この保険の弱点はここだ!大同生命「介護収入保障保険 収入リリーフ」

提供会社:大同生命

商品名:介護収入保障保険 収入リリーフ

 

この保険の弱点はここだ!!

大同生命が販売する介護に力はいれたタイプの収入保障保険。

通常の収入保障保険は「死亡時」もしくは「高度障害時」の際に保険金を受け取れるが、本商品では更に「介護」にまで範囲を広げている。

つまり、

普通の収入保障保険 → 死亡 or 高度障害

本商品 → 死亡 or 高度障害 or 介護

ということで、保障内容が多少豪華になった収入保障保険だと考えると分かりやすい。

ただし、この商品は普通の方は、まず目にすることはないだろう。




率直に言って、筆者もこの稿を書くにあたりはじめて本商品を知った 笑

大同生命は基本的に会計事務所とべったりの保険会社で、一般的にこの会社の商品が保険ショップなどで並ぶことはあまりない。

本商品も会計事務所経由で、その会計事務所が顧問をしている法人や個人に紹介される程度だと思われる。

社長
「先生、やっぱり何か死亡した時に備えておいた方が良いかな?介護とかも心配なんだけど」

先生
「だったらうちが代理店やっている大同生命に良い商品がありますよ」

こんな感じで話が進むことが多いのだろう。

実際、パンフレットにも「社長様の場合」などという記載が多く、経営者を意識した商品であることが分かる。

このような「濃い」人間関係で紹介されれば、他社商品との比較などはしないだろうから、

「じゃあ、これでお願いします」

という感じで売れていくのではないだろうか?

ざっとパンフレットを見た限りでは、以下の3つがこの商品のウィークポイントかと思われる。

弱点1 介護保険金のハードルが高い & ある年齢で終わってしまう

これは分かりやすい弱点。

本商品では介護で保険金を払う場合、以下の2つの「どちらか」に該当する必要がある。

1 要介護3以上

2 会社所定の介護状態
  ① 歩行、着替え、食事、入浴、排泄のうち、歩行+その他2項目が全部介助、もしくは一部介助
② 器質性認知症、かつ(and)意識障害のない状態において見当識障害がある場合

最近の介護系の商品では、「要介護2以上」というものが多く、数字が小さい方が「症状が軽い」ということなので、要は「受け取りやすい」ということ。

要支援1 → 要支援2 → 要介護1 → 要介護2 →3,4,5

となっているので、要介護3よりは要介護2で受け取れる方が「条件は良い」ということになる。

他社は要介護2で払うのに、本商品は要介護3。

明確に劣っている。




本商品と似たもので「あいおい生命」の「新総合収入保障保険」というものがあるが、こちらなどは死亡、高度障害、要介護2以上で払うので、比較してみても良いかもしれない。

あいおい生命 新総合収入保障保険の分析はコチラ

なお、筆者自身、父の介護を10年ほど経験したが、はっきり言って要介護3というのは相当な状況。

これに該当しないと貰えないというのはかなり厳しいし、そもそも本商品は若い頃に万が一のことがあったことを想定した保険で、実際のところ60歳以下で要介護3になるのはかなりレアなケースだろう。

例えば野球の長嶋監督のような状態。脳の病気で半身麻痺だが、あのような状態でもおそらくは要介護3に該当するか微妙だ。

このような時には会社所定の条件「歩行+食事、着替え、入浴、排泄のうち2つ以上が一部介助か全部介助」に該当するかもしれないが、結局のところハードルは結構高い。

とは言え、中には不運にもこの状態に該当してしまう方もいる。

そのような時に年金を受け取れるのはありがたいが、ここで発生するのが

満期で保険が終わってしまう

ということだ。

例えばパンフレットの例では、40歳の男性が年金年額180万円(月15万円ということ)で、70歳満期のプランが提示されていたが、この場合、仮に介護年金を受け取れても70歳で終わってしまう。

その後はどうすれば良いのか?

むしろ70歳以降の方が介護本番であり、その手前で保険が終わってしまうのは実効性がないとも言える。

また、本商品のように介護系の保障を追加している目的は、就業不能(働けない)に対するものだと思われる。

しかし、働けない状態だからと言って、全てが介護に該当するとは限らない。

その代表例が「がん」

がんの再発や転移などにより、月1回の抗がん剤を受けているような場合、基本的には働けない。

月のうち1週間は抗がん剤投与で入院、退院後1週間は自宅療養、この時に相当気分の悪い方もいる。

残り2週間が比較的体調の良く「自由に過ごせる時間」だが、月のうち半分も働けないのでは、実際のところ就職先はない。

あってもアルバイト的なもので、がんを患った体であまり激しい労働も出来ず、収入の道が閉ざされてしまう。




これも就業不能状態ではあるが、別に歩行も食事も排泄も着替えも自分で出来るので(本当に末期になれば介助が必要だが)、要介護などには該当しない。

そのため本商品では保険金支払の対象にならないだろう。

このように「働けない」という状態は幅が広いので、要介護3以上という条件では、それらの一部だけでしかカバー出来ないのである。

本商品はパンフレット等で、介護を「働けない時の備え」などと誇張しているわけでもないが、仮に契約者側が介護の部分に「就業不能」的な要素を見ているのであれば、「そうではない」ということだけは伝えたい。

介護の保障は無いよりはあった方が良いが、

・実際のところ若い年齢で要介護3クラスの状態になることは相当まれ

・年金を受け取れても一定の年齢で終わってしまう

・働けない=介護、とは限らない

という点から、本商品の保障はちょっと中途半端だな、と感じる。

であるなら、普通の死亡のみに収入保障保険に安く入り、さらに就業不能専門の保険に入った方が、保障内容としては安心出来ると思う。

弱点2 保険料が高い

まあ、高い。

これは他社比較すれば一目瞭然。

前項でも挙げた「あいおい生命」の新総合収入保障保険。これと比較しても以下の通り、本商品の方が全然高い。

大同生命 介護収入保障保険 収入リリーフ
40歳男性 年金年額:180万円(月額:15万円) 保険期間:70歳
月払保険料:13,338円 注:パンフレット掲載例

三井住友海上あいおい生命 総合収入Ⅳ型
40歳男性 年金年額:180万円(月額:15万円) 保険期間:70歳
月払保険料:12,270円(標準体)、9,810円(SD非喫煙優良体)

あいおいには、標準体の他、タバコを吸わない方向けの割引や、健康な人向けの割引などもあるので、それらが使えればかなり安くなる。

また、前項でも述べた通り、あいおい生命の方は要介護2以上で保険金が受け取れるので、条件も良い。

本商品は、条件、保険料、どちらの面でも負けている。




弱点3 満期時の健康祝金は余計

本商品では満期を迎えた際、健康祝金が受け取れる。

年金金額の10%なので、万が一の時に180万円を受け取れるプランなら18万円ということになる。

が、これ、必要か?

満期に18万円程度のお金を受け取ったところで何の足しにもならないだろう。

また、収入保障保険は「保険金額がどんどん下がっていく」保険なので、最後まで続けるメリットが少ない。

例えば万が一の時に180万円を受け取れるプランの場合(70歳満期)、40歳で死亡(もしくは高度障害や介護)すれば、

180万円×30年(40歳から70歳)=5,400万円

の保険金を受け取れる。

これが60歳だと、

180万円×10年(60歳から70歳)=1,800万円

となり、死亡保険金が減っていることが分かる。

更に65歳だと、

180万円×5年(65歳から70歳)=900万円

になってしまう。

しかも65歳くらいになれば、子供たちも巣立っていて「今、死んでももう大丈夫だろう」という状態になっていることが多い。

必要ないのであれば、この保険も解約するべきで、最後まで続ける理由はない。

健康祝金目的で続ける人もいるかもしれないが、こんなものを設定するくらいなら、保険料を下げた方が余程良い気がするのだが・・・・

比較した方が良い商品

参考コラム:
就労不能保険の種類が気になったら
就労不能保険「損保系」、「特化型」、「特約型」の違いを理解しよう
をご覧頂きたい。

アクサダイレクト生命 収入保障2 ★★★★☆

FWD富士生命 FWD収入保障 ★★★★☆

オリックス生命 Keep ★★★★☆

三井住友海上あいおい生命 新総合収入保障 ★★★★☆

メットライフ生命 収入保障保険マイディアレスト ★★★★☆




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