この保険の弱点はここだ!三井住友海上あいおい生命「こども保険」

提供会社:三井住友海上あいおい生命

商品名:&LIFEこども保険

この保険の弱点はここだ!!

三井住友海上あいおい生命が販売する学資保険。

うーん、まあ普通に考えればこの保険に入る人はいないだろう。

いわゆる「元本割れ」の学資保険。

そのため、保険ショップや、複数の保険会社の扱う乗合代理店などでこの商品が紹介されることはまずない。

三井住友海上あいおい生命は、三井住友海上の子会社で、その代理店も元々は「三井住友海上の代理店」というところが多い。

そのため、生保も「あいおい生命だけ」という感じで、言い方は悪いが「損保のついでに生保も売っている」という感じ。(もちろん気合を入れてやっている人もいるが)

本商品も、損保などで付き合いの深いお客さんから、

「子供が生まれたんだけど、学資保険ってやってるの?」

と聞かれた時に出すようなものだろう。

一応は商品ラインナップにないと恰好がつかないから販売している。という感じで、あいおい生命自身もさほどに売れるとは思っていないだろう。

では、サイトに掲載している契約例から、この商品を解説していこう。

子供 0歳 お父さん 30歳

保証内容
・基本保険金額 100万円
・こども医療特約付加 入院給付金5,000円

保険料:12,235円 お子さんが18歳になるまで払込

総支払保険料 12,235円×12ヶ月×18年=約264万円

これに対して、給付は以下の通り

お子様が6歳の時  10万円(基本保険金額の10%)
お子様が12歳の時  20万円(基本保険金額の20%)
お子様が15歳の時  50万円(基本保険金額の50%)
お子様が12歳の時  100万円(基本保険金額の100%)

合計 180万円

264万円を「支払って」、180万円を「受け取る」ため、単純に貯蓄として考えると、マイナス84万円ということになる。

だが、この84万円によって、以下の2つの保障が受けられる。




1 お父さんの死亡保障

お父さんが死亡した場合、お子様が22歳になるまで、学費の補助として毎年60万円を支給される。

例えば、お子様が2歳の時に、お父さんが32歳で死亡してしまった場合、以後20年間(お子さんが22歳になるまで)、毎年60万円を受け取れるので、その総額は

60万円×20年 = 1,200万円

となる。

なお、これとは別に学資の10万円、20万円、50万、100万円も受け取れる。

2 お子さんの医療保障

入院した場合、1日あたり5,000円を給付。

手術はその内容に応じて5、10、20万円(日額5,000円の10倍、20倍、40倍 注:大変な手術ほど高くなる)

怪我による通院の場合、2,5000円を日数分

この保障がお子さんが0歳の時から22歳まで続くので、この保障として84万円がかかっていると考えると、年間3万8,181円(84万円÷22年)、月額3,181円となる。

上記2つの保障内容で3,181円を負担していることになる。

つまり、毎月支払い保険料 12,235円のうち、3,181円はこの保障のために掛け捨てしているということ。

これを、

「そんな程度なら入っておいた方が安心だ。」

と思う人もいれば、

「高くないか?」

と思う人もいて、反応はひとそれぞれだろう。

はっきり言えることは、「学資を貯める」という点においては逆ザヤ(貰う以上に払う)になると言うこと。

なお、お父さんの死亡保障(養育年金)や、お子さんの医療保険を「外す」ことも出来るのだが、それでも元本割れ。

学資保険として検討するなら、明治安田やソニー生命などの方が優れている。

筆者なら入らない。

学資は学資で貯め、自分の死亡保障や子供の医療保障は別途考える。



また、自治体によって異なるものの、子供の医療費用は一定年齢(6歳や12歳など)まで無料のところも多く、その年齢までは保険に入る必要もない。

死亡時の年間60万円も、通常、子供がいる家では、別途収入保障保険などにしっかりと入っているだろうから、更にそれに「上乗せ」する必要があるかどうか、というところ。

もちろん保険などは「ないよりはあったほうが良い」

そのため、いざ死亡すれば、この60万円はありがたいだろうが、そんなことを言い出したらキリがないし、要はそれに毎月3,181円を「捨てる」必要があるかどうか?というところだろう。

筆者は必要ない、と考える。

但し、前述の通り、

「3,181円くらいで、自分が死んだら毎月60万円貰えて、子供が病気や怪我になってもお金が貰えるなら良いよね!!」

と思う人もいるだろうから、別にそれ自体を否定するつもりはない。

本商品は純粋に学資保険だけでなく、色々なものがセットになっているので、なかなか難しいところだ。

参考コラム:
学資保険をどうしたらいいか悩んでいる方は
『学資保険はこう考えろ!!』
をご覧いただきたい。

養育年金(親の死亡保障)付の学資保険。

特徴

・保険期間と払込期間
保険期間:22歳 払込期間:18歳

・祝金、満期保険金が受け取れる。
例:契約者:30歳男性 被保険者:0歳 基準保険金額:100万円 22歳満了
小学校入学時(6歳)  :10万円(基準祝金額の10%)
中学校入学時(12歳):20万円(基準祝金額の20%)
高校入学時(15歳) :50万円(基準祝金額の50%)
大学入学時(18歳) :100万円(基準祝金額の100%)
合計:180万円

・契約者が死亡、高度障害になった場合は、以後の保険料の払込が免除される。

・契約者が死亡、高度障害になった場合、保険期間満了まで養育年金(基準保険金の60%)が受け取れる。(Ⅰ型)
※養育年金のないⅡ型もある。

・こども医療特約を付加することで子供の医療保障を追加できる。

保険料例
契約者:30歳 被保険者:0歳 保険期間:22歳 払込期間:18歳
基準祝金額:100万円 合計祝金受取額:200万円
Ⅰ型(養育年金あり) 月払保険料:11,210円 累計:2,421,360円
Ⅱ型(養育年金なし) 月払保険料:9,362円 累計:2,022,192円

比較した方が良い商品

ソニー生命 学資保険 ★★★★☆

明治安田生命 つみたて学資 ★★★★☆

参考コラム:
学資保険をどうしたらいいか悩んでいる方は
『学資保険はこう考えろ!!』
をご覧いただきたい。

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