この保険の弱点はここだ!オリックス生命「ライズ・サポート・プラス」

提供会社:オリックス生命

商品名:​ライズ・サポート・プラス(緩和型終身保険)

この保険の弱点はここだ!!

健康状態の悪い方でも入れる「緩和型」

その緩和型の終身保険として、本商品はパイオニアと言える。

1 最近3ヶ月以内に、医師から入院、手術、検査のいずれからを勧められていない

2 過去2年以内に病気や怪我で入院、手術をしていない

3 過去5年以内にい、がん(上皮内がん含む)、肝硬変、統合失調症、認知症、アルコール依存症で、診察、検査、治療、投薬を受けていない

この3つをクリアしていれば、加入出来る。

ライバルは、アクサの「OKライフ」(注:OKライフは98歳までの定期保険だが、ほぼ終身保険と同じ)、メットライフの「ずっとスマイル」あたり。

アクサ生命 アクサの「長期保障」の定期保険 OKライフ ★★☆☆☆

メットライフ生命 緩和型終身保険 ずっとスマイル ★★★☆☆

この中で、メットライフの「「ずっとスマイル」は、災害死亡時の上乗せ保障(交通事故などで亡くなった場合に保険金が上乗せされる)ががセットにされているため(ネット申込のみ。対面申込であれば外すことも可能) 、オリックス、アクサよりは保険料は高めに設定されている。

オリックスとアクサは良い勝負で、年齢、性別などによって勝ったり、負けたりという感じ。

ただ、アクサの方は「98歳までの保障」なので、終身(一生涯の保障)のオリックスに比べ、若干保障内容が劣る。

98歳も終身も同じ様なものではあるが、統計的には男女ともに「100人に1人」は100歳を超えるので、契約者が100人いれば、アクサの方では1人が98歳を超えて死亡し、保険金が受け取れないことになるので、その点で言えば、「終身(いつでもOK)」なオリックスに軍配が上がる。

保険料がさほど変わらないのであれば、オリックスを勧める。

以上のことから緩和型の終身保険で言えば、「国内では一番良いかな?」とは思う。

しかし、弱点もある。

具体的に見ていこう。

弱点1 そもそも終身保険で良いのか?

そもそも論になるが、今どき、日本円の終身保険に入るということ自体に疑問がある。

最近、マスコミで報じられることも多いが、「インフレ」が現実のものとなってきている今の日本で、何十年も価値の変わらない「終身保険」に入ることが、果たして良いことなのかどうか。

500万円が20年、30年先も「今の価値があるか?」と問われると「恐らく目減りする」だろう。

そのため、若い方がこのような商品に入ることについては、筆者はネガティブ。

掛け捨てで暫く様子を見ても良いのではないだろうか?

以下の商品であれば、持病などがあっても「10年間限定」などで加入出来るので、そちらを検討したほうが良い。

オリックス生命 定期保険 FINE Surpport Plus ★★★☆☆

楽天生命 スーパーたよれる定期保険 ★★★☆☆

しかし、60代、70代などで「そうは言っても保障が欲しい(かつ、普通の保険には入れない)」という人もいるだろう。

そのような方にとっては、本商品は悪い選択ではないが、別の問題が出てくる。

それが、弱点2。

弱点2 逆ザヤの危険性

実際の例を見てみよう。

本商品に60歳で保険金500万円のプランに入る場合、保険料は25,370円/月となる。(終身払)

この保険料を、一生涯、生きている限り払うのだが、25,370円は年間304,440円となり、これを17年間負担すると、その総合計は約517万円となる。

対して保険金は500万円。

60歳から17年間だから、77歳まで長生きすれば(長生きというほどの年齢でもないが)「逆ザヤ」になってしまう。

更に存命し、例えば男性の平均寿命の83歳まで生きたとすると、総負担は700万円を超える。

これで死亡すれば保険金は500万円なのだから、200万円ほど損をしていることになり、結果だけを見れば「自分で貯めておいた方が良かった」ということになる。

本商品だけに限った話ではないが、緩和型の保険には常に「逆ザヤ」の危険性がある。

もちろん多少損をしても「結果として長生き出来たのだから、それはそれで良い」という考えもある。

だが、筆者自身は「どう考えても、あと10年は難しいだろう」というケースにのみ緩和型の終身保険が有効だと思っている。

持病などがあり、普通の保険に入れないが、そこまでクリティカルな病状でない場合、「何となく不安」という気持ちだけで本商品のようなものに入ってしまうと、思いもかけず長生きして(それ自体は良いことだが)、前述の逆ザヤを招くこともある。

とは言え「あとちょっとだけ待とう、あとちょっとだけ」などとやっているうちに、入院してしまったり、医師から検査を指示されて「保険に入れなくなってしまう」というようなこともある。

そのため、入るタイミングが難しい。

根本的に、健康状態が悪くても「保険会社が保険を引き受ける」ということは、それだけリスクテイク(具体的には保険料の割増)をして、保険会社側が「負けない」ようになっている。

つまりは、契約者側が不利な商品であることは確実であり、だからこそ、

本当に保険が必要なのか?

あとどれくらい生きられそうなのか?

ということを良く考えて、入る、入らないの結論を出した方が良い。

特に後者については、何とも予測出来ない部分が大きいが、分からないなりにも今後を考え、それでも入るなら「よみ間違えたら、それはそれで良い(長生き出来たのだから)」と覚悟を決めることが重要。

逆に、何か病気で「どう頑張っても、あと数年だろう」というような場合は本商品では「勝てる」見込みがある。

とは言え、本商品では告知で「がん(上皮内がん)」、「肝硬変」、「統合失調症」、「認知症」、「アルコール依存症」などは入れないので、それ以外の病気である必要があるのだが、実際には先に挙げた病気以外でも「あと数年」というような病気は数多い。

大変失礼ながら、そのような病気に罹患した方は保険会社と「最後の一勝負」をして、家族に保険金を遺してあげても良い。

口コミ(販売側から)

ド定番の商品であるので、緩和型の終身保険を求められる時にはだいたい比較対象にはのってくる。高齢者、特に男性では保険料に強みがあるので、わりと選ばれることが多いが、50代前半くらいまでは他社(注:おそらくメットライフやアクサ)に負けることもあり、そのような場合、特に押せるポイントもない。

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口コミ(契約者から)

40代女性さんからの口コミ

母のために加入しています。母は既に高血圧、狭心症などの持病があり、過去にもがんをやっているため、なかなか入れる保険がありません。父が存命の時には、父の保険の家族特約でおまけのような保障があったのですが、今は何もなく、本人も「せめてお葬式代くらいは」と言うので、私が選んで加入してもらいました。胃がんをやってから、ちょうど5年経過していたので、告知にひっかかることもなく、300万円の保障に加入しています。少額の保険であるため、営業の方に来て頂くのも申し訳なく、全てコールセンターとのやりとりで済ましたが、同じく検討していたメットライフの方よりは、オリックスの担当者の方が分かりやすかったので、こちらにしました。

他に検討した方が良い商品

メットライフ生命 緩和型終身保険 ずっとスマイル ★★★☆☆

アクサ生命 アクサの「長期保障」の定期保険 OKライフ ★★☆☆☆

注:98歳までの定期保険だが、ほぼ終身保険と言っても良い。

編集後記:約款