提供会社:T&Dフィナンシャル
商品名:イセレクトライフ(千葉銀行/横浜銀行)
この保険の弱点はここだ!!
T&Dフィナンシャル生命が、千葉銀行、横浜銀行用にお膳立てした商品。
内容としては、同社のハイブリッドアセットライフに酷似しているので、そちらをご参照頂きたい。
T&Dフィナンシャル生命 ハイブリットあんしんライフ/アセットライフ ★☆☆☆☆
違いは「ファンド」
先のハイブリッドアセットライフで使用されているファンドは、日興アセットマネジメントや、東京海上アセットマネジメントなどの大手運用会社が運用しているファンドを提供しているが、本商品では千葉銀行系列の「ちばぎんアセットマネジメント」と、横浜銀行系列の「スカイオーシャン・アセットマネジメント」を使用している。
要は裏には千葉銀行+横浜銀行系列の運用会社がいて、そのファンドを使いT&Dフィナンシャルが「保険に仕立てた」ような商品。
そして、それを売るのも千葉銀行と横浜銀行。
まあ、別にそれ自体は良い事でも悪い事でもない。
グループで出来ることはグループ内でやれば良いのだし、しっかりと運用パフォーマンスが出ているのであれば特に問題はない。
ではその運用結果を見てみよう。
本商品のファンドは2019年1月から運用を開始しているが、ファンドは100から始まり、それが上下していく。
2022年10月7日時点
バランス型A 97.17
バランス型B 96.46
株式型A 98.96
株式型B 101.94
うーん。ダメだね。
かろうじて100を超えているのは、株式型Bのみで、あとは全部マイナス。3年9カ月運用してきて、この結果はショボい。
現状、株が乱高下しているし、債券価格も前例のないアメリカの利上げで軒並み下落してはいるものの「大暴落」というほどのレベルではない2022年10月時点で、マイナスまで行ってしまっているのはダメだなという感じ。
だが「大手」が運用しているハイブリットアセットライフの方はどうか?と言えば、こちらもマイナス(2022年10月7日時点)
安定型 96.52
やや安定型 94.51
中間型 73.55
やや積極型 107.74
積極型 107.79
なので、別に千葉銀行と横浜銀行の系列の運用会社が「極めて運用が下手」というわけでもなく、そもそもスタートした2019年1月というのが、それなりに「株価が高い時期」であり、そこがらスタートしてしまっているので、今の状態でマイナスになるは仕方がないとも言える。
スタートした時期が悪いわけだ。
但し、本商品は千葉銀行、横浜銀行という地方銀行の系列の運用会社なので、規模が小さいが故、運用手数料が高く、それを運用成績の悪さの一因になっている。
全体的に他社比較で、1.5倍くらい高い。
このファンドの中身なら、他社なら年0.5%くらいじゃない?というものが0.79%だったりして、割高感は否めないだろう。
バランスA 0.790625%
バランスB 0.6985%
株式型A 0.583%
株式型B 0.5335%
注:どちらもAが千葉銀行系列のちばぎんアセットマネジメント、Bが横浜銀行系列のスカイオーシャンアセットマイナスが運用を担当。
そうなると、同じ「市場環境によるマイナス」であっても、手数料が高い分だけ、マイナス幅は広がってしまう。
販売して保険会社から販売手数料を得て、更に裏側ではグループ内の運用会社が利益を得る。
全体的に「千葉銀と浜銀が手数料を稼ぐための商品かな」という感じ。
この保険の弱点、こう考えろ!!(解決策)
千葉銀行、横浜銀行と付き合いがある社長さんなどが、
「社長一本お願いします!!」
とか言われて入らされそう。
別に強烈に損をするような商品でもないし、あくまで保険なので死ねば支払った保険料相当額は戻ってくる。
断れないなら入ってあげても良いのでは?という感じ。
参考コラム:「お付き合い保険」の断り方と「お付き合い保険」に入るメリット
ファンドの中では株式型B「THE GDP」が、アメリカ市場などに54%投資するので、まだ「マシかな」という感じ。
但し、これは横浜銀行系のスカイオーシャンが運用をしているので、千葉銀行からセールスされた場合には、千葉銀行系が運用する株式型A「ESGナビ」を勧められそう。
検討した方がいい他社商品
ソニー生命 バリアブルライフ 変額終身・変額定期 ★★★☆☆
アクサ生命 アクサの「資産形成」の変額保険 ユニット・リンク ★★☆☆☆
プルデンシャル生命 変額保険(終身タイプ/一時払タイプ) ★★☆☆☆
メットライフ生命 ライフインベスト/ライフインベスト プラス ★★☆☆☆
編集後記