この保険の弱点はここだ!朝日生命「かなえる医療保険」

提供会社:朝日生命
(格付:R&I BBB)

商品名:かなえる医療保険
(別名:かなえるプラス)

この保険の弱点はここだ!!

同社の商品ラインナップの中では「一周遅れの商品なのかな?」という印象。

本商品、緩和型医療保険として見るべき点は「告知項目が少ない」ということ。

他社の緩和型医療では、以下の3点について問うことが多い。

1 過去3ヶ月以内に、医師から入院・手術・検査をすすめられているか?

2 過去2年以内に、病気や怪我で入院をしたこと、または手術をしたことがあるか?

3 過去5年以内に、がんまたは上皮内新生物、肝硬変、統合失調症、認知症、アルコール依存症で、医師の診察、検査、治療、投薬のいずれかをうけたことがあるか?

だが、本商品では、上記1,2しか聞かず、3については不問。

つまり、過去5年以内にがんや肝硬変などの病気を経験していても、1と2さえクリアしていれば加入出来る。

参考コラム:緩和型医療保険 告知の疑問を解決!!

朝日生命では、子会社のなないろ生命から最近販売された緩和型医療保険「なないろメディカルスーパーワイド」でも、上記の3の質問を聞かず、更には2の「過去2年以内の入院」を「過去1年以内」に短縮している。

注:元々は朝日生命が、金融機関向けや保険ショップ向けに販売していたスマイルメディカルの後継商品。なないろ生命設立のタイミングで、商品名を変え、そちらに移行された。

なないろ生命 なないろメディカルスーパーワイド ★★★★☆

本商品での「3について聞かない」という方針を引き継ぎ、それを進化させて過去の入院も2年→1年にしているのだと思われる。

がんや統合失調症などの病気を経験した人が、もし「医療保険に入りたい(もしくは追加したい)」と思っている場合、5年はあまりにも長い。

その点、本商品は2年我慢すれば入れるので、その点では素晴らしいと思う。

だが、評価は2つ星。

そのあたりを弱点(デメリット)の解説で述べていく。

なお、朝日生命では本商品と、緩和型の死亡保険「かなえる終身保険・定期保険」をセットにして「かなえるプラス」というブランドにしている。

朝日生命 かなえる終身保険・定期保険 ★★☆☆☆

しかし、商品としてはあくまで個々に存在しているため、当サイトではそれぞれを記事としている。




弱点1 同グループ内で整合性取れず

もし、同社のグループ内のなないろ生命で「メディカルスーパーワイド」を販売していなかったとしたら、本商品、3つ星を付けていたと思う。

それくらい緩和型医療保険において「3(過去5年以内の病歴)を問わない」というのは斬新である。

が、今となっては本商品をより「進化(過去の入院1年)」させたメディカルスーパーワイドがある。

しかも、保険料がメディカルスーパーワイドの方がやや安い。(注:保障内容が微妙に違うが、相対的に安い)

そして、詳しくは弱点3で後述するが、加入1年以内の50%削減ルールもメディカルスーパーワイドの方にはない(はじめから満額支給)

同グループの中で、明らかに優れている商品があるので、そうなると

だったらメディカルスーパーワイドで良いじゃん。

ということになる。

全く整合性が取れていない。

朝日生命は自社の営業職員が販売し、なないろ生命は保険ショップなどに商品を卸し、そこで販売されるという「販売ルート」の違いはあるが、同じグループである。

朝日生命の営業職員からしても、子会社で「より良い商品がある」と分かっていて、本商品を自分の顧客に説明しないといけないのは辛いところだ。

弱点2 保険料が高い

これは弱点というより「仕方がない」のだが、3について聞かないということは、つまりは、他の緩和型で「3で引っかかるから入れない」という方が加入するということ。

例えばがん。よく「5年経過すればほぼ大丈夫」などと言われ、そのため5年生存率などという言葉もある。

裏を返せば、2年経過の時点では、残念ながら再発や転移の可能性が高いということ。

そのような方々の医療保険を引き受けるのは、やはり保険会社にとってリスクは高いだろう。

リスクとは何か?つまるところ、給付金を沢山払う可能性が高い、ということだ。

それはそのまま保険料に跳ね返る。

そのため、本商品は他社の緩和型医療保険より保険料が3,4割ほど高い。

そもそも緩和型医療保険自体が、通常の医療保険より割高なので、それが更に高いとなると、通常の医療保険の2倍程度となる。

弱点3 加入1年以内、削減50%ルール

今どき、という感じ。

昔の緩和型医療保険には、加入してから1年以内の入院・手術の給付金は本来の50%しか払わない、というものが多かった。

例えば入院1日1万円であれば、5,000円しか受け取れないということ。

だが、昨今の緩和型医療ははじめから満額支払うものが多い。

本商品では古いルールが未だに適用されている。

前述の通り、同社グループのなないろ生命で販売する緩和型医療保険「メディカルスーパーワイド」でも、はじめから満額となっている。

弱点4 先進医療特約が10年更新

詳細は以下コラム参照

参考コラム:先進医療特約は「終身型」を選びなさい!!

この商品の弱点、こう考えろ!!(解決策)

散々述べてきた通り、同じグループのなないろ生命に「メディカルスーパーワイド」がある以上、現時点では本商品に入る理由はない。

ただ、唯一、この商品に入る場面があるとすれば「お付き合い」だろう。

親戚や友人に朝日生命の営業職員がいる。もしくは、若い頃から担当してもらっていて、義理もある。

そんな場合、ちょっとばかり商品が良い、保険料が安いとは言え、なないろ生命のものに入るとは言いにくい。

同じグループではあるものの、朝日生命の営業職員からすれば、「なないろ生命なんて知らん」という感じで、自分の顧客がそれに入ったところで、自分の成績にはならない。

むしろ同グループであるが故、更にたちが悪い。

表立って悪口を言うわけにもいかず、でもそこの商品は自分たちの持っている商品より優れている。

自分たちは前線で旧式の銃を持って戦っているのに、後ろの味方から最新の銃で撃たれているようなもの。

そのようなケースであれば、これは商品の善し悪しではなく、人間家計の話なので、まあ、この商品に入ってあげても良いのではないだろうか?

参考コラム:「お付き合い保険」の断り方と「お付き合い保険」に入るメリット

付けるべき特約!!(先進医療)

先進医療特約

つけておいた方が無難。

但し、10年更新。詳しくは弱点4参照のこと

付ける必要なし、な特約!!(手術サポート、通院)

手術サポート特約

手術をした時に10万円、放射線治療を受けた時に10万円を受け取れる。

手術、放射線については、基本保障の中にも含まれているので「上乗せ」する必要は乏しい。

本商品はそもそも保険料も割高なので、更に保険料を支払ってまで本特約を付けることはないだろう。

通院保障特約

通院1回5,000円、それとは別に2.5万円が給付される。

金額も大したことはないし、これが「ある/ない」で大勢には影響しないだろう。

前項と同じく、特約保険料も高いので、付ける必要はない。

口コミ・評判(販売側から)

・「入りやすい」という点が評価されれば、販売しやすい。ただ、他の緩和型と比べると保険料が高いので、高血圧や高血糖などの軽い持病の方からは敬遠されてしまう。

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口コミ・評判(契約者から)

・なし

比較した方が良い商品

当サイトで高評価の緩和型医療保険は以下の通り。

なないろ生命 なないろメディカルスーパーワイド ★★★★☆

ネオファースト生命 ネオ de いりょう 健康プロモート ★★★★☆

メディケア生命 メディフィットRe[リリーフ] ★★★★☆

編集後記

約款