この保険の弱点はここだ!AIG損害保険「医療保険(実費補償型)みんなの健保」

提供会社:AIG損害保険

商品名:医療保険(実費補償型)みんなの健保

この保険の弱点はここだ!!

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

それでは、この商品の弱点について解説をしていこう。

AIG損保の販売する「医療保険(実費補償型)みんなの健保」は実費精算タイプの医療保険。

「実費精算タイプって何?」という方はまず
『医療保険 実費精算タイプのメリット・デメリット』
をご覧頂きたい。

現在の医療保険は入院日数に応じて給付金を受取れる「日額型」と、実際に支払った金額に応じて給付を受ける「実費精算型」の2種類がある。

2種類がある。と言っても「実費精算型」を販売する保険会社は少なく、現在4社が取り扱っている。

対して「日額型」は40数社ある生命保険会社のほとんど、更に損害保険会社も出しているので、その商品数は100を超える。

つまり、「日額型」がメジャー、「実費精算型」がマイナーと言える。

筆者がこの業界に入った2000年ごろから、

「今後は実費精算型のような保険が出てきて、それがスタンダードになる」

と言われていたが、実際に商品化されたのは2010年近辺で、そこから少しづつ増えてはいるものの、未だ浸透はしていない。




ちなみに販売開始された時にも「これからはこういう商品が」と皆が噂していたが、今のところそういう気配はなく、その理由の主なところは

分かりづらい

という点だろう。

しかし、保険のプロ達が「これからはこういう商品が」と評価するのだから、当然メリットはある。

これらの「実費精算型」は、診療報酬点数と連携するものが多く、みんなの健保のそのようになっている。

診療報酬点数とは、医療行為を受けた場合に発生する費用のことで、厚生労働省がそれぞれの項目ごとに「点数」を決めている。

まず、これを理解する必要がある。

例えば初診なら〇〇点、再診なら〇〇点、となり、そこに注射、点滴、手術など、かなり細かく点数表が存在する。

病院はそれらの表に基づいて総点数を出す。

なお、1点=10円である。

例えば7日程度の短期の入院をした合計が2万点だとする。

そうなると病院は2万点 × 10円 =20万円の治療費を請求できることになる。

病院の窓口でもらう領収書や診療報酬明細などには、それらが記載されているが、あまり気にする人はいない。

と言うのも、日本の場合、社会保険や国民健康保険があるため、患者は3割しか負担しない(老人は1割か2割)

2万点の3割、つまり6,000点となり、1点10円だから清算は6万円。残りの14万円は国が負担する。

ここまでご理解頂いたか?

実費精算タイプの医療保険は、この保険点数をベースに給付を決める。

具体的には、保険点数×3円というのが基準となる。

先ほどの例であれば、2万点×3円=6万円ということになるので、ほぼ窓口で清算した金額を保険から受取れる。

なお、AIG損保の場合「×2円」、「×1円」という商品もある。

2割負担、1割負担の高齢者向けの商品で、現役世代であれば「×3円プラン」がベースとなるだろう。

この商品の弱点は筆者が思うに2つある。




弱点1 保険期間が10年

本商品は10年更新が前提の商品で、10年毎に保険料が上がる。

が、これはこの商品の弱点と言うより、他社の実費精算タイプの医療保険も全て10年更新なので、

実費精算タイプ全体の弱点

とも言える。

保険料は以下のように推移する。

30歳男性 1,130円

40歳男性 1,760円

50歳男性 3,270円

60歳男性 6,750円

※入院治療費用保険金:3型のケース

当然、年齢が高くなればその分リスクも高くなるので、保険料も高額になる。

内容うんぬんより、まず「10年ごとに高くなるのが嫌」という方も多い。

少々、厳しいが弱点として挙げさせていただいた。




弱点2 特定疾病一時金の支払い回数が「がん以外」は1回のみ

特定疾病とはガン、心疾患、脳血管疾患、肝疾患、腎疾患、糖尿病を指す。

この病気になって、以下の条件に当てはまると一時金が給付される。

ガン(悪性新生物) … 診断されたとき 2年に一回を上限に何度でも
がん以外の病気 … 5日以上の入院が必要と診断されたとき 10年間で1度だけ

保険料は一時金150万円を受け取れるプランで、30歳男性の場合、570円と安いが、前述の通り「10年更新」なので、年齢が高くなれば、このオプションの保険料も高くなる。

この「特定疾病一時金」のような特約は、メジャーな日額タイプの医療保険では良く見かけるが、実費精算タイプの医療保険のオプションとして用意しているのは珍しい。

しかし、この商品の特定疾病一時金は他社(日額タイプ)と比べると少々内容が弱い。

がんが2年に一度を上限に何度でも、その他の病気は10年に1度というルールだが、他社では

がん 1年に1度 何度でも
心疾患・脳血管疾患 1年に1度 何度でも

という条件のところが多い。心臓、脳も再発することが多く、2度目、3度目の方が深刻なので、その都度給付金が受取れる方が安心。

「大きな病気の際に一時金が欲しい」というニーズがあるのであれば、本商品は向いていないといえる。

 

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

他社の医療保険の☆評価一覧は、コチラ

商品の構成について

3つの基本補償と7つの特約(オプション)から構成されている。

契約可能年齢

0歳以上から満89歳以下。受入れ年齢が幅広いところは良い。

保険期間

10年(自動更新、最長99歳まで)

基本補償は、下記のいずれか1つ。または、組み合わせることができる。

・入院治療費用保険金

・入院諸費用保険金

・入院医療保険金および手術医療保険金

それぞれを細かく見ていこう。

入院治療費用保険金

入院中の治療のために負担した公的医療保険制度の自己負担額が補償される。

公的医療保険制度の自己負担割合に応じて、次の3つから選択することができる。

3型…診療報酬点数×3円+食事療養標準負担額 (1回の入院の限度額:120万円)
2型…診療報酬点数×2円+食事療養標準負担額 (1回の入院の限度額:90万円)
1型…診療報酬点数×1円+食事療養標準負担額 (1回の入院の限度額:60万円)

こちらで補償されるのは、「公的医療保険制度の自己負担額」、「食事療養標準負担額」

食事療養標準負担額は他社では対象外としているところもあるので、これが含まれていることはグット。

しかし、差額ベッド代や入退院時の交通費などは支給されない。

1回の入院の支払限度日数は、365日なので、十分だろう。

30歳男性で「3型」の場合、保険料は、1,130円となる。




入院諸費用保険金

公的医療保険制度対象外の費用について実費分が補償される。

具体的には、
・差額ベット代 … 入院日数×1万円(もしくは1.5万円、3万円から選択)
・入退院・転院時の交通費 … 実費
・雇入・預入費用 … 雇入・預入日数×1.5万円
※ホームヘルパー、ベビーシッター、清掃代行業者などの雇入費用、保育所や親族の介護施設への預入費用
・親族付添費用 … 1日につき4,100円
・諸雑費 … 1日につき1,100円
が補償される。

1回の入院の支払限度日数は365日、かつ契約時に選択した保険金額(50万円、100万円、200万円、300万円、500万円または1000万円)が限度となる。

30歳男性で限度額300万円、差額ベット代限度3万円に場合、保険料は、1,410円となる。

前項の入院治療費用保険にこれを付けておけば、ほぼ入院コストの全てをまかなえることになる。

入院医療保険金および手術医療保険金

他社でもよく見られる入院日額タイプの補償

・入院医療保険金 … 入院日数×入院日額
・手術医療保険金 … 入院中:日額×20、外来手術:日額×5

保険料は、30歳、日額5000円の場合、男性1,160円となる。

3つの基本補償から自身にあった補償を選択することができるが、これを付けるくらいなら、多くの選択肢がある日額タイプを選べば良い。

実費精算タイプの医療保険のオプションとしては、少々違和感がある。

以下、特約(オプション)について説明する。

実費型を販売している商品には珍しく、選択できる特約が多い。

しかし、かなり特殊な特約や、保険料が高いものもある。




先進医療費用保険金

保険適用外の先進医療を受けた際、技術料(通算2,000万円まで)、交通費、宿泊料(1泊につき1万円限度)の実費を保障する

保障内容、保険料ともに他社と同等レベル。30歳男性の場合、保険料は、60円

商品自体が10年更新のため、この特約も当然10年ごとに保険料が上がる。

先進医療特約についての詳細は以下の記事をご参照いただきたい。

先進医療特約は「終身型」を選びなさい!!

 

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

通院医療保険金(日額)

病気やケガで通院した場合に、通院日数に応じて保険金を支払いする。

病気の治療のための通院は、入院した場合が条件となる。

ケガの場合は、入院がなくても受け取ることができる。

他社では、病気・ケガに限らず、入院した場合となっているが、この商品は、ケガの売は入院の条件がない、損保らしい保障となっている。

支払対象期間は、病気の場合、入院開始の前日から30日、退院の翌日から180日となっている。

ケガの場合、事故日から180日以内、もしくは、事故日から180日以内に入院した場合、退院日から180日以内となっている。

こちら実費型ではなく、通院日数×日額となっている。

30歳男性で、1回の通院5,000円の場合、保険料は毎月2,880円。

年間34,560円、10年間で34.5万円となる。

単純計算で、10年間で70日以上通院(5,000円×70日=35万円)しないと元がとれないこととなる。

他社でも通院特約の保険料は高いのだが、この特約はケガは入院が必要ない分、やたらと高い印象。

この特約をつけるくらいなら、その分貯蓄しておいたほうがいいだろう。




回復支援費用保険金

医療用ウィッグ(抗がん剤治療を受けたことによる脱毛)や乳房再建費用(乳がんによる)また、療養・介護用機器の購入費用や高度障害時となった場合の住宅の改造費用が補償される。(ただし、入院した場合に限る)

保険料は、30歳、500万円限度の場合、男性150円、女性190円となる。

よく話を聞くのは、女性の乳がんによる乳房再建費用。

術後、女性にとって大事な乳房がなくなって、ただでさえショックなのに、追い討ちをかけるように多額の費用が必要になった。という方が多い。

保険料も安いので、女性はつけておいても良いかもしれない。

ガン入院保険金(日額)

ガンで入院した場合に、入院日数に応じて保険金が受け取れる。

1回の入院につき支払限度日数は、365日

基本補償に上乗せして受け取れることとなる特約。

例えば、実費分については、基本補償で賄うことができるが、入院中の収入減に備えることができ、このような特約をつけておくと安心できる。

保険料は、30歳、日額5,000円の場合、男性160円となる。

ガン入通院治療費用保険金

なかなか理解することが難しい特約。

この特約をつけることで、基本補償の「入院治療費用保険金」をがん治療に強くすることが出来る。

前述の通り、基本保障の「入院治療費用保険金」では、「入院した場合」の実費を保険点数×3円(もしくは2円、1円)で給付する。

しかし、この特約を付けておくと、入院に「がんで通院した場合」もプラスされる。

要はがん通院に関しても、窓口で支払った分を給付してくれる。

さらに、給付の限度額が120万円から600万円まで拡大し、日数の限度も365日から、無制限になる。

保険料は、30歳男性で1,600円となる。

わりと高いのに、いまいちピンとこない特約だが、がんになると、窓口での負担が120万円ですまない場合が多い。

とは言え「高額療養費制度」というものもあり、所得に応じて一定以上の治療費が後から返ってくるため、全額負担するわけではないのだが、この特約をつけておけば、120万円を超えた分も600万円までは給付されるので、大幅に黒字になる可能性もある。

別にがんになって「儲けたい」という人もいないだろうが、入院や自宅療養が長期化すれば、その分収入も減る。

それを補う意味では有効な特約と言える。

また、退院後に放射線治療などを受ける場合にも実費を受取れるので役に立つ。

少々高く感じるが、がんが心配な場合、つけておいても良いかもしれない。




特定疾病診断給付金

特定疾病になった場合に、一時金が受け取れる。

詳細は弱点2参照

特定疾病は、ガン、心疾患、脳血管疾患、肝疾患、腎疾患、糖尿病が対象で、

ガン(悪性新生物) … 診断されたとき

がん以外の病気 … 5日以上の入院が必要と診断されたとき

に一時金が支払われる。

対象となる病気が他社に比べ多いが、がん以外の病気は、保険期間(10年)を通じて1回のみ、がんは、2年に1回が限度となっている。

保険料は、30歳、一時金150万円の場合、男性570円となる。

ガン以外の対象の病気は、支払回数が一回であることから保険料は他社に比べ、安くなっている。

女性特定疾病入院一時金

ガン、子宮筋腫、甲状腺障害、関節リウマチなどの「女性特有疾病」と診断され、入院した場合に一時金が受け取れる。

1回の入院につき1回の支払いとなる。

保険料は、30歳女性、一時金10万円の場合、900円となる。

10万円程度で、保険料900円もするのは高く感じるが、それだけリスクが高いということ。

実際、筆者も子宮筋腫での支払いは多く経験している。

とは言え10万円程度なので、別になくても困らない。

個人的には必要ない特約と感じる。

比較した方がいい他社商品

実費タイプの医療保険は・・・

ソニー損保 Zippi ★★☆☆☆

ネオファースト生命 ネオdeちりょう ★★☆☆☆

 

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

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