この保険の弱点はここだ!マニュライフ生命「こだわり外貨終身」

提供会社:マニュライフ生命

商品名:こだわり外貨終身

 

この保険の弱点はここだ!!

参考コラム:
ドル建商品の検討ってどうすればいいか?悩んだら
『ドル建商品の比較検討はこうすれば良い!!』
をご覧ください。

うーん、これの解説をしないといけないのかぁ・・・

という感じ。

一言で言えば難しい。

だが、悪くはない。

ちゃんと理解すれば、

ドル建終身の中でこれが一番良い!!

と思う人もいるだろう。

でも難しい・・・

出来るだけわかりやすく解説するので、お付き合い頂きたい。

まず、この商品を理解するためには、予定利率を理解する必要がある。

専門的な話は以下のコラムにまとめたので、興味がある方はご一読いただきたいが、

『同じ3%でも何故違う?「超」わかりやすい!!予定利率と利回りの違い!!』

別にそこまで詳しく知りたいわけでない方は飛ばしてもらって構わない。

ものすごく単純に言えば、予定利率は「お客さんから預かった資産を何%で運用していくか?」という指標。

但し、通常使われる利回りとは違う。

例えば1万円の保険料を支払った場合、その丸々1万円を予定利率の%で運用されるのではなく、

1万円から色々引かれた後のもの

を予定利率で運用する。

「色々って何?」というところは話すと長くなるので割愛するが、保険会社側の管理費用だったり、死亡保険金を支払う原資部分だったり、保険会社や商品ごとに「色々ある」と思って欲しい。

だから、商品によって1万円が9,000円になって運用されていることもあれば、8,000円の場合もある。

この予定利率、基本的には高い方が良い。

普通の感覚でそれは分かるだろう。

実際の例で比較してみよう。

A社 終身保険500万円 予定利率3%
B社 終身保険500万円 予定利率1.5%

A社は

「預かったお金を予定利率3%で運用し、死んだ時までに500万円にしておきます。」

と宣言していることになる。

対して、B社は

「預かったお金を予定利率1.5%で運用し、死んだ時までに500万円にしておきます。」

ということ。

3%と1.5%では当然増えるスピードが違う。

保険の運用期間は長いので、30年とか40年、場合によってはそれ以上、運用が続く。

例えば3%で200万円を30年運用すると約500万円になる。

1.5%の場合、320万円を30年間運用して約500万円。

同じ500万円を用意するにの、3%であれば200万円の原資があれば良いのに、1.5%なら320万円も必要になる。

これがそのまま、保険料に反映される。

予定利率が3%なら、トータルで200万円を支払えば良い。

1.5%なら320万円を積み立てないといけない。

この両者を同じ期間で払うなら、B社の保険料はA社の1.6倍も高くなる計算。

「同じ500万円の終身保険なのにA社とB社では保険料が全然違う」

ということになる。

ここまで宜しいだろうか?

で、前置きが長くなったが、本商品の話に入る。

肝心の予定利率。

他社のドル建終身保険の予定利率は、現時点(2020年2月)ではおおむね3%前後のところが多い。

対してマニュライフは1.5%。

まるで先ほどと同じ構図だ。

そのため、この商品の保険料はムチャクチャ高い。

30歳 男性の例を挙げてみよう。

条件 ドル建終身 5万ドル 10年払込(10年で支払いが終わるタイプ)

ジブラルタ生命 155.75ドル
ソニー生命   158.30ドル
メットライフ  162.35ドル

マニュライフ  255.50ドル(非喫煙割引適用)
272.00ドル(標準※非喫煙割引不適用)

すっげー高い。

本商品には終身保険にしては珍しく「非喫煙割引(タバコを吸わない人向けの割引制度)」があるにも関わらず、それが適用されても、他社のほぼ1.5~1.6倍。

同じ5万ドルの終身なのにマニュライフだけ飛び抜けて高い。

この時点でマニュライフを選ぶ理由などない。

しかし、マニュライフにはある切り札がある。

それが利率変動型

その名の通り、利率が変動する。

ここでまた新しい言葉として「積立利率」というものが出てくる。

予定利率と積立利率。

何が違うのか?

こう考えると分かりやすい。

予定利率 → 保険料を決めるための目安

積立利率 → 保険料から「色々」引いた後のお金を運用する際の利率

通常のドル建終身には「予定利率」しかない。

利率が変動しないので、加入時の予定利率で保険料が決まり、その後の返戻金も「予定利率」で運用した結果が加入した段階で決まっている。

例えば70歳時点の返戻金は〇〇ドル(返戻率〇〇%)と固定されているのである。

しかし、マニュライフには予定利率と積立利率の2つがあり、それを使い分ける。

その理由は予定利率が「変動」すると、それに応じて毎月の保険料が変わってしまうから。

こんな面倒臭いことはないし、保険会社も対応できない。

そのため、あくまで予定利率は1.5%として、それをもとに保険料を計算している。

当然、前述のように他社に比べ保険料は高くなる。

しかし、運用の利率は別で変動する。これを積立利率と言う。

ちなみに今の積立利率は2.9%。

ほぼ他社の3%と変わらない。

また、予定利率=積立利率の最低保証

という法則もある。

積立利率は変動するものの、最低保証があり、それが1.5%。

最悪でも1.5%ではまわすということで、そんな状況でも保険料が足りなくならないように、予定利率1.5%で保険料を計算しているのである。

で、そうなると、こういう疑問がわく。

「保険料だけ高くて、積立利率も同じくらいなら、メリットないのでは?」

それも一理ある。

だが、この積立利率は「変動」するので、上振れする可能性があるが、対して他社は3%で固定してしまっている。

やや専門的な話になるが、ドル建終身の運用はほとんど米国債で行われている。

そのため、ドル建終身保険の利率は米国債の利回りの影響をもろに受ける。

現状、トランプがFRB(中央銀行)に無理難題を押し付け、金利は低下気味。

当然、米国債の利回りも低い。

その状況で3%ということ。

今後、米国債の利回りが増えれば、他社は3%で「固定」されているが、本商品は上がる可能性がある。

と言うか米国債の利回りが増えれば、まず確実に上がるだろう。

そうなると、将来の解約返戻金も上がる。

死亡時の保険金も増える。

これが本商品の特徴だ。

では、ここから弱点の解説にうつりたい。

 

参考コラム:
ドル建商品の検討ってどうすればいいか?悩んだら
『ドル建商品の比較検討はこうすれば良い!!』
をご覧ください。

各社の外貨建終身保険の☆評価一覧は、コチラ




弱点1 読めない・・・・

まあ、これだ。

変動するので、将来上がるが下がるか分からない。

明確な事実だけを言えば、今の米国債の利回りは相当低い。

個人的に感想としては、今後数年間は低いままか、もしくはより一段と低くなるが、長期的には上昇するのでは?とも思う。

しかし、こればかりは分からない。

全世界的な「超」金融緩和、「超」低金利が今後、世界経済にどのようなインパクトをもたらすか?

誰も読めないだろう。

米国債の利回りが上昇すれば、この商品はメリットがある。

他社は3%で固定されているが、過去にはドル建商品の利率が4.5%、5.5%の時代もあった。

そんな時代が再びくれば、「変動に賭けた人」の方が勝ち。

が、逆に上がらない、もしくは下がるような事態が長く続けば、固定3%がありがたい。ということになる。

本商品でも「最低1.5%は維持」されるルールだが、「ずっと1.5%」では当然ながら「ずっと3%」に勝てるわけがない。

保険料は高いわ、将来の返戻率も低いわ、で良いところがない。

結局のところ、この商品を良いと思うか、悪いと思うかは、その人の将来の読みにかかっている。

筆者のようにこの業界が長く、過去に4.5%、5.5%時代を知るものとしては、3%では物足りたいないので、

「3%で固定されちゃうより変動の方が良いかも」

と思わなくもない。

ただ、これだけは分からない。

固定 or 変動。

性格が出るだろう。




弱点2 保険料が高い

これは明確な弱点。

先ほどの比較を改めてみてみよう。

ジブラルタ生命 155.75ドル
ソニー生命   158.30ドル
メットライフ  162.35ドル

マニュライフ  255.50ドル(非喫煙割引適用)
272.00ドル(標準※非喫煙割引不適用)

本商品はあくまで保険。

将来の資産運用的な要素もあるが、あくまで保険として考えるなら、保険料が高いのはデメリット。

例えば、加入して数年で亡くなってしまった。

こんなケースを考えれば、得られる保険金が同じなら、保険料が安い方が良いに決まっている。

変動のメリット(デメリットになることもあるが)があるものの、保険料が高いのは頂けない。




弱点3 マニュライフという会社

怪しい会社ではないが、メジャーでもない。

元々はカナダの郵便局の保険部門で、日本で言えばかんぽ生命に近い。

日本での実績は主に法人向けの節税商品に強みがあり、

マニュと言えば、法人保険

というのが一昔前の業界での評価だった。

だが、何を思ったのか、ここ最近、個人向けの商品を相次いで投入している。

そこまで規模の大きな会社でもないので、手間暇がかかる個人向け商品をやりきれるのか?という素朴な疑問はある。

ドル建終身では、ソニー生命やジブラルタ生命などとしのぎを削るが、日本での知名度ではやや落ちるだろう。

なお、マニュライフ生命の価格付けはA+(S&P)を保持しており、他社と遜色はない。

ここで言う話は、あくまで印象、イメージの話。

「そんな社名、聞いたことがない」

と言う方向けに業界内での位置づけをご紹介した。

比較した方がいい他社商品

ジブラルタ生命 米国ドル建終身保険&米国ドル建終身保険(低解約返戻金型) ★★★★☆

参考コラム:
ドル建商品の検討ってどうすればいいか?悩んだら
『ドル建商品の比較検討はこうすれば良い!!』
をご覧ください。

各社の外貨建終身保険の☆評価一覧は、コチラ