この保険の弱点はここだ!東京海上日動あんしん生命「あんしん治療サポート保険R」

提供会社:東京海上日動あんしん生命

商品名:あんしん治療サポート保険R

この保険の弱点はここだ!!

なかなか面白い。星4つ評価。

詳細は後述するが「保険料が戻ってくる」ということを売りにした同社のRシリーズの中では、保険料が割安に設定されており、その点は評価出来る。

だが、反面本商品に入るか、入らないかは「年齢によるかな?」とも思う。

商品内容としては、がん、心臓、脳の病気の時に一時金を受け取れるというシンプルなもの。

医療保険などにオプションで付ける三大疾病一時金だけを商品として「独立させたもの」とイメージするとわかりやすい。

参考コラム:がん診断一時金、3大疾病一時金は付けるべきか?

なお、商品の内容は、同社の「あんしん治療サポート保険」とほぼ同じなので、商品解説はそちらをご覧頂きたい。

東京海上日動あんしん生命 あんしん治療サポート保険 ★★☆☆☆

本稿では、あくまで本商品の特徴である「R」の機能についてフォーカスする。

ちょっと長くなるが、まずはこのRの歴史、そして特徴について解説したい。

既にご存知の方は、弱点1まで読み飛ばして欲しい。

「R」とはあんしん生命独自の商標のようなもので「リターン」を表している。

リターンとは、

ある一定の年齢になると、それまで支払ってきた保険料の全額が返ってくる

ということを意味し(あくまであんしん生命の商品群内で)、業界では「還付型」などとも言われている。

従来、医療保険や、3大疾病や8大疾病で入院した場合に一時金を受け取れる本商品のようなものは原則「掛捨て」であった。

つまり毎月の保険料は捨てているものであり、何も(入院や手術など)なければ何も残らない。

貯蓄性がないということ。

これに対して「なんとなくもったいないよね・・・」と思いっている方は意外と多く、医療保険でありながら「貯蓄」が出来る商品に対するニーズはあった。

それを開拓したのが、あんしん生命。

「R」というブランドで、医療保険の還付型を販売した。

筆者の記憶ではもう15年以上前になると思う。

「医療保険は掛捨て」という保険業界の常識を覆したもので、当時は画期的な商品だった。

だが、当サイトはこのRシリーズには否定的で、以下のようにほとんど星1つという評価をしていた。

メディカルKit R ★☆☆☆☆

がん診断保険R ★☆☆☆☆

メディカルKit エールR ★★★☆☆

その理由は「保険料がバカ高い」から。

Rシリーズは「使わなかった分が後から全額戻ってくる」という特徴(還付型)がある反面、そうでない保険(還付型でない掛捨ての保険)に比べ、保険料がほぼ2倍ほど高い。

要は「貯蓄性があるから、その分、多めに保険料を預けてね」ということなのだが、これにはカラクリがある。

そもそも考えてみて欲しい。

保険会社からすると、保険料を受け取っても最終的には全額返すのだから、何のメリットも利益もない。

ではどこで利益を稼ぐのか?

それは長期の運用益。

Rシリーズでは、最後に保険料を返還するものの、仮に途中で解約すると返戻金はないという仕様になっている。

つまり「ほとんどの人が途中で解約しない」ため、保険会社からすれば「超長期の定期預金」を預かっているようなものだ。

そのため、このRで集めた保険料は安定した資金として長期の運用に振り分けることが出来るのだ。

あんしん生命はその運用益を得ている。

契約者は支払っている間の医療保険の保障を得るが、とは言ってもこれは自分で積み立てているお金を受け取っているだけで、しかも保険料がバカ高いので、支払った以上の給付金を得る(払った保険料より、保険会社から受け取った給付金の方が多い)ことなどほとんどない。
注:Rシリーズでは「何度も入院した」等で支払った以上の給付を受けることも可能だが、この場合、支払った保険料以上の給付を受けているので、お金は返ってこない。

そんなRシリーズだが、当サイトでは以下の理由で低評価としていた。

・保険料が高い
 若い頃から医療保険に高いお金を支払うことの無意味さ。また還付後、もし保険が必要であれば、高い保険料が一生続く。

・途中でやめられない
 民間の医療保険は公的医療制度を補完するもの。公的医療制度が変われば民間の医療保険も変わる。そのような時に見直しが出来ない。

で、このあんしん治療サポート保険Rだが、これは何故か保険料が安く設定されている。

同社には、あんしん治療サポート保険という「3大疾病用の掛け捨ての商品」もあるが、これと比べても保険料が1.5倍程度となっている。(年齢性別によっても異なるが)

実際に30歳男性で比較してみよう。

特定疾病治療給付金 30万円
特定疾病通院給付金 6万円(20%プラン)
Ⅱ型(8大疾病対象)
健康体割引適用あり

この条件の場合、掛け捨ての治療サポート保険の保険料は2,736円だが、Rの場合、3,930円となっている。

毎月のアップ額は1,200円ほど(40%)。

この程度の「差」で保険料がムダにならないのであれば、契約者としては魅力を感じるかもしれない。

これが冒頭で述べた高評価の理由。

「保険料がそんなに変わらないなら、将来戻って来る方が良いよね」

ということだ。

ちなみに、何故、このあんしん治療サポート保険Rだけが保険料が割安になっているのか、その理由をあんしん生命の関係者に聞いてみたが、

「なんかよく分からないけど、これだけ設定が甘いんですよね。でも安い方が良いじゃないですか?売りやすいし」

と、適当なことを言っていた。

ほとんど商品内容が同じである「治療サポート保険」は2つ星なのだが、Rではちょっと保険料を上乗せしただけで「使っても使わなくてもお金が戻ってくる」という点を評価し、4つ星とした。

では、弱点。(商品としての弱点は、同社のあんしん治療サポート保険とも共通しているので、そちらを参照のこと。以下の弱点はRならではのデメリットに絞っている)

東京海上日動あんしん生命 あんしん治療サポート保険 ★★☆☆☆




弱点1 解約出来ないので、若い人にはあまりおすすめしない・・・

まあ、これが最大の弱点。

一旦入ると解約出来ない。

途中で解約すると返戻金がないので、単に「割高な保険料を払っていただけ、チャンチャン」となる。

そのため、正直、20代、30代前半の若い方にはあまりオススメしない。

お金が返ってくる70歳まで相当な時間があるため、途中に「給与激減で支払いが困難になった」とか「他社の商品でもっと条件の良いものが出た」などといった時に、見直しすることが出来ない。

つまり、後から後悔しても「絶対解約出来ない」ので、あんまり若い頃から将来のことを決めてしまうのもどうかな?とも思う。

正直、まだそこまで三大疾病のリスクも高くないだろうから、ひとまずは加入せずに、まずは安いネットの医療保険に入っておけば十分ではないだろうか。

先延ばししても良いことは先延ばしすれば良い。

弱点2 死亡したら損

本商品は死亡した場合、支払った保険料のうち3,4割程度しか返ってこない。

これは弱点というよりは、商品の仕様なので仕方がない話ではある。

弱点3 告知が意外と厳しい・・・・

本商品では、健康状態の報告(告知)で専用のものを使用する。

質問項目自体は、通常の告知より数が少ないのだが、その質問の内容は意外とハードルが高い。

特に

「過去2年以内に健康診断、人間ドック、がん検診を受け、要再検査、要精密検査、要治療を指摘されたもののうち、その後医師の診察、検査、治療、投薬のいずれも受けていないものはありますか?」

という質問があるのだが、これにひっかかる人が多い。

例えば、毎年、心電図の波形異常などで異常を指摘されていて、過去に医師から「こういう特徴のあるタイプなのだから特に問題がないです」と言われていても、波形異常自体が治っているわけではないので、心電図を受ければその都度「要再検査」などが出てしまう。

だが、本人としても、特に問題視はしておらず「毎年のことだ」とスルーしてしまい、特に医師の診察などは受けない。

このような場合でも「医師の診察、検査、治療、投薬のいずれも受けていない」となってしまうので、この保険には入れないということになる。

通常の告知書であれば、このあたりの詳細の事情を説明できる記入欄があるのだが、本商品の専用告知書にはそのようなものがなく「いいえ」しかない。

つまり、検査で異常があって、その後、医師の診察を「受けていないものはありますか?」と聞かれ、「いいえ(そのようなものはない。全部、医師の診察を受けている)」と回答出来なければ、その場で「引き受け不可」となってしまうのだ。

健康診断や人間ドックの「要再検査」などは、受ける病院によっても幅があり、ある病院では要再検査だが、ある病院では「要経過観察」になるようなこともある。

そもそもが曖昧な基準であり、かつ毎年指摘されているような項目であれば、わざわざ再検査などはしない人も多いので、そうなるとこの保険には入れない。

実際の現場では、この項目はかなり緩く捉えられているようで、

「毎年指摘されているなら、大丈夫です。この項目は『いいえ』に丸を付けてください。」

などと適当に説明されているケースが多いようだが、正確には告知義務違反になってしまうので、このあたりは、正直、保険会社の聞き方が曖昧のように感じる。

仮に診察などを受けていなくても、過去に「特に問題ない」と言われているのであれば、それらの事情を聞くくらいのことはしても良いのではないかと思う。




この商品の弱点、こう考えろ!!(解決策)

既に述べてきた通り、悪い商品ではないと思う。

がんになる確率は1/2、心筋梗塞、脳卒中はそれぞれ1/6か1/7くらいの確率だが、人生の中でこの3つの「どれか」を経験する人は約8割いるそうだ。

そうなると、契約者の8割はこの保険を使うことになる。

もちろんそれは、自分で貯めてきたお金を受け取るだけなのだが、それは原則的には掛捨ての保険でも同じこと。

だが、掛け捨ての場合、「ならない2割」は丸々損をすることになるし、仮にこれらの病気になって給付金を受け取っても1回では元は取れない。

だいたい、一時金を2回受け取って「トントン」になるように設計されているので、つまり「儲けよう」と思ったら人生で3回以上、これらの病気を経験しないといけないのだ。

まあ、これも相当確率が低い。

つまり、掛け捨ての3大疾病一時金の商品に入った場合、確率的には以下のようなイメージとなる。(各種統計から推測)

2割 ラッキーなことに一度も3大疾病を経験せずに済み、アンラッキーなことに保険料は丸々捨てる

5割 3大疾病を1回経験。でも払った保険料の元は取れない。

2割 2回経験しトントン

1割 3回以上経験し、儲かった「保険に入っておいて、ほんとに良かった・・・」という人

その点、本商品であれば、どのケースであっても「損はしない」ので、その点では納得感はある。

但し、保険料は割高に設定されているので、「儲けよう」と思った場合には、4,5回は3大疾病を経験しないといけない。

そんな人はほとんどいないだろう。

だが、これらのことを理解すると、

医療保険とかがん保険とか、3大疾病保険っていうのは、自分で貯めているだけなんだな・・・

ということが心の底から分かる。

それら「医療保険の真相」を、本商品のようなRシリーズが逆説的に証明してくれている点は何とも皮肉めいていると言えるだろう。

なお、これらのことに気づいていて、医療保険の加入に対して、

「自分で貯めたって同じだろ?なんでわざわざ保険会社に預けて、病気ならないと金が受け取れないように自分の金に『鍵』をかけるようなことをするのか?」

と言う方もいる。

筆者自身も「それでも良いんじゃない」とは思う。

だが、これにはある程度の意志の強さと覚悟が必要。

手元にお金があると、なんとなく使っちゃう・・・・というような人ではダメ。

また、実際に入院した時の「心理的なショック」というものも見逃せない要因だ。

どういうことか?

自分で貯めておいた方が良い、と思っていても、本当に3大疾病などになった時に「自分の貯金が減る」のと「入っていた保険から一時金が入ってきた」のでは、心理的な面でまるで違う。

病気にはなるわ、金は減るわでアンラッキーの連チャンコンボと、病気になってアンラッキーだけと、お金が入ってきたのでちょっとラッキーというのでは、気分は全く異なる。

筆者自身、この「心理的お得感」こそが医療保険や三大疾病保険の最大の効果だと思っている。

その点、本商品であれば実際の病気の時には「お得感」を感じつつ、将来的にも「自分で貯めておく」のとほぼ同じとも言える。

とは言え、弱点1で述べた通り、「やめられない」というのはなかなかのデメリットではある。

そのため、若い人は「まあ、そんな早まらないで」とは思うが、逆に40代や、50代などであれば、今後保険を見直すこともないだろうから、覚悟を決めて入ってしまっても良い。

途中で保険を使うか使わないかは分からないが、70歳や75歳の還付(加入年齢によって還付される年齢は変わる)の時に、まとまったお金を受け取れるので、以後は「何か病気になったらこのお金を使う」と決め、還付後は保険を解約しても問題ない。

各社の3大・7大・8大疾病保険の解説

保障内容、特約など

基本的に同社の治療サポート保険と同じ。詳細はそちらをご参照頂きたい。

東京海上日動あんしん生命 あんしん治療サポート保険 ★★☆☆☆

口コミ・評判(販売から)

なし

口コミ・評判(契約者から)

なし

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比較した方が良い商品

なないろ生命 なないろセブン ★★★★☆

オリックス生命 特定疾病保障保険With(ウィズ) ★★★☆☆

JA共済 そなエール(特定重度疾病共済) ★★★☆☆

ネオファースト生命 ネオdeからだエール ★★★☆☆

はなさく生命 はなさく一時金 ★★★☆☆

メディケア生命 新メディフィットプラス ★★★☆☆

具体的な商品の比較は保険ショップで一括で取得した方が便利です。

編集後記:

約款