この保険の弱点はここだ!東京海上日動あんしん生命 家計保障定期保険NEO

提供会社:東京海上日動あんしん生命

商品名:家計保障定期保険NEO

基本商品の競争力

参考:割引・年齢毎の保険料が気になる方は、
『収入保障 各社の保険料比較』
をご覧いただきたい。

各社の収入保障保険の☆評価一覧はコチラ

 

非喫煙割引(タバコを吸わない方向け)があり、割引サービスを適用されると保険料は安くなるものの、それが適用されたとしても水準は普通。

安い方でも高い方でもない。という感じ。

保険料ランキング 収入保障保険 非喫煙割引適用

なお、他社では、非喫煙割引に加え、健康体割引(血圧や体重、身長のバランスである『BMI』がチェックされる)が用意されている会社も多く、その2つが適用できるのであれば他の会社の方が「全然安い」ので、そもそも健康体割引制度を持っていないあんしん生命では勝負にならない。

保険料ランキング 収入保障保険 非喫煙割引+健康体割引適用

収入保障保険「本体」としては魅力にかけるが、本商品には「5疾病重度介護家計保障特約」というなかなか面白い特約(オプション)がある。

これに魅力を感じる人は多いかもしれない。

筆者も個人的には「良い特約」だと思っている。




特約(オプション)について

-5疾病・重度介護家計保障特約

がん(悪性新生物)
急性心筋梗塞
脳卒中
肝硬変
慢性腎不全

の5つの病気を原因として、

働けなくなった場合

または、病気やケガで所定の

要介護状態になった場合

給付金を毎月受け取ることが出来る特約。

-重度5疾病・重度介護一時金特約

上記の特約の条件と同じ

・5疾病による就業不能状態

・要介護状態

になった際、一時金を受け取ることができる。

ただし、5疾病重度介護家計保障特約と同時セットが必要で、この特約のみで加入することはできない。

-5疾病・障害・重度介護家計保障特約

上記の「5疾病・重度介護家計保障特約」の支払い条件に加え、

病気やケガで

障害等級1級、または2級に該当して場合

にも給付金が受け取れる。

重度5疾病・障害・重度介護一時金特約

上記の特約の条件と同じ

・5疾病による就業不能状態

・要介護状態

・障害等級2級以上の状態

になった時、一時金を受け取ることができる。

ただし、「5疾病・障害・重度介護家計保障特約」と同時セットが必要で、この特約のみで加入することはできない。

-特定疾病保険料払込免除特則

払込免除については、この特約を含め3種類ある。
詳細については、「弱点4」を参照

下記に該当した場合、以後の保険料の払込が不要となる。

・がん(悪性新生物)・・・診断
・心疾患、脳血管疾患・・・手術 または 20日以上の入院

-特定疾病・重度介護保険料払込免除特則

前述の「5疾病重度介護家計保障特約」とセットで付けることが出来る特約。

「5疾病重度介護家計保障特約」の給付金が支払われる事由に該当した場合に払込が免除される。

特定疾病・障害・重度介護保険料払込免除特則

前述の「5疾病・障害・重度介護家計保障特約」とセットで付けることが出来る特約。

「5疾病・障害・重度介護家計保障特約」の給付金が支払われる事由に該当した場合に払込が免除される。

 

参考:割引・年齢毎の保険料が気になる方は、
『収入保障 各社の保険料比較』
をご覧いただきたい。

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本商品の弱点・デメリット

弱点1 保険料から

本商品は「非喫煙(タバコを吸わない方向け)」の割引のみで、「健康体割引」がない。

そのため、「健康体割引」も適用が出来るなら他社商品の方が保険料は安い。

また、

タバコは吸わないが、健康体割引は適用されない(体重オーバー、健康診断で指摘ありなど)

という方にとってはこの商品は良いか?となると、それもそうでもない。

以前はわりと上位にいたが、2018年4月に各社が実施した値下げの結果、ランキングでは下位に沈むことになった。

あんしんも「保険料を下げた」のだが、他社の方が値下げ幅が大きく、出遅れた格好だ。

弱点2 「重度5疾病・障害・重度介護家計保障特約」は内容は良い、が、保険料が高い

弱点に挙げておいて何だが、この特約はなかなか良いと思う。

むしろ、この特約に魅力を感じて、本商品を契約する方が多いのではないか?

しかし、この特約の「支払条件」をしっかり理解する必要がある。

支払われる対象は、大きく

・「5疾病による就業不能」

・「障害状態」

・「介護状態」

の3つに分けられる。




まず、5疾病から見てみると、約款上の支払い条件は以下の通り。

・5疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中、肝硬変、慢性腎不全)の治療を目的として入院している状態が60日以上

・5疾病により、医師の指示を受けて自宅等で療養しており、職種を問わず、全ての業務に従事できない状態が60日以上

このような時を就業不能と定義している。

一般の方からすれば「曖昧」と感じるかもしれないが、プロの目から見ると非常に分かりやすい。

少々乱暴な言い方をすると、

医者が働けない。と診断した状況が60日続いたら

ということ。

続いて障害状態とは、

障害等級1級または2級に該当した時

となっている。こちらも公的制度と連動しているのでわかりやすく、他社でも障害状態の定義は、同等。

一方、所定の要介護状態になった場合とは、

・常時寝たきりでベッド周辺の歩行が自分では出来ない状態で、かつ、
次の4つのうち2項目以上に該当して他人の介護が必要とする状態

①衣服の着脱が自分ではできない
②入浴が自分ではできない
③食物の摂取が自分ではできない
④大小便の排泄後の拭き取り始末が自分ではできない

もしくは、

・器質性認知症と診断確定され、意識障害のない状態において見当識障害があり、かつ、他人の介護が必要とする状態

のいずれかの状態が180日を越えて継続したと医師に診断確定された時をいう。

「約款所定の要介護状態」については、他社では、国の公的介護制度との連携がなされている場合が多い。

例えば、

「要介護2以上に該当」

などという条件だ。

対して、本商品ではそのような公的介護制度での認定は関係なく、あくまであんしん生命の独自基準で支払いをする。




逆にこれはマイナスポイント。

独自の基準があっても良いが、「要介護2以上になった場合も支払う」という条件がプラスされている方が、「国の基準」と「保険会社の基準」どちらでも支払われるので契約者にとっては安心。

一方、「5疾病の就業不能状態」については、5疾病と病気が限定されているものの、入院している状態、医師の指示で自宅療養をしている状態で60日以上で支給されるため、比較的支払われやすいイメージがある。

保険のビジネスに長く携わった実体験としては、就労不能の80~90%は「がんの入退院」か「脳の病気」である。

交通事故などもなくはないが、かなり少ない。

その点からも、この5つの病気をカバーしておけば、就労不能の大部分をフォローしてるような気はするが「全て」ではない。

また、この特約は、保障内容は充実している分、保険料が高い。

特約の年金受取期間は、

・2年
・5年
・保険期間満了(60歳や65歳など)

と設定できる。もちろん期間が長くなればなるほど保険料は高くなる。

例えば、30歳男性(非喫煙割引適用)で60歳までの保険料は、

主契約(死亡・高度障害保険金):10万円/月(保障期間:60歳)

保険料:2,820円

特約(5疾病・介護給付金):10万円/月(保障期間:60歳)

特約保険料:3,790円

となり合計険料は、6,610円になる。

死亡を対象とする主契約より、5疾病の方が高い。

つまりはそれだけリスクが高いということだが、合わせて7,000円近い保険料は、掛け捨てのものとしてはかなり高いだろう。

内容は良いので、もう少しお手ごろな値段になると嬉しいところだ。

なお、本商品のように死亡保障に「就業不能」の特約をオプションで付ける方法以外にも、「就業不能」だけに特化した保障に別枠で入る方もいる。

先にも述べた通り、本特約でカバー出来ているのは「働けない」というリスクの8~9割程度かな?という印象。

どちらが良いかはなかなか難しいが、本商品には「抜け」もあるので、しっかりと働けないリスクだけをしっかりとカバーしたいなら、それ専用の商品(他社の就業不能保険)の方が優れている。

下記コラムでそのあたりを考察しているので、ご参照頂きたい。

就労不能保険「損保系」、「特化型」、「特約型」の違いを理解しよう




弱点3 重度5疾病・障害・重度介護一時金特約は必要ないだろう

弱点2で解説した「重度5疾病・重度介護家計保障特約」と同じ条件で、一時金を受け取ることができるのが

「重度5疾病・障害・重度介護一時金特約」

ややこしいが、「重度5疾病・重度介護家計保障特約」は決まった期間ずっと年金を受取れるが、この特約はあくまで一時金。

なお、「5疾病・障害・重度介護家計保障特約」と同時セットが必要で、この特約のみで加入することはできない。

保険料は、30歳男性(非喫煙割引適用)の場合、

一時金100万円を受取れるもので、毎月の保険料に+330円

特約保険料は安いが、受取れる金額も100万円程度と小額。

仮に先の重度5疾病に当てはまっている状態であれば、それは相当大変な事態である。

そのため、「5疾病・障害・重度介護家計保障特約」から毎月給付を受けられるのだが、それに加えて100万円程度の一時金を受け取っても仕方ない気がする。

「5疾病・障害・重度介護家計保障特約」に入っているのであれば、更にこれを「上積み」する必要性は薄いように感じる。




弱点4 払込免除の特約は相当複雑。付ければ良い。というものでもないので要注意。

本商品には2つの「払込免除」がある。

1 特定疾病保険料払込免除特則

2 特定疾病・重度介護保険料払込免除特則
(5疾病・重度介護家計保障特約と同時付加)

3 特定疾病・障害・重度介護保険料払込免除特則
(5疾病・障害・重度介護家計保障特約と同時付加)

この3つ。

1の特定疾病保険料払込免除特則は他社でもよく見かけるもので、下記に該当した場合、以後の保険料の払込が不要となる。

・がん(悪性新生物)・・・診断
・心疾患、脳血管疾患・・・手術 または 20日以上の入院

これは他社に比べ随分と「緩い」

つまり免除されやすい。ということ。

がんに関しては「診断」、つまり「あなたはガンです。」と言われただけで、以後の保険料の支払いを免除されるのだが、これは他社も同じ。

特徴的なのは、心疾患、脳血管疾患で、「手術」もしくは「20日以上の入院」となっている。

これが他社では「60日以上の労働制限」などとなっている場合が多く、また「手術をした」だけでは免除されない会社が多い。

その点、あんしんの場合、「手術しただけ」で免除されるのはグット。

また、他社では払込免除の条件として「急性心筋梗塞、脳卒中」としているところが多い。

対して、あんしんは「心疾患、脳血管疾患」となっている。

一般の方からすれば似たようなものと思うかもしれないが、他社の方が「病気の種類を絞っている」のである。

心疾患の中の一つの病気が急性心筋梗塞で、同じく脳血管疾患の中の一つが脳卒中である。

その点からすれば他社よりあんしんの方が「対象となる病気の数が多い」ということになる。

例えば心臓の狭心症などは、急性心筋梗塞ではないので他社では対象外だが、あんしんでは対象になるということ。

その点も評価できる。

しかし、この特約は条件が良い分、保険料が高い。

概ね保険料の10%程度が上乗せされ、保険料が3000円であれば、この特約を付けると+300円で、合計3,300円になるということ。

他社では5%程度のところが多いので、その点

「良い物は高い」

という保険の原則に沿っている。

そもそも、月々数千円程度の保険料に対して、更に「免除される」ために保険料を支払う。という考え方が正しいのか?

その点はしっかり考えた方が良いだろう。




保険料を免除されれば、それはそれで嬉しいが、とは言え「数千円の話」である。

生活に大きな影響があるとは思えない。

また、数千円すら負担できない状態ということは、すなわち「働けない(就労不能)」ということであり、このような深刻な事態を想定するなら、それこそ

重度5疾病・重度介護家計保障特約
重度5疾病・障害・重度介護家計保障特約

を検討した方が良い。もしくは、これでなくても別途、他社の就労不能保険などに加入するべき。

つまりは「払込免除」というのは、保険料も安い代わりに得られるものも大したものではない。ということ。

であれば、わずか数百円でも就労不能をカバーする保険のために使った方が良いのではないか?

と、筆者は思う。

ただし、

重度5疾病・重度介護家計保障特約
重度5疾病・障害・重度介護家計保障特約

を付けた場合、それぞれに対応する「特定疾病・重度介護保険料払込免除特則」「特定疾病・障害・重度介護保険料払込免除特則」が自動的に付加される。

払込免除の条件は、それぞれの家計保障特約の支払条件に該当した場合に、保険料が免除されるというもの。

参考コラム:
払込免除特約について悩まれている方は・・・
『保険に「払込免除特約」は必要か?』
をご覧いただきたい。

 

参考:割引・年齢毎の保険料が気になる方は、
『収入保障 各社の保険料比較』
をご覧いただきたい。

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比較した方が良い他社商品は?

-保険料の比較から

死亡・高度障害のみの基本保障に関しては、同じく非喫煙割引のみの割引サービスを提供するメットライフ生命や、非喫煙標準体(タバコを吸わない、健康割引がつかえない)の保険料が安いFWD富士生命などが競合する。

メットライフ生命 収入保障保険マイディアレスト ★★★★☆

FWD富士生命 FWD収入保障 ★★★★☆

正直なところ、収入保障保険だけの値段で言えば上記2社の方が優位性がある。

-5疾病・障害・重度介護家計特約で比較するなら

この特約に魅力を感じるなら、ソニー生命、あいおい生命あたりがライバルとなる。

ソニー生命 家族収入保険 ★★★☆☆

ソニー生命では、

・身体障害者手帳3級以上
・要介護2以上

になった際に、給付金が受け取れる。

こちらも分かりやすい基準ではあるが、例えばがんで入退院を繰り返す、などの場合、ソニー生命の基準では当てはまらない可能性が高い。(身体障害でも介護でもないため)

あんしん生命とソニー生命、どちらが優れているかは、病気や状況によって変わるため一概には言えないが、個人的には「5疾病」と保障の範囲を定めているあんしん生命の方が明確。

但し、前述の通り、あんしんは特約の保険料が高いのがネック。ソニー生命の方が範囲が狭い分安い。

三井住友海上あいおい生命 新総合収入保障 ★★★★☆/★★☆☆☆

就労不能を謳った商品としては、あいおい生命の新総合収入保険もある。

しかし、こちらは就労不能と言っても少々片手落ち(詳しくは「新総合収入保障」記事を参照のこと)な部分があるため、保障内容で言えばあんしん生命の方に分がある。しかしこちらも保険料はあいおいの方が安い。

安い保険料で「薄く広くカバー」するなら、あいおい。5つの病気だけに絞って「がっつりカバー」するなら、あんしん。という感じか。

ネオファースト生命 ネオdeしゅうほ ★★☆☆☆

ネオファーストの収入保障にも「特定疾病保障特則」というオプションがあり、以下の条件に該当した時には年金が開始される。

-がん(悪性新生物に限る)・・・診断された時
-急性心筋梗塞、脳卒中・・・手術、または、20日以上の入院

条件自体はかなり「緩い」

つまり支払われやすいということ。

但し、その分、保険料はかなり高い。(あんしんの5疾病より高い)

両者を比較すると、

あんしんは5つの病気をカバー、しかし年金支払いのハードルは高い(60日以上の入院 or 労働制限)

ネオファーストは3つの病気だけをカバー、しかし年金支払のハードルは低い(手術 or 20日以上の入院)

こんな感じになる。

保障内容だけを比べると、ネオファーストの方が良いのだが、果たして「手術をしただけ」で年金が始まる必要性があるのか?という点が疑問。

別に手術をして、ですぐに完治し、なんの問題もなく職場に復帰できる人も多い。

そのような場合でも、60歳とか65歳までという長期の年金が支給されることになり、もちろん貰えれば嬉しいだろうが、

「やや過剰な保障」

とも思える。

また、本文でも述べた通り、就業不能(働けない)の状態は色々あり、本商品(あんしん)の5疾病ですら、その全てをカバー出来ているわけではない。

対して、ネオファーストの方は、3つの病気(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)だけなので、更に範囲が狭いという点もネック。

就労不能保険が気になる方は、コチラ

改定履歴

・2018年4月2日
保険料の改定

・2019年2月2日
「5疾病・障害・重度介護家計保障特約」「特定疾病・障害・重度介護保険料払込免除特則」「重度5疾病・障害・重度介護一時金特約」の新設

 

参考:割引・年齢毎の保険料が気になる方は、
『収入保障 各社の保険料比較』
をご覧いただきたい。

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