではない。

なんと、この独身女性が結婚した場合、保険の対象者(被保険者と言う)を旦那に変えることが出来るのだ!!

独身時代には自分が死んだら200万円を親に遺せる。

しかし、結婚したら保険の対象者を自分から旦那に変更することが出来る。

旦那が死ねば自分が200万円をゲット。

保険の「契約者(保険料を支払う人)」を変えるのはよくあることだが「被保険者」を変えることが出来る商品というのは、筆者自身ほとんど見たことがない。

あまりに斬新で、そのために星2つとした。

これにより、こんなトークが想定できる。

「独身時代はあなたの保険。更にお金が貯まりますよ。でも結婚したら、この保険、旦那さんのものに変えることが出来るのです。だからもし万が一のことがあったら保険金はあなたのもの。しかも、引き続きお小遣いと満期金はあなたのものよ!!」

「キャー、住友生命さん、素敵!!」

夜中の通販番組のような流れだが、営業の前線で、このトークが出来るのはデカい。

これを実現するために「被保険者変更」という荒業を実現した商品企画部の努力に頭が下がる思いだ。

注:一般の方にはピンと来ないと思うが、保険業界にいる者としては、被保険者変更は「もう、それ別の契約じゃん!!」という感じ。
本商品においては、それが一つの契約として継続出来ることが凄い。

結論としては、

・ロクな商品ではないが

・綿密に独身女性の「弱さ」をマーケティングし

・それを仕組みに落とし込んでいる(お小遣い&被保険者変更)

・その点だけは評価できる

という感じ。



口コミ・評判(販売側から)

なし

口コミ・評判(契約者から)

・なし

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保険会社勤務、代理店勤務の方でも、販売現場の情報や、当サイトで指摘していない弱点(デメリット)などには謝礼(amazonカード300円)をお支払い致します。

比較した方が良い商品

お小遣いが受け取れる商品は意外と多いが、当サイトでは基本的に勧めていない。

編集後記

約款