この保険の弱点はここだ!メットライフ生命「マイフレキシィゴールド」

提供会社:メットライフ生命

商品名:マイフレキシィゴールド
(緩和型医療保険)

この保険の弱点はここだ!!

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』

マイフレキシィゴールドはメットライフの緩和型医療保険。

基本的なスペックは通常版の医療保険「マイフレキシィ」とほとんど変わらないので、商品の解説及び弱点(弱点も共通している)はそちらの稿に譲り、こちらでは緩和型(マイフレキシィゴールド)だけの弱点(デメリット)に絞って解説したい。

保障内容は良いのだが、保険料が「かなり高い」ことと、その根拠が弱いかな?ということで星3つ評価。

詳細は弱点1を参照のこと。

商品自体はマイフレキシィ(通常版の医療保険)とほぼ共通しているので、以下↓を参照頂きたい。

メットライフ生命  マイフレキシィ ★★★★☆

さて、まずは本商品の「売り」について語る。

筆者が思うに、以下3点。

1 医療保険のメイン部分を選べる

2 豊富な特約

3 告知の質問が「過去1年以内の入院・手術」(他社は2年以内)

まず1について。

本商品は下記の3タイプから自分のニーズに応じて「主契約(メイン部分)」を選択できる。

・入院一時金(一時金だけ)
・短期入院一時金+日数連動(ちょっと一時金+日数連動)
・日数連動(1日5,000円など:旧来の医療保険)」

注:これら3タイプについても「マイフレキシィ(通常版)」にて詳しく解説している。

このような「選択型」というのは、緩和型としては見た記憶がなく、芸が細かい。

緩和型と言うと、保険会社側から「これが決まった形です」と押し付けられるものが多く、自分で選べるところはわずか(特約を付けるか付けないか程度)なのだが、本商品ではメイン部分から「選べる」というのは良いことだと思う。

この話。2に続く。

本商品ではメイン部分だけでなく、特約に関しても通常版の医療保険と同じものが選べる。

約款の細かいところまで見たわけではないが、ざっと見渡してみても「同じもの」が用意されていた。

通常版に比べ、緩和型は「付けられる特約が絞られている」ことが多いのだが、本商品においてはそのようなことがない。

「確かに健康ではないので保険料が高くなるのは仕方がないが、欲しい特約も選べず、普通の医療保険とここまで違うと差別されているような気がする・・・」

今から4,5年前、緩和型の提案をした際に、ある方からこんなことを言われたことがあったが、最近販売されている緩和型は確かに通常版と差がないものが増えている。

そして、最後の「売り」。

3 告知の質問が「過去1年以内の入院・手術」(他社は2年以内)

これ、ちょっと解説が必要だろう。

そうでないと、何か「売り」なのか分からない。

通常、緩和型の告知(健康状態の申告)は以下の3つを聞かれることが多い。

1 過去3ヶ月以内に、医師から入院・手術・検査をすすめられているか?

2 過去2年以内に、病気や怪我で入院をしたこと、または手術をしたことがあるか?

3 過去5年以内に、がんまたは上皮内新生物、肝硬変、統合失調症、認知症、アルコール依存症で、医師の診察、検査、治療、投薬のいずれかをうけたことがあるか?

本商品でも、この3つは変わらないのだが、2の「過去の入院、手術」の質問が、他社が「2年以内」であるのに対し、本商品は「1年以内」となっている。

つまり、入院、手術を経験しても「1年経過」すれば入れるということ。

これが他社の緩和型医療保険の場合、2年間待たねばならない。

これは「健康に自信がない。なるべく早く医療保険に入りたい!!」と思っている方にとっては救いになるだろう。

以上、本商品の「売り」について解説した。

では弱点。




弱点1 保険料が高い

商品としは良く出来ている。それが率直な感想なのだが、いかんせん保険料が高い。

年齢、性別によっても変わるが、ほぼ同じ内容で比べた場合、他社比較で1.5倍から1.7倍程度高い。

緩和型自体がそもそも通常の医療保険より保険料を割高に設定されているので、それが「更に高い」となると、いくら内容が良くても

うーん・・・

という感じになってしまう。

では何故これほど高いのか?と考えてみるに、原因の一つは先ほど「売り」として挙げた「過去1年以内の入院・手術しか問わない」ということだろう。

他社では過去2年以内に入院や手術をした人の保険は引き受けない。

しかし、本商品では1年経過で引き受ける。

これは保険会社からすればリスクだろう。

当然ながら「入院する確率」が上がると予測出来るからだ。

「そのリスク分、保険料が高いのです」

こんな理屈が通ると言えば通る。

保険の商品設計における「発生確率(支払い確率)」などは保険料算出の元となるものであり、各保険会社の秘伝中の秘。

つまり、

入院2年経過した人たちと、入院経過1年しか経っていない人たちで、どの程度入院率が異なるのか?(上がるのか?)

ということは、本商品の開発設計をしたメットライフしか知らないのである。

いや、正確にはメットライフ自身も知らないだろう。

ある程度は予測しているが、商品を実際に出してみて「どんなもんかな」と検証するしかないのである。

そのため「保険料の差は2年と1年の差」と説明されれば現時点では誰も反論できない。

だが、この「前提」を覆す商品が出てきてしまった。

なないろ生命 なないろメディカルスーパーワイド ★★★★☆

この商品も緩和型医療保険だが、こちらでは以下の「2つしか」聞かない

1 過去3か月以内に、医師・歯科医師から、入院、手術、放射線治療(電磁波温熱療法を含みます)をすすめられたことまたは説明をうけたことがあるか?

2 過去1年以内に、入院をしたこと、または、手術、放射線治療(電磁波温熱療法を含みます)をうけたことがあるか?

「過去1年以内」はメットライフと同じだが、何と緩和型医療保険にあるべき質問

3 過去5年以内に、がんまたは上皮内新生物、肝硬変、統合失調症、認知症、アルコール依存症で、医師の診察、検査、治療、投薬のいずれかをうけたことがあるか?

がそもそもない。

こうなると、仮にがん(肝硬変、統合失調症、認知症でも)であっても、退院してから1年経っていて、その時点で入院、手術、放射線治療を勧められて「いなければ(質問1)」医療保険に入れるということになる。

筆者も度肝を抜かれたし、率直に「これで収支が成り立つのか?・・・」とも思った。

だが実際にこんな商品が出てきてしまっている。

もちろんこれも保険料は高い。

そして、

「リスク分、保険料が高いのです」

と言われても、

「そりゃそうだろう・・・・」

と納得してしまう。

それくらい度量が広い商品。

で、これが重要なことなのだが、メットライフの本商品と、なないろ生命のメディカルスーパーワイドの保険料を比べると、

保険料はほぼ同じ水準

なのである。

もちろん、保障内容も違うし、年齢、性別によっても変わるので、一概に「同じ」とは言えない部分もあるのだが、各年齢、性別などで基本的なところだけを比較してみると、大差はない。

がんも認知症も「除外しない」なないろ生命と、「過去2年」を「1年」に短縮しただけのメットライフ。

この2つの保険料が同じレベルということは、

・メットライフがリスクを多く見積もり過ぎ
 (結果、保険料を高くし過ぎている:なないろのリスク分析の方が正しい)

・なないろ生命がリスクを低く見積もり過ぎ
 (結果、保険料を安くし過ぎている:メットライフのリスク分析の方が正しい)

のどちらかだろう。

この結果が出るには、しばらく時が必要だ。

数年後、なないろ生命が「値上げ」をすればメットライフの勝ち。逆にメットライフが「値下げ」をすればなないろ生命の勝ちということになるだろう。

だが、現時点では「メットライフの緩和型は保険料が高い」ということだけが事実であり、そうなると、やはりこれは弱点になってしまうだろう。




この保険の弱点、こう考えろ!!(解決策)

参考コラム:弱点(デメリット)との付き合い方

なかなか判断が難しい。

基本的には、ある程度お金がある方向けかな?という印象。

本商品の特徴は「保障内容は良いが、保険料は高い」、「退院してから1年経過で入れる」という点なのだが、まず、前回の入院から2年経過しているなら、正直、本商品を選ぶ理由はないと思う。

確かに保障内容は良いと思うが、他社でも似たようなラインナップ(全く同じでなくても)のものはある。

そちらの方が保険料が安いので、本商品と比較すると正直厳しいだろう。

また、退院してから1年しか経っていないが「あとちょっと待って2年経過してからでも良い」と思っている方も本商品とはあわない。

そうなると「退院してから1年経過し、出来るだけ今すぐ入りたい」「かつ、がんや認知症ではない」という人がメインターゲットとなるだろう。

そして、この検討の場には、先ほどのなないろ生命も登場してくる。

あちらも「1年経過でOK」だからだ。

保険料は同水準。そうなれば内容勝負となるが、内容ならメットライフに分がある。

重要なところでは、なないろ生命には3大疾病無制限特約(がん、心疾患、脳血管疾患で入院した場合、入院日数が無制限になるオプション)がないが、メットライフにはある。

おそらく、なないろ生命の方は過去1年以内に入院していなければ「認知症でも入れる」ため、無制限オプションは「怖くて出せない」のだろう。

認知症の一部には脳梗塞型のものがあり、それで長期入院された場合、大赤字になってしまう可能性がある。そのため、1入院の上限(60日)で給付を切っているのだと思われる。

その他、3大疾病一時金なども、なないろ生命にはないが、メットライフにはある等々。

もちろん保険料は高いが

「それでも良い。2年まで待たずなるべく早く入りたい」

というような人には、本商品は良い選択肢になるのではないか?

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら
『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』をご覧いただきたい。




口コミ・評判(販売側から)

・緩和型の中では保険料は高いが、「内容は良い」ということで押し切っているし、押し切れる実力がある商品。
「医療保険に月1万円くらいなら」というような高齢者にはハマることが多い。

口コミ・評判(契約者から)

・なし

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検討した方がいい他社商品

なないろ生命 なないろメディカルスーパーワイド ★★★★☆

ネオファースト生命 ネオ de いりょう 健康プロモート ★★★★☆

メディケア生命 メディフィットRe[リリーフ] ★★★★☆

アクサダイレクト生命 はいりやすい医療 ★★★☆☆

アフラック 病気になった人も入りやすい医療保険EVER ★★★☆☆

FWD生命 FWD医療引受緩和 ★★★☆☆

オリックス生命 医療保険 CURE Support Plus[キュア・サポート・プラス] ★★★☆☆

東京海上日動あんしん生命 メディカルKit エールR ★★★☆☆

楽天生命 スーパーたよれる医療保険 ★★★☆☆

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

編集後記

約款